4話「愛と希望の万華鏡(カレイドスコープ)」

後日、あいりと颯人はゆめに連れられて貧民街の塾に行くと、りくの姿があった。

「あの子、この前公園にいた子ピュア」
ピュアンナが気付く。りくはゆめ達に気付いたのか、近付いてきた。
「おーい、ゆめー!こんにちはー!」
りくはあいり達にも気付いたようで、頭を下げる。
「はい、こんにちは」
「こんにちは、りくくん」
あいりと颯人も笑顔であいさつをした。

「塾の先生が言ってたけど、りくは毎日早起きして、勉強してるんだって」
ゆめがりくの近況について話す。りくは本当に勉強をしたかったようで早起きして、支給された教材で一生懸命勉強をしているようだ。
「りくくんはすごいよね、生きることで手一杯なはずなのに勉強したいと思えるなんて」
あいりが言うと、颯人がゆめに質問した。
「ゆめちゃんは家から塾に通ってるけど、他の子供達はこの塾で生活してるんだよね。りくくん達は外出できるのか?」
「りく達はみんなで出かける時しか塾から外に出られないみたいなの…わたしにはお母さんがいるから、特別に家からの通塾が認められてるんだって」
「ずるいって言われるかい?」
「うん、たまにね…」
ゆめが言葉を濁す。愛須市の貧民街にあるこの塾の生徒達のほとんどが親がいなくて学校にも通うことのできない子供達だとあらためて思い知らされる。
りくはゆめの状況を察してこう話す。
「ゆめはね、プリキュアに憧れてるんです!」
「え!?」
あいりは驚く。ゆめは頷いて、こう言う。
「わたしもプリキュアみたいに強くなりたい!プリキュアは強くてかわいい、正義の味方なんでしょ?」
「ゆめちゃん…」
あいりはゆめに見つめられる。

「ゆめ、中庭に出て遊ぼう!」
「うん!またねー!」
ゆめはりくに呼ばれ、中庭に出て遊ぶこととなった。
あいりと颯人は、笑顔で見送った。
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