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朝までエスコート
20220308(火)19:54コメントする ( 1 )Anst!/!! Jun.S
その夜は酷くつまらなかった。
青のマーメイドドレスを翻して、貴方の手を取った。豪華なメインホールでは未だに男女が仲睦まじく踊っている。その人波みを静かに通り抜けて、貴方と2人、庭へ抜け出した。
「なんだか悪いことをしてるみたい」
貴方を振り返ってそう笑えば、貴方も「そうっすね」と笑った。
「……よろしければ、私と1曲」
童話に出てくるお姫様気分で、ジュンへ手を差し出す。
願わくば、夜明けまで貴方とともに。anst!/!!
Bite.
20220301(火)08:16コメントする ( 1 )Jun.S
かぷり、と柔らかく耳を甘噛みされる。「擽ったいよ」と私が笑えば、「好きなくせに」と貴方が笑う。確かに貴方に触れられると、そこが途端に熱を帯びる。もっと触って、と強請る私に、貴方はさらに笑う。「今日は、めちゃくちゃに甘やかしてあげますよぉ〜……♪」anst!/!!
Yシャツ
20220301(火)08:05コメントする ( 1 )Jun.S
Yシャツって、ずるい。白の隙間から覗く10代特有の瑞々しい肌。何かを飲み込む度に上下する喉仏に、少しだけ、男を感じてしまったり。「……なぁに、見てるんですか」「別に、なんにも」「へぇ〜……?」生意気にも、悪戯っぽく笑うジュンに、それでも惚れているのだから。anst!/!!
Cake.
20220301(火)08:03コメントする ( 1 )Jun.S
美味しそうに苺のショートケーキを頬張る、貴方が可愛い。「苺のタルトもあるよ」そう言えば、金色の瞳がきらきらと輝く。「せっかくなんで、2人で食いましょ」その言葉に私は、微笑んだ。こんなゆったりとした時間が、ずっと続けばいいのに。そう思いながら、貴方と生クリーム味のキスをした。anst!/!!
貴方と、隣で。
20220301(火)08:01コメントする ( 0 )Jun.S
真っ暗なドームが、瞬く間に輝きを取り戻す。全天の中で最も明るい恒星が、蜂蜜色の瞳に映る。その瞬間は、どんなに高性能な映写機でも勝てないほど、綺麗で美しい。ほう、と息をついた貴方を横目で見た。まるで示し合わせたかのように貴方もこちらを見て、笑う。「……星より、オレを見るなんてあんたも珍しいっすね」anst!/!!
唐揚げ
20220301(火)08:01コメントする ( 0 )Jun.S
じゅわじゅわと香ばしい音を立てて、鶏もも肉がきつね色に揚がる。熱々のうちにぱくり、と頬張ると中から肉汁が飛び出す。思わず口を抑えて、目を瞑ると、隣で菜箸を持つ貴方が「つまみ食いした罰っすねぇ……♪」なんて楽しそうに笑うから、私は貴方の口目掛けて唐揚げを放り込んだ。anst!/!!
蜂蜜を焦がして。
20220301(火)08:00コメントする ( 1 )Jun.S
貴方の瞳が好き。その蜂蜜を甘く甘く煮詰めた様な黄金色の瞳。その目がゆるりと和らぐ様が凄く好きなの。それを言ったら、「あんたも物好きですね」なんて貴方は茶化すけれど。嗚呼、貴方の蜂蜜に浮かぶのが私だけなら良かったのに。anst!/!!
Laugh.
20220301(火)07:59コメントする ( 0 )Jun.S
その笑顔を見る度、ずるいなあと思う。「貴方の笑った顔が好きなの」そう呟いた所で、貴方には届かないけれど。私だけに頂戴、と呟いた言葉は、貴方の笑顔に掻き消された。「貴方が思うより、私は貴方を想ってる」
「その言葉、そっくりそのまま返してやりますよ」anst!/!!
ソーダバー
20220301(火)07:58コメントする ( 1 )Jun.S
夏に食べるソーダバーは、また特別美味しく感じる。シャリシャリとした食感。ひやりと舌の上に乗る。
「美味しいね」なんて何気なく笑った。貴方が「そうっすね」って似たように笑うから、赤くなっているであろう顔を隠すようにソーダバーを頬張った。anst!/!!