第1章
夢小説設定
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ここはある建物の部屋のなか。
部屋の中の家具はベットと机と椅子があるだけで、他にはなく、日用品はシャツとスウェットが共にハンガーにかけられているだけである。
外からは大きな歓声が聞こえてくる。
一人の少女がベットに腰をかけジッと地面を見つめていた。瞳は虚ろでまるですべての希望を失った様である。
「ハル、いいかい?切れそうなリキュールがあるんだ。買ってきてくれないかい」
そう声をかけるのは丸メガネをかけ、ニット帽をかぶり白ひげを生やした一人の男。
少女はゆっくりと顔を上げると機械の様な声で「はい」とこたえると立ち上がると同時に男は少女のいた部屋から出て行った。
ふと少女が部屋の窓を見上げると思わず目をつぶってしまいそうなほど太陽が輝き、雲ひとつない青空があった。
「もう2年経つのか…。私のことなんか忘れて料理に没頭してるんだろうな…。それとも…」
消えそうに小さな声で窓に向かってそう呟くと一瞬悲しそうな表情を見せた。頭に浮かぶのは黒のスーツを着て右目が前髪でかくれた金髪の男と、顔こそ浮かばないがこれまで目にしてきたなかで一番スタイルのよい女性が腕を組んでいる様子。
ーーー誰かあの人の隣にいるのかもしれない
ふとそんなことを考え、フッと笑うと
「どっちにしろもうあの人と会うことはないんだった」
と呟き、太陽を再び見つめ歓声が湧く場所に向かうため部屋を出て行くのであった。
ーーーーーーーーーー
同じ頃、麦わら帽子を被ったドクロの旗を掲げた船が海の上を泳いでいた。乗っているのは6人のクルーと1匹のトナカイ。
麦わら海賊団の一味であった。
「「野郎どもー!島が見えたぞーー!」」
そう叫んだのは麦わら帽子を被った船長のルフィとウソップ、チョッパー。
「あそこが次の島ね…えっと、ミークリード島!」
エターナルポースを見ながら航海士ナミが進路を確認する。
「へぇ、いい酒があるといいが…」
ニヤリと笑い島を確認するのはゾロ。
「ふふっ、面白い本もあるといいわ」
その横で静かに笑うのがロビン。
一人の男が船室から出てきてタバコに火をつけた。
「食料調達にもいかないとなー」
金色の髪を海風になびかせながらそう話すのはコックのサンジであった。
そして、クルー達が島への上陸を楽しみにしている一方で一瞬表情に寂しさを見せた。
(ハル…、あれから2年だぞ。一体どこいっちまったんだ…)
「サンジーーー!」
ハッとルフィの声で我に帰った。
「次の島でなんかおもしれぇ食いもんあったら料理してくれよ!」
「あ、ああ!まかせろ!」
そう答えタバコの煙を吐くとさっきの表情は消えていた。