5話「全力疾走×全面抗争」

「ゆめちゃん…無事でいて!」
あいり達が走っていると、男に声をかけられた。
「おい、姉ちゃん達。急いでどうしたんだ?」
チンピラのような見た目の白いスーツに派手なシャツの男たちが歩いて来た。
「こんな時に…!」
「あんた達、見るからにカタギじゃないな…」
颯人とレンがチンピラの男3人に気付く。
「様子がおかしいピュア!プリキュアに変身するピュア!」

あいり達はプリキュアに変身した。
「イノセントパクト!」
ピュアンナは人間の少女の姿となり、イノセントパクトを掲げる。あいり、ゆあ、みつきもスマホのアプリを起動した。
「プリキュア・スイーティーハニー!」
変身後、決めポーズをする。
「愛に咲くピンクのバラ、キュアロージー!」
「高貴に煌めく紫の水晶、キュアアメジスト!」
「熱意に実る黄色い果実、キュアシトラス!」
「プリキュア・スイーティーハニー!」
そして、4人が揃うとこう決めポーズをした。
「スイーティーフィフィプリキュア!」

「おらぁ!」
「はぁっ!」
プリキュア達はチンピラと戦う。チンピラは弱かったようで、あっさり負けた。
チンピラたちはしばらく倒れていたが、正気に戻ったのかきょろきょろしながら起き上がった。

キュアロージーはチンピラに聞く。
「誘拐されたゆめちゃんという子供を探しているんですけど…心当たりありますか?」
「はぁ!?知るかよ!」
チンピラが怒鳴ると、キュアアメジストとレンがさらに畳みかけた。
「誰に命令されて子供を誘拐したの?」
「あんたらの上司の名前を教えてくれる?まさか、自分達の上司の名前がわからないなんてことはないよね?」
キュアアメジストとレンに対して、颯人がたしなめる。
「待て、二人とも…相手はチンピラだぞ!何されるかわからない!」

颯人の動揺とは裏腹に、チンピラはあっさり答えた。
「姉ちゃん達もしかしてカタギじゃねぇな。しゃーねぇ、教えてやるよ…俺らはディーノ園城に雇われた下っ端だよ」
「意外とあっさり答えたね…」
キュアシトラスが唖然となる。
「ディーノ園城…だと?」
レンの表情がこわばる。キュアイノセントが聞く。
「ディーノ園城って…ミッドナイト・ファミリーの?」
その言葉に、チンピラは頷いた。

「とにかく、姉ちゃん達と話してたら俺らの命が危ない!覚えてろよー!」
そう言うと、チンピラたちは走り去って行った。キュアロージーはチンピラ達に叫ぶ。
「あのー!情報提供ありがとー!」
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