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緋色の欠片

珠「祐一先輩って、大学ではどんな風に過ごしてるのかなあ?」
拓「いきなりなんだよ」
珠「いきなりじゃないもん。ずっと考えてるんだけど、こう、しっくり来る想像が出来なくてね。誰かに聞いてみようかなあって思ったの」
美「確かに。狐邑さんの大学生活なんて想像出来ませんね」
慎「確かに。祐一先輩は見た目は都会向きですが、中身は全くですからね」
拓「し、慎司。確かにその通りだと俺も思うが、もう少し包み隠して言え」

珠「だよねぇ」

拓「ほらみろ。珠紀もこう言って」
珠「立ったまま寝るなんて、全く都会向きじゃないもんね」
拓「…」
美「大学でも寝ているのでしょうか?」
珠「寝てるんじゃないかなあ。うん、寝てると思うに一票!」
慎「では、僕も」
美「なら、私も」
珠「満場一致で寝てるに決定~!」
拓「俺は!?」
慎「拓磨先輩、静かにして下さい」
美「鬼崎さん、静かにして下さい」
拓「…はい」
珠「じゃあ、次は食生活について想像してみよう!」
美「珠紀様。狐邑さんですから、それはもう決まっているかと思われます」
慎「そうですよ。祐一先輩と言えば、あれしかありません!」

珠美慎「「「いなり寿司!」」」

珠「うん、これも満場一致で決定だね!」
拓「いや、祐一先輩だっていつもいなり寿司ばっか食ってるわけじゃないと思うんだが。例えば、きつねうどんとか…」
珠「じゃあ次は~」
拓(ス、スルー?!)
美「友達は出来たんでしょうか?」
珠慎「「無理でしょ」」
拓「二人で即答!?」
珠「祐一先輩だもん」
慎「話し掛けても寝てますよね」
珠「寝顔がデフォだもんね」
美「では、こちらも満場一致で、友達は出来てないに決定ですね」
珠慎「「異議なし」」
拓「酷いな」
珠「でも、女の人には群がられてそう」
美「そして幻術で逃亡、と」
慎「高校時代と変わりがないですね」
拓「だな」
珠「そんなことないよ」
拓「じゃあ、どこが変わったって言うんだ?」
珠「最初に会った時より雰囲気が柔らかくなったし、よく微笑んでくれるし、それに何より~」
美「何より?」

珠「私の事をすご~く愛してくれてるし!!」

拓美慎「「「…」」」
拓「結局ノロケかよ!!」


おまけ

美「あんな三年どころか三十年寝太郎に私の愛する珠紀様を奪われるなんてえぇ~!」
慎「美鶴ちゃん、落ち着いて」
美「慎司くん、でも!」
慎「一年」
美「え?」
慎「祐一先輩と同じ大学に進学するとしても、一年あるんだから」
美「!!そうよね!まだ一年あるもの、その間に奪い返せばいいのよね!!!」
慎「そうだよ美鶴ちゃん!」
美「私、頑張るわ!」
慎「僕も負けないよ!」
拓「お、俺だって!」

美慎「「何か?」」
拓「いいいいや、何でもない!」


拓「祐一先輩、頑張って下さい…」
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