流星団の子世代(復刻版)

ぼくはニール。ネスとポーラの子供だ。

4人家族の次男で、パパは出張、兄さんは修行の旅で家を空けているので、ママと二人暮らし。

「ニール、これをおばあちゃんの家に届けてくれるかしら」

ぼくの冒険の始まりはママのお使いだった。おばあちゃんの家は隣の家だ。つまり、パパの実家がぼくの家の隣にある。

おばあちゃんの家に着くと、おばあちゃんはテレビである映画を観ていた。
たいして面白くはないけど、パパ達がモデルになった映画だ。
「おばあちゃんもこの映画観てるんだ」
「そうよ、パパ達がこの旅で何をしてきたかわかるのよ」
おばあちゃんは旅先で撮ったパパ達の写真も見せてくれた。

「おじゃましま~す。ニールのおばあちゃん、こんにちは~」

そんな時に、幼馴染のパティがやってきた。
パティはおっとりした女の子で、家はオネットの市街地にあるベーカリーショップだ。

「パパはねあなたたちぐらいの頃、裏山に落ちた隕石を見に行ったのよ」
おばあちゃんの話を聞いて、ぼくも裏山に行ってみたいと思った。でも、危険だから何か戦えるものを持っていきなさいと言われた。

これがぼくの冒険の始まりだった。

ぼくらはパパがリーダーだった「流星団」のリーダーとして、パパ達が旅をした場所を旅した。
かけがえのない仲間にも出会えた。料理が上手な幼なじみのパティ、幼稚園の先生の息子で元気なトム、トムの親友で少年探偵のレオン、科学者の娘で真面目なジェニー、宇宙からやってきた謎の少女クララ、グレープ社のCEOと女優の息子で自分もアイドルのアルト、ランマの王女ヤエ、ヤエの部下で書生のカズナリ、そして一人修行の旅をしていたぼくの兄さんラルフ。

みんなで冒険したのはぼくにとって、かけがえのない思い出だった。
もちろん、大変なこともあった。ギーグの残党や宇宙海賊「クレセント」、新しくできたテロ組織「ファイナルアサシン」との戦いもあった。
ギーグの残党やクレセントは宇宙人の敵だったけど、ファイナルアサシンは厄介だった。同じ地球人なのに、どうして憎しみ合い殺し合うのだろうとも思った。

本当にいろいろな人と出逢った。ぼく達の家族はもちろん、アップルキッド父子やFPIの関係者、フォーサイドデカフェを経営する家族にも、セラフ・レジスタンスの人にも…。

「おーい、ニール!」
後ろからトムの声がした。トムは黄色いパーカーを着た黒人系の少年だ。
後ろには他の仲間たちもいる。
「そろそろ行こうか」
ぼくは、みんなに合図し、出発した。

ぼくらは流星団。地球を、みんなを守るために旅をしている。
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