5話「全力疾走×全面抗争」

あいり達は貧民街にあるおやこの家へと入って行った。
だが、おやこの家から上がるとあゆみがひなと話している。だが、二人とも深刻そうだ。
「あの…ゆめを見ていない?」
「ゆめちゃんはこの時間だともう帰っているはずですよね?」
「ええ、まだ帰って来てないの」
あゆみは取り乱しているようだ。ひなはなるべく冷静に、あゆみに尋ねる。
「ゆめちゃんは…何時ごろにどこに行くと言って、家を出ましたか?」
「8時頃に塾で午前の授業があるからと出かけていったわ」
「もう何時間も経ってる…帰って来ていないなんておかしいですよね」

あいり達が近付くと、あゆみは動揺しながらあいり達にも聞いた。
「ねぇ!?あなた達もゆめを見かけなかった?」
「え!?」
あいりが動揺すると、ひなが補足する。
「実はゆめちゃんは今朝塾に行ったっきり帰って来てないみたいなの!」
「見かけてないです…」
あいりが申し訳なさそうに言うと、颯人があゆみに聞いた。
「ところで、ゆめちゃんは塾に行きたくないとか言っていましたか?」
「ゆめは塾に行く日は楽しみにしていたみたいなの。塾に行くと言って、違うところに行くとは考えにくいわ」

「…」
レンがその会話を聞いて、考え込む。ゆあがレンに聞く。
「どうしたの?」
「もしかすると誘拐されたのかもしれない…ゆめちゃんはプリキュアに憧れているからな」
「え、マジで!?」
みつきが驚くと、レンは頷く。大輝が話を聞いて、こう言った。
「大マジだ…ゆめちゃんはミッドナイト・ファミリーに誘拐されたかもな」

大輝が前に出て、あゆみ達と話す。
「もしかすると、ゆめちゃんは塾から帰る前に誘拐された可能性があります。俺達がゆめちゃんを保護して連れて帰ります」
「ええ、お願いね」
あゆみは頷いた。あいりもこう言った。
「今日、ゆめちゃんにお洋服を持って来たんです。ゆめちゃんに会うのを楽しみにしてたんです」
そう言うと、あいりはあゆみに紙袋を手渡した。
あゆみは紙袋を受け取った。
「ありがとう、あいりちゃん。皆さんもゆめを見つけたら連絡してね」
「はい!」
あいり達が頷いた。
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