あいり、ゆあ、みつき、颯人、レン、大輝はピュアンナも連れて華理田（はなりだ）市のビーチに遊びに行った。

「俺、海に行くの初めてなんだ」
大輝はビーチではしゃぐ人々を見ながら言う。颯人が大輝にこう言った。
「海は日本と他の国をつなぐ架け橋なんです。これをみんなに見せたかったんです」
「…海って、広いんだね」
レンも独り言を言った。

「いたいたー！お待たせー！」
あいりが手を振りながら颯人達の方に駆け寄る。あいり、ゆあ、みつきが水着姿でやって来た。
「あいりちゃん、似合ってるね」
「うん、ゆあちゃんとみつきちゃんと3人で選んだの！」
「かわいいね」
あいりと颯人が話しているのを聞いて、ゆあとみつきがレンと大輝の方を見る。
「まぁ、悪くないんじゃない？」
「へぇ、素直じゃないなー…ゆあもそうおもうでしょ？」
レンの反応をみつきがからかい、ゆあの方を見る。
「レンって、本当はゆあの水着をかわいいと思ってるでしょ？」
「べ、別にぃ！？」
レンが赤面するのを見て、大輝が言う。
「レン、隠すなよー！」
「か、隠してないし！？」

そんなやり取りをしていたが、ビーチを歩いている誰かがこんな話をしているのを聞いた。
「そう言えば、虎辺（とらべ）市長が華理田市と愛須市の間に壁を作るって…」
「嘘、マジで！？」
その話を聞いて、途端に静かになるあいり達。
「愛須市に壁が作られたら、俺…みんなに会えなくなるのかな？」
颯人が不安そうに言う。不安そうになるあいり達にピュアンナが聞く。
「虎辺市長って誰ピュア？」
「虎辺市長？華理田市の市長だよ。華理田市にある虎辺タワーの最上階に住んでるんだって」
ピュアンナの質問に、あいりが答えた。そう言うと、あいりは虎辺タワーを見上げた。

「虎辺タワー…デカいよね」
「マジか…華理田市だと虎辺タワーはこんなデカく見えるんだな」
みつきと大輝が虎辺タワーを見つめると、ゆあとレンも頷（うなず）いた。

「でも、虎辺市長は愛須市と華理田市に壁を作ると言ったけど、愛須市と陽翼（はるよく）市に壁を作ると入ってないよね？さすがに他の自治体に勝手に壁を作れないし…」
あいりがこう言うと、颯人が笑顔になった。
「あいりちゃん、それもそうだね！」
「うん、今日は楽しもう！」
あいりがそう言うと、みんなでビーチを満喫することにした。