ハエの王のあらすじ

翌日の朝、ラルフが起きると子どもたちはみんな外に出ていた。

「あれ、みんな何してるの?」
外に出ると、子どもたちは虹を見ている。虹を見ながらわいわい言っており、ハンナに至ってはデジカメで写真を撮っている。
「おはよう、ラルフ。きれいな虹が見えるわね」
クレアがそう言ったので、ラルフは幼い頃のことを思い出す。

幼かったラルフは、雨上がりの虹を見るために父親に連れられて庭に出ていた。
「ねぇ、パパ!虹はどうやってできるの?」
海軍士官をやっているラルフの父親は答える。
「虹はね、太陽の光が空気中を漂う雨粒に当たってできるんだよ」
そう言うと、ラルフの父親はこう続けた。
「いいか、ラルフ…雨上がりでないと虹は出ない。どんな悪いことがあったとしても、最後にはきっと希望があるんだよ」
「うん!」
ラルフは力強くうなずいた。

見ると、ジャックとアリスの姿がない。それに気付いたラルフはクレアにこう言った。
「クレア、行こうか」
「ええ、どこに連れて行ってくれるの?」
「虹がもっとよく見える場所だよ」
ラルフはクレアを連れて山の方へと上って行った。

その頃、ジャックとアリスは「キャッスルロック」という名の岩場で虹を見ていた。その岩場には、雲のベッドが置いてある。
「きれいな虹ね…」
「ああ、そうだな…」
ジャックとアリスは手を握り合っていた。

その後、ラルフは会議を始めた。
「昨日は雨が降って残念だったけど、タイミングが悪かっただけで救助はきっと来る。それまで毎日のろしを上げ続けよう」
ラルフは子どもたちを鼓舞するように言う。だが、あることを忘れてしまっていた。

「あのさ、怪物についてどうなったの…?」
「すっかり忘れてた!」
ピギーがこう言ったことで、思わず怪物のことを思い出すラルフ。
「とりあえず、怪物の対策だったね!怪物についてどうしたらいいと思う?」
ラルフが慌てて聞くと、ハンナが手を上げたので彼女にほら貝を渡す。
「肝試ししよー!怪物の写真を撮って、正体を突き詰めるの!」
「肝試しね…デジカメで写真を撮るのか。いいアイデアだ!」

肝試しは明日の夜に決行するとだけ言って解散した後、わいわいはしゃぐ子どもたちを眺めるサイモン。
「嫌な予感がする…悲劇が起きないといいけど」

ジャックは、アリスやモーリスと連れて豚の頭を刺した木の槍をジャングルの地面に刺していた。
モーリスはビデオカメラを回している。
「え、何…?これ、グロくない?」
困惑するモーリスにジャックが言う。
「魔除けだよ…どこかの部族っぽいだろ?こんなもん見たら、怪物もビビって逃げるだろ」
「確かに怪物対策にはなりそうだけど…」
得意げになっているジャックに、アリスは唖然とする。
「救助が来るまでの部族っぽいノリだよ」
ジャックがそう言うと、アリスの手を取ってモーリスと共にその場を去った。
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