2話「月夜の死神と愛の女神」

あいりの家でお泊り会をしているようだ。
おやつや夕飯を食べたり、あいりの妹のゆうりとも一緒にゲームをしたり、三人で恋愛映画を観たりもした。

「まさか高校入学してすぐにプリキュアになって、頻繁に顔を合わせることになるなんてね…」
お風呂上がりのあいりは先にお風呂に入っていたゆあ、みつきと自室で近況を話しているようだ。
「ゆあは嬉しいよ?あいちゃんやみっちゃんと頻繁に顔を合わせられるなんて」
「それな!ウチもそう思ってた!」
ゆあとみつきは変わらず話す。みつきは一呼吸置いて、話した。
「実はさ、この前プリティーホリックでティントリップを買ったという話したでしょ?あれさ、友達がスマホで買い物してたんだよね?」
「スマホで…買い物できるの?」
みつきの話にあいりが質問する。みつきは戸惑いながらも続けた。
「どうだろう?なんか四角い模様で読み取ってたみたいなんだけど…スマホであんなことできるのってびっくりしたよ」
「え…?みっちゃん、QRコード知らないの?」
みつきの話に、ゆあは困惑しながら聞く。
みつきは少し考えて、こう言った。
「うーん…あの四角い変な模様がQRコードなの?」
「QRコード…?あれ、意味あったの?」
あいりも困惑しながら聞くと、ゆあがQRコードのことを教えた。
「そうだよ、QRコードはスマホで読み取るといろいろなことができるみたい」
ゆあの説明を聞いて、驚くあいりとみつき。
「え!?あの四角い模様って、そんな大事なものなの!?わたし、塗り絵にしてた!」
「あいりもなの!?ウチもラクガキしてたんだけど!」
あいりとみつきのQRコードの扱いに驚くゆあ。
「QRコードにラクガキしちゃダメだよ!」

少し呼吸を置き、ゆあはあいりに聞く。
「あいちゃん、どうしてお泊り会をしようとか言い出したの?」
「ああ、それはね…」
あいりは微笑んで言った。
「わたし達にはみんな恋人ができたし、最後にわたし達だけの思い出を作りたかったからなの」
あいりの話に、みつきは言う。
「そうだよね、ウチらもみんな彼氏できたし、彼氏と寝る前に純粋なウチらだけの思い出を作りたかったんだよね!」
話している時に、あいりのスマホに通知が鳴った。

「何だろう?」
あいりはスマホを確認した。颯人からだ。
『あいりちゃん、お泊り会楽しんでる?明日、キラットに来られる?話したいことがあるから、ゆあさんとみつきさんも連れて来てね』
あいりは「OK」のスタンプを送った。そして、こう話した。
「ゆあちゃん、みつきちゃん。明日キラットに来られる?」
それを聞いて、ゆあとみつきは頷く。
「うん、もちろん」
「ウチらも行くよ!」
「ありがとう!おやすみー」
あいりはそう言って、部屋の電気を消して、あいりはベッドで、ゆあとみつきはそれぞれの敷物の上で寝た。

「うっ、うぅっ…」
みつきは寝ながら泣く。
「みっちゃん、どうしたの?」
ゆあがみつきの方を見る。あいりも起き上がった。
「怖い夢でも見た?」
みつきは泣きながら話す。
「あいり、ゆあ…ウチ、夜になると思い出すんだよね。お父さんが帰って来なかった日のこと…」
みつきは静かに話し始めた。
「その日はお父さんは早く帰るって言ってたのにね…ウチと弟が寝る時間になっても帰って来なかったの。朝起きたらお母さんが泣いてて、話を聞いたらお父さんは事故で死んじゃったって…」
みつきはまた泣き出した。
「ごめん…!もう思い出したくないのにっ…!プリキュアになってからも、2人がいなくなるんじゃないかと怖くて、眠れなくてっ…!」
「…いなくならないよ」
あいりは自分のベッドから出てみつきの寝ている敷物の布団の中に入って、みつきの右手を握る。
「ゆあもだよ…だから、みっちゃん。安心して」
ゆあもみつきの左手を握る。
「…ありがと」
みつきは笑顔になって、眠りについた。
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