1章「Girl Meets Element」

「ここかな…」
ハナ達は、ルフに紹介された森の中にある家を見つけノックすると、中から金髪に緑の服装の少年が飛び出してきた。
「わぁ、ここに人が来るなんて珍しいね!どこから来たの?」
「え!?ヘルシーダだよ…?」
ハナが驚いているのを見て、少年は我に返り自己紹介する。
「僕の名前はイナ!ここの森で暮らしてるんだ!よかったら、君達のことも聞かせて欲しいな!」
興味津々なイナにたじろくフウト。
「ぐいぐい来るな…」
「うん、いいぜ。でも用事が終わったらでいいよね?」
ブレイズが動揺しながらも答えると、イナの後ろに花飾りを着けた女性のエレメントが現れた。
「私はリリッカ。この森に棲んでいるエレメントよ。動物たちがビックリしちゃうから、あまり騒がないようにね」
「は、はい…」

ハナ達は家の中へと通され、席へと案内される。ハルはイナと遊ぶこととなった。ハナ、ブレイズ、フウトの3人はスフィアリルは毒の霧に覆われて進めないということを話した。
「スフィアリルの毒について?…ああ、イナが言っていた事件のことね。それなら、力になれるかもしれないわ」
リリッカはそう言って棚から一つのお香を取り出して、机の上に置いた。
「持っていきなさい…これは本来空気を浄化するお香だけれど、毒素も消し去る作用もあるわ。これさえあれば、独の霧の影響は受けないはずよ」
スノーミントのお香を受け取り、お礼を言うハナとフウト。
「ありがとうございます!」
「リリッカさん、これを使えばティエラに行けるんですね」

スノーミントのお香を受け取った後、ハナはハルと遊んでいたイナからも話を聞くことにする。
「あれ、お話終わった?みんな、どこかに行くの?」
「うん、スフィアリルにね」
「そっか、スフィアリルか。あそこは僕の本当の故郷なんだ。でもある日突然、見知らぬ男の人とエレメントの女の子がやってきて…」
「毒の霧の覆われた、か…」
イナの話を聞いて考えこむフウト。
「あ、ごめん!つい話し込んじゃった!次は一緒に遊ぼう!」
そしてハルに向き直るイナ。
「それと…どうか気をつけてね」
「ありがとうございます!」
「うん!いってくるね!」

スフィアリル。
ハナ達はスノーミントのお香を使って、そこを進んで行った。
フウトが昨日のことを思い出して、ハルに忠告する。
「あ…ハル!遠くに行くなよ」
「はい、もう同じようには行きませんよ」

毒の霧に覆われたそこには、30代くらいのひょうひょうとした男とトリカブトのような紫のエレメントの女の子がいた。どうやら、毒の霧はこのエレメントが生成したものだ。
エレメントの女の子は楽しそうに飛び回り、男はタバコを吸いながらそれを見つめている。
「うふふ、街中もいいけど、緑の中で二人っきりのデート!なんて素敵な人なのかしら!」
「ごきげんだな、リィシェ…」
男はタバコを吸いながら、ため息をつく。
「はぁ…最近はどこもかしこも禁煙で嫌になるねぇ……ん?」
男は2組のニンゲンとエレメントを見つめる。彼ら彼女らは少年少女だろう。
「誰かいるのか?まだここは毒の影響が残ってて、オレ達以外は入れないはずだが…」
「は?マジで?リィとケンゴのデートを邪魔しに来たってコト?」
リィシェは怒りながら言う。ケンゴはタバコを吸い終わると、こう言った。
「おいおい、それはねぇだろ。ま、何が目的だがわかんねぇが、そうやすやすと踏破されちゃあ困るし…ちゃちゃっと帰ってもらうか」
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