1話「絶望の淵に咲く花」

入学式の後、颯人は愛須市の裕福なエリアを歩いていた。
颯人はファストフードのチェーン店があったことに安堵しているようだ。
「俺の地元にもあるファストフード店が愛須市にもあるなんて…また放課後にでも、花房さんを誘って行こうかな」
颯人はファストフード店の外観と昼食に食べた食事の写真を送信している。すると、あいりは確認してくれたようで既読になったようだ。
しかもあいりからは「遅れてごめん!おいしそう!」とのメッセージ付きだ。
「あんまり長居するのもな…」
颯人が駅に向かって歩こうとして時だった。颯人と比べて小柄な少年であるレンが目の前に立っていた。

「誰だ君は!?」
颯人が尋ねると、レンは答える。
「誰だって…僕はこの街の裏社会の人間だよ。あんた警戒心なさそうだったから、愛須市の外から来たんだよね?」
「ぐっ…」
颯人は同年代の少年からの殺気にたじろいで、後ずさりする。レンは花壇に目を付けた。
「闇をまとい、我が鉄砲玉となれ!」
「バレッティオ!」
レンが花壇にめがけて発砲すると、花壇はバレッティオになった。
颯人は走りだす。

「シマ荒らしか!?」
「行こう、ピュアンナ!」
煌木は叫ぶ。あいりとピュアンナはカフェから出て、バレッティオの現れた現場へと向かう。

「プリキュア!スイーティーハニー!」
あいりはアプリを起動して、キュアカードを読み取った。
「愛に咲くピンクのバラ!キュアロージー!」

「…え?花房さん…?」
颯人は困惑した様子で目の前でキュアロージーに変身したあいりを見てしまっていた。

バレッティオは花を飛ばし、攻撃する。キュアロージーは距離を取りながら戦うようだ。
「秘密を知ったそいつを生かしておくな!やれ、バレッティオ!」
バレッティオは颯人めがけて花を飛ばす。颯人は近くにあった廃ビルの屋上まで逃げて間一髪よけていたが、当たってしまい飛ばされる。
「うわぁっ!」
「危ない!」
キュアロージーが叫んで空を飛んだ。颯人を助けようと無我夢中だったため、当の本人は気付いていない。

「え…?」
キュアロージーは颯人をお姫様抱っこしている。
「大丈夫?」
「あ、ありがと…」
颯人が赤面してお礼を言うと、キュアロージーは自分が空を飛んでいることに気付いた。
「え、わたし…空飛んでる!?」
「これはハートウィングピュア。プリキュアはこれで空を飛べるピュア!」

キュアロージーは地上に降り立って颯人を下した後、バレッティオに向き直った。
そして、キュアテージスキル「プリキュア・ロージーブロッサム」で浄化した。
「フィジッティオ…」
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