このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

掌編 3月分

 透きとおった出汁だしから白い湯気が立つ。中には柔らかく茹でられたうどんと、鍋の中でかき混ぜられた卵が見える。だが食べるにはまだ早い。私は冷蔵庫へ向かうと天かすと万能ネギをとりだした。薬味というものは、適度な量をのせると美味おいしいものがさらに美味おいしくなる。箸を割ってうどんをすすると、温かさと美味おいしさが口の中いっぱいに広がった。
1/2ページ