緋色の欠片
祐一先輩は自分の事を口下手だと言う。
確かに口数は少ないし、一言で会話が終わる事もある。
でも、口下手の人ってあんな事サラッと言うかなぁ?
「珠紀」
「あ、祐一先輩!教室に来るなんて珍しいですね。何かありましたか?」
普段は昼休みと下校の時くらいにしか来ないので、余程急ぎの用なのかしら?と思いながら祐一先輩の元へと近付く。
しかし。
「いや。特に何も無い」
「え?」
つい首を傾げてしまう。
「じゃあ、祐一先輩は何をしに来たんですか?」
特に用事も無いのにわざわざ短い休み時間に来る理由が分からず、困惑顔で問いかける。
そして、返ってきた答えは。
「ただ、珠紀に逢いたくなっただけだ」
微笑みと共にそんな事を言われた。
嬉しい。嬉しいけど、は、恥ずかしい!
ここは教室!
しかも、ほとんど(もしくは全員)のクラスメイトがこっちを見てる!
さらにさらに、拓磨が横に立っている!!
顔が真っ赤になってるのが、自分でもわかる。
「?どうした、顔が真っ赤だぞ?風邪でもひいたのか?」
「あー、祐一先輩。多分違うと思いますよ?」
拓磨が気まずそうにしながらもフォローしてくれた。
「では、何故珠紀は顔を赤くしているんだ?」
「それは、祐一先輩が…」
拓磨が言いづらそうに口ごもる。
そして横目でチラチラ私の方に視線を寄越してくる。
うん、分かってる。私が言うべきなのよね。
「あ、あの!そ、その、ですね。祐一先輩の気持ちはすごく嬉しいんですけど!ひ、人前ではちょっと恥ずかしいので、その…」
しどろもどろに説明する。
その間も視線をヒシヒシ感じる。
うう、顔が熱い!
「なるほど」
どうやら、祐一先輩は納得してくれたみたい。
「分かってくれたんですね!よかった~」
これで、万事解決!と、思いきや。
「つまり二人きりの時なら何をしてもいい、ということだな?ならば、放課後にまた来よう」
「ええぇ!ちょっと意味が違「では、また」
全て言う前に自分の教室に戻る祐一先輩。
あんな事サラッと言う口下手っている!?
確かに口数は少ないし、一言で会話が終わる事もある。
でも、口下手の人ってあんな事サラッと言うかなぁ?
「珠紀」
「あ、祐一先輩!教室に来るなんて珍しいですね。何かありましたか?」
普段は昼休みと下校の時くらいにしか来ないので、余程急ぎの用なのかしら?と思いながら祐一先輩の元へと近付く。
しかし。
「いや。特に何も無い」
「え?」
つい首を傾げてしまう。
「じゃあ、祐一先輩は何をしに来たんですか?」
特に用事も無いのにわざわざ短い休み時間に来る理由が分からず、困惑顔で問いかける。
そして、返ってきた答えは。
「ただ、珠紀に逢いたくなっただけだ」
微笑みと共にそんな事を言われた。
嬉しい。嬉しいけど、は、恥ずかしい!
ここは教室!
しかも、ほとんど(もしくは全員)のクラスメイトがこっちを見てる!
さらにさらに、拓磨が横に立っている!!
顔が真っ赤になってるのが、自分でもわかる。
「?どうした、顔が真っ赤だぞ?風邪でもひいたのか?」
「あー、祐一先輩。多分違うと思いますよ?」
拓磨が気まずそうにしながらもフォローしてくれた。
「では、何故珠紀は顔を赤くしているんだ?」
「それは、祐一先輩が…」
拓磨が言いづらそうに口ごもる。
そして横目でチラチラ私の方に視線を寄越してくる。
うん、分かってる。私が言うべきなのよね。
「あ、あの!そ、その、ですね。祐一先輩の気持ちはすごく嬉しいんですけど!ひ、人前ではちょっと恥ずかしいので、その…」
しどろもどろに説明する。
その間も視線をヒシヒシ感じる。
うう、顔が熱い!
「なるほど」
どうやら、祐一先輩は納得してくれたみたい。
「分かってくれたんですね!よかった~」
これで、万事解決!と、思いきや。
「つまり二人きりの時なら何をしてもいい、ということだな?ならば、放課後にまた来よう」
「ええぇ!ちょっと意味が違「では、また」
全て言う前に自分の教室に戻る祐一先輩。
あんな事サラッと言う口下手っている!?
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