プリプラの舞台裏
「ルミナ、お前もそろそろ結婚を考えたらどうだ」
父であるエレクトリア国王が何気なく言った言葉に、思わず顔をしかめるルミナ。それに気付いた王はこう付け加えた。
「そう怖い顔をするな…相手はお前をよく知る人物だ、お前にとっても悪い話ではない。その相手はお前のことを心から慕っているようだ」
政略結婚。プリンセスとして生まれたからには、いつかはその運命を受け入れなければいけないとルミナもわかっていた。
「はい、わかりました…父上」
入浴を済ませ、部屋に戻ったルミナはベッドに横たわりながら考えた。
(私はもう結婚を考えるべき年頃なのか…相手は私を慕っている方なんだよな)
ふとルミナの脳裏に、テレビのような顔をしたナイトの青年が浮かぶ。
(…まさかな)
思わずルミナは吹き出した。
お見合いの日になった。
お茶会用のドレスを着たルミナが母である王妃と並んで座っていると、従者がテレビのような顔をした青年とその両親を招き入れた。
「る…ルミナ様!?」
ストライプのスーツ姿の青年は、驚いたように叫ぶ。ルミナは比較的冷静に尋ねた。
「サイバー…なのか?」
「…はい」
サイバーは顔を赤らめながら、従者に促されて両親と共に席に着く。
「今回のお見合いの件、ありがとうございます。息子も喜んで受けると言っていました」
サイバーの父であるダイアニック・コーポレーションの社長が席に着いた後に言う。
「息子にはお見合いの相手がルミナ様だとはお伝えせずに話をしました」
父が話す間、サイバーは頬を赤らめ下を向いていた。
社長夫人であるサイバーの母が息子に注意した後、こう話した。
「ダイヤニック・コーポレーションに王族の血縁ができるのは光栄ですわ。息子がナイトとしてルミナ様にお仕えしているし…」
ルミナの母親であるエレクトリア王妃がこう話す。
「ルミナ、あなたにとっても悪い話ではないわ。サイバーはあなたに仕えるナイトだし、あなたのことも心から愛しているわ」
「…」
ルミナは返答せず、静かにサイバーを見る。王妃は続ける。
「これは王室と企業の繋がりを強める大事な話なの」
確かにそうだ。エレクトリア王家はセプトピアのネットワークに関与する大企業との繋がりを強めたい。だから、主従関係であるルミナとサイバーが政略結婚することとなった。
「あの、サイバーと2人きりで話をしたいのですが…緊張しているようですし」
ルミナははっきりと言った。
「まぁ…私達は席を外した方がいいかしら?」
「いえ、私達が外に出ます」
問う母親にそれだけ言うと、ルミナはサイバーを連れてお城の中庭に出た。
「る、ルミナ様…2人きりになるなど」
「お前は少し肩の力を抜け」
動揺するサイバーに、ルミナは言う。
「この結婚は王家とダイヤニックの繋がりを強めるための政略結婚だ…だが、私はお前との繋がりを大事にしたい。サイバー…お前はどうなんだ?」
その言葉にドキッとするサイバー。その頬は赤面している。
「俺もです…ルミナ様との繋がりを大切にしたいです」
「そうか…私はお前みたいな相手がいいと思っていたんだ」
ルミナは頬を赤く染めながら、サイバーを見つめる。普段はそのような表情をしないので、思わずドキッとする。
ルミナはサイバーの手を取って言った。
「私はこの政略結婚については前向きに考えようと思っている。お前にとっても悪い話ではないだろう?」
「ルミナ様…!」
サイバーは頷くと、サイバーは主君の手を握り返した。
そして、2人は寄り添ってお城の中で戻って行った。
父であるエレクトリア国王が何気なく言った言葉に、思わず顔をしかめるルミナ。それに気付いた王はこう付け加えた。
「そう怖い顔をするな…相手はお前をよく知る人物だ、お前にとっても悪い話ではない。その相手はお前のことを心から慕っているようだ」
政略結婚。プリンセスとして生まれたからには、いつかはその運命を受け入れなければいけないとルミナもわかっていた。
「はい、わかりました…父上」
入浴を済ませ、部屋に戻ったルミナはベッドに横たわりながら考えた。
(私はもう結婚を考えるべき年頃なのか…相手は私を慕っている方なんだよな)
ふとルミナの脳裏に、テレビのような顔をしたナイトの青年が浮かぶ。
(…まさかな)
思わずルミナは吹き出した。
お見合いの日になった。
お茶会用のドレスを着たルミナが母である王妃と並んで座っていると、従者がテレビのような顔をした青年とその両親を招き入れた。
「る…ルミナ様!?」
ストライプのスーツ姿の青年は、驚いたように叫ぶ。ルミナは比較的冷静に尋ねた。
「サイバー…なのか?」
「…はい」
サイバーは顔を赤らめながら、従者に促されて両親と共に席に着く。
「今回のお見合いの件、ありがとうございます。息子も喜んで受けると言っていました」
サイバーの父であるダイアニック・コーポレーションの社長が席に着いた後に言う。
「息子にはお見合いの相手がルミナ様だとはお伝えせずに話をしました」
父が話す間、サイバーは頬を赤らめ下を向いていた。
社長夫人であるサイバーの母が息子に注意した後、こう話した。
「ダイヤニック・コーポレーションに王族の血縁ができるのは光栄ですわ。息子がナイトとしてルミナ様にお仕えしているし…」
ルミナの母親であるエレクトリア王妃がこう話す。
「ルミナ、あなたにとっても悪い話ではないわ。サイバーはあなたに仕えるナイトだし、あなたのことも心から愛しているわ」
「…」
ルミナは返答せず、静かにサイバーを見る。王妃は続ける。
「これは王室と企業の繋がりを強める大事な話なの」
確かにそうだ。エレクトリア王家はセプトピアのネットワークに関与する大企業との繋がりを強めたい。だから、主従関係であるルミナとサイバーが政略結婚することとなった。
「あの、サイバーと2人きりで話をしたいのですが…緊張しているようですし」
ルミナははっきりと言った。
「まぁ…私達は席を外した方がいいかしら?」
「いえ、私達が外に出ます」
問う母親にそれだけ言うと、ルミナはサイバーを連れてお城の中庭に出た。
「る、ルミナ様…2人きりになるなど」
「お前は少し肩の力を抜け」
動揺するサイバーに、ルミナは言う。
「この結婚は王家とダイヤニックの繋がりを強めるための政略結婚だ…だが、私はお前との繋がりを大事にしたい。サイバー…お前はどうなんだ?」
その言葉にドキッとするサイバー。その頬は赤面している。
「俺もです…ルミナ様との繋がりを大切にしたいです」
「そうか…私はお前みたいな相手がいいと思っていたんだ」
ルミナは頬を赤く染めながら、サイバーを見つめる。普段はそのような表情をしないので、思わずドキッとする。
ルミナはサイバーの手を取って言った。
「私はこの政略結婚については前向きに考えようと思っている。お前にとっても悪い話ではないだろう?」
「ルミナ様…!」
サイバーは頷くと、サイバーは主君の手を握り返した。
そして、2人は寄り添ってお城の中で戻って行った。
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