3話「黒と紅の彩り」

その時、キュアアメジストとレンのスマホが光る。
「おい、まさかこいつらもか!?」
「この二人は魔女と悪魔なのかしら…!?」
理華とシスターが光の方を見ている。キュアアメジストとレンには、キュアエンゲージリングとキュアカード・ラバーズハートが現れた。
「レン、これがあれば…!」
「うん!浄化できる!」
キュアアメジストとレンは、スマホを構えた。レンには新しいスマホアプリがインストールされているようだ。

キュアアメジストとレンがキュアエンゲージリングを左手の薬指にはめて、スマホにかざす。
「キュアエンゲージリング!」
音が鳴ると、レンの体が光に包まれ、タキシード姿になる。
「キュアグルームスタイル!」

「レン、準備できた?」
「うん、いつでもいける!」
キュアアメジストとレンはスマホでキュアカード・ラバーズハートをスマホにかざす。
「ラバーズハート!」
そして、キュアテージスキルを出した。
「プリキュア・アメジストダスト!」
「フィジッティオ…」

ドンバレッティオが浄化された後、街は元に戻った。
「クソっ、シスターに邪魔されるわ、裏切り者に覚醒されるわ、もう散々だ!」
理華は去って行った。
「香澄ちゃん!」
キュアロージーが呼び止めたが、黒曜香澄というシスターはこう言い残し、去って行った。
「あなた達は魔女と魔女に力を与える悪魔なのね」
その言葉に、どこか引っかかりを覚えるキュアロージー達。

市街への電車にあいりは両親や妹のゆうりとともにまことと刹那を見送りに行っていた。
「まこと、身体に気を付けてね。刹那さん、娘をよろしくお願いします」
「まこと、向こうでは幸せに暮らすんだぞ」
「お姉ちゃん、落ち着いたら向こうにも遊びに行くからね!」
両親とゆうりはまことに別れのあいさつをする。あいりは泣きそうになって、顔を背けていた。
花房家はまことが刹那と結婚した関係上、ミッドナイト・ファミリーから援助を受けていたが、この裏切りで援助も打ち切られてしまったのだ。
「…あいり」
まことはあいりの手を握る。
「煌木組の人が私達家族の援助を引き継ぐことになったわ…だから安心してね」
「うん…お姉ちゃんも、元気でね」
あいりは泣きながら、姉の手を握り返した。

まことと刹那は荷物を持って、電車に乗り込んだ。そして、電車とホームの可動柵の扉が閉まり発車した。
あいりは泣きながら電車を見送っていた。
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