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布攻防戦

 ここでこの本丸の事について説明しておこう。
通常刀剣男士が顕現されると、それぞれを特徴づける戦装束を纏って現れる。
決して素っ裸で顕現して、後で服を着る訳では無い。
つまり彼らの衣装もまた彼らの一部だと思った審神者によって、彼らは自分が身に着けている物を手足の様に操る事が出来た。
物理的に無理だと思うだろうが、相手は付喪神。
そう言った人間の常識は通用せず、とにかく出来てしまったのだ。
 袖の長い服を着ている者は、広げて荷物を運ぶのに使ったり、戦闘時に簡単な防御に使っている者もいた。
とはいっても、それは必ずしも万能ではない。
身につけた状態じゃないと服は操れないので、自分の服のみを独立して動かす事は出来ないし、戦装束や内番着以外の服を身につけても同じようには操れない。
あくまで自分の一部である服だけなのだ。

 服を浮かせるという事で例外に近いケースもある、それは村正が一瞬で服を脱ぐスタイリッシュ脱衣だ。
この村正は毎日何度も練習を重ねる事で、自分が着ている服を一瞬で四方へ飛ばせるようになった。
どのような練習をしたのか、その過程に関しては話が長くなるので割愛するが、蜻蛉切が胃薬を薬研に貰いに行っていた事だけは言っておこう。
今では宴会の酔っ払い達に大人気の宴会芸となっている。

何故ここでこのような話が出てくるのか、それはこれから起こる出来事に大いに関係しているからだ。
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