6話「蛍石と黒曜石」

パーティーが終わった後の夜は打って変わって、大輝の家は静かだった。
ゆあとレン、みつきと大輝、ひなとゆめはそれぞれの部屋(ひなとゆめはゲストルーム)で寝静まっていたが、あいりと颯人はピュアンナが寝ている横で抱き合っていた。

「…あいりちゃん。愛須市って安全じゃないよね」
「うん…颯人くん、愛須市の外は当たり前に夜も外を出歩けるの?」
あいりは颯人の腕の中から、顔を見上げる。颯人はうなずいた。
「うん、俺は愛須市の外から愛須市を安全にしたいと思ってるんだ」
颯人はこう続けた。
「あいりちゃんも愛須市にこのままいれば、どうなるかわからない…だから、高校を卒業したら一緒にこの街から出よう」
愛須市で生まれ育ったあいりには、颯人のこの言葉がプロポーズのようにも聞こえた。あいりはほほを赤く染める。
「うん…!」
あいりは嬉しくなって、颯人を抱き締めた。

颯人もそれに応じてあいりにキスをすると、今までよりの強く抱き合った。
21/25ページ
いいね