2話「月夜の死神と愛の女神」

「プリキュア、スイーティーハニー!」
あいり、ゆあ、みつきはスマホのアプリを起動し、プリキュアに変身する。
「愛に咲くピンクのバラ、キュアロージー!」
「高貴に煌めく紫の水晶、キュアアメジスト!」
「熱意に実る黄色い果実、キュアシトラス!」
そして決めポーズをした。
「スイーティーフィフィプリキュア!」

「恋人を守るために変身したか…なら、お前らから殺してやるよ!」
刹那は無表情な普段とは打って変わって、憎悪と焦りで声を荒げる。しかも笑顔で言っているので、余計怖い。
「ヤバい、刹那は僕達を殺す気だよ!」
「刹那…もうあの頃に戻れねぇのか!?」
レンと大輝の叫びに、刹那は叫ぶ。
「黙れ!プリキュアを始末したら、お前らもまとめて地獄送りにしてやる!」

「うわ…殺意マックスじゃん……」
キュアシトラスがドン引きした様子で言うと、キュアアメジストも言う。
「そりゃそうだよ…死神も人間だもん。アメジスト達を殺すつもりなんだよ…でも、アメジスト達はここで死ぬつもりはない。そうでしょ?」
キュアアメジストの言葉にキュアロージーは頷く。
「うん、死神にも大事な人がいるから、助けよう!」
「そう言えば、レンもアメジストのキュアテージスキルで助けることができたピュア!」
「そうだね!ラブってくよ!」

「さぁ、殺してやるよ!」
刹那が魔法エネルギーの装填された拳銃を出す。バレッティオを召喚せず、自分で戦うつもりだ。
「相手は拳銃を持ってる!下手したら撃たれるぞ!」
レンの忠告を聞いて、キュアシトラスの光の玉で攻撃することになった。銃弾はキュアアメジストのアメジストバリアで防ぐ。

キュアロージーがその間に飛び、刹那と距離を詰める。
「何っ!?」
一瞬の出来事に戸惑い、キュアロージーと接近戦になる。
刹那はキュアロージーの顔を見て何かに気付いたらしく、拳銃を発砲する。
「きゅああっ!」
プリキュアに変身していたので致命傷にはならなかったが、キュアロージーは吹っ飛ばされて、キュアアメジストのバリアを貫通する。
「ロージー!アメジスト!」
キュアシトラスが近付こうとすると、刹那はキュアロージーに近付く。
「ロージーに…近づかないで……!」

刹那はキュアロージーに目線を合わせると、持っていた拳銃をキュアロージーに突きつける。
「やめろ…ロージーに何するつもりだ!」
颯人が近付くが、刹那は颯人の足元に威嚇発砲をした。
「颯人くん!」
「キュアロージー…お前はまことの妹だな?今すぐ変身を解け…そうすれば、お前だけは助けてやる」
刹那は悪魔の契約に似た囁きをキュアロージーにする。キュアロージーはしばらく黙っていたが、確かにこう言った。
「…嫌だ」
「何?」
刹那が驚くと、キュアロージーは顔を上げて叫んだ。
「わたしはプリキュアだから!仲間達を見捨てて自分だけ助かるのは嫌だ!わたしはみんなを助けたいの!」

キュアアメジストとキュアシトラスもキュアロージーに近付いた。
「アメジストはロージーがどんな時も誰かを見捨てないのを知ってるよ…だから親友でよかったと思うの」
「ウチらは強い絆で結ばれている…あんたにその絆、切らせたりしない!」
その時、プリキュア達が光りだした。
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