エレプラの舞台裏

3月8日は、地球では「国際女性デー」と言われる日だ。
この日はミモザの花を、男性が大切な女性に贈ると言われている。

「今日って…地球だと『ミモザの日』って言われてるんだ」
フウトは、ミモザの花をハナに手渡した時に言った。
「これを…あたしに?」
ハナが聞くと、フウトは頷く。そして頬を赤らめた。
「それを知った途端、君に渡したいと思ったんだ…」

フウトにとって、ハナは大切な人だった。
感謝の想いもあったし、小さい頃からの友達でもある。それに…フウトにとってハナは恋愛対象でもあった。
フウトはその気持ちを胸にしまって、ハナにミモザを渡したのだ。
「フウト…ハルから聞いたんだけど」
「ん?」
ハナがフウトに言う。
「ミモザの花言葉って…友情や感謝、それにひそかな恋……なんだよね?」
フウトが赤面する。花言葉に関してはハルの受け売りだが、それをハナに言われるとドキッとする。

その様子を見ながら、ハナは言った。
「フウトって…あたしのことが好きだったんだよね?」
フウトは頷く。そして、フウトとハナは抱き合った。

その様子を物陰からブレイズとハルが見ていた。
「な、なぁ…これ、見てていいのか?」
「大丈夫だと思いますよ。ハナちゃんに花言葉を教えてよかったですね」
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