私立宇東学園
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アテナに入ったのはいいが、普段とあんまり変わんないじゃん!!
意外と依頼が来ないし、ただただ、高等部の生徒会室に出入りするだけって・・・!!
私は放課後のいつもの場所で寝転んでいると、
?「おぉ!あんたが新しく入った奴か?」
と頭上から声がし、起き上がるとそこには男性の3人と女性2人がいた。
?「あんたが虎雅にスカウトされた、藤堂 葵?」
「はい。そうっすけど・・・。あんた、誰ですか?」
?「あぁ、ごめんごめん。紹介がまだだったな。
私は姫宮 希美。ここの宇東学園のOB。」
「OBって、先輩ってことっすか・・・!?
すみません!そうとは知らずに・・・!!」
?「いいよいいよ。気にするな。俺は韓山 庚聖。俺もここのOB。」
?「俺は森江 博。俺もここのOBなんや。」
?「俺は松本 秀人。俺もここのOBだよ~ん。」
?「私は高見 音羽。私もここのOB。そして・・・、」
「「「「「俺(私)たちが、アテナのOBメンバーでもあるから(のよ)。」」」」」
「え、ええぇぇーーー・・・!!!???」
まさか、この人達がアテナのOBとは思わなかった。
庚「もしかして、藤堂って、君のお兄さんの名前、藤堂 桐斗さん?」
「え!?兄ちゃんを知ってるんすか!?」
博「もちろん、桐斗先輩にはホンマにお世話になってたからな。」
秀「なんだって、君のお兄さんは、このアテナの初代リーダーでもあり、設立者でもあるからな。」
「え、ええぇぇーーー・・・!!!???」
私は兄ちゃんがアテナの設立者だと知って、驚いた。
先輩達の話では昔、兄ちゃんが在学してた時に「スクールカースト」が存在し、くだらないマウントでお金持ちの生徒が自分より下の生徒をいじめたり、ハブられたり、先生も見て見ぬ振りするなどだった。
そこでこの光景を見た兄ちゃんは、「こんなくだらない遊びなんて、俺が終わらせてやる・・・!そして、いじめをやっている生徒、見て見ぬ振りをしている教師も排除する・・・!!」という思いで兄ちゃんを含む「こんな学校変えたい」という生徒でアテナを結成し、コネや情報、ハッキングなどの証拠を集め、
いじめをしていた生徒を退学、いじめの加害者の親の会社を倒産に追い込んだり、そして、見て見ぬ振りをしていた一部の教師を退職させた。
それ以来、「スクールカースト」が廃止され、今では通いやすい学校となり、アテナは正義のヒーロー、英雄ともなっている。
すごいな~・・・。兄ちゃん・・・。
虎「あれ?希美先輩たちじゃないですかー?」
希「おぉ、虎雅。久しぶりだな!」
虎「はい!高校卒業式以来ですね!今日は何の用で?」
庚「あぁ、実はアテナに話があってきたんだ。生徒会室に案内してくれないか?」
虎「はい!もちろんです!」
私たちは虎雅さんについて行き、生徒会室に向かった。
秀「おぉ、お前ら久しぶりだな~!」
獅「あぁ~、希美さんたち~!」
有「お久しぶりです。」
純「珍しいですね。先輩達が学園に来るなんて。」
音「うん。ちょっと用事があって。」
美月さんと綾世さん、志乃さん、瑠奈、太陽さん以外の2人は姫宮さんたちを見て、ポカーンとしてた。
勝「あの、あの人達って、人気バンドの、Spread Beaverの皆さん・・・!!??」
笑「まさか、こんな所で会えるなんて・・・!!」
とこの人達のことを知ってるのか、目をキラキラしていた。
「あのぉ~、この人達は、そんなに有名な人すか?」
「「えぇ・・・!?」」
皆は私を一斉に見た。
えっ?何?私今、変な事言った?
勝「マジで言ってるの!?」
「うん。」
綾「この人達はここの卒業生でもあり、アテナのOBでもあり、
人気バンドのSpread Beaverなんですよ。知りませんか?」
「いや、全く。私、芸能人とか疎くて・・・。」
美「知らないの多分、お前だけだぞ・・・。」
「勝利と笑翔は知ってたの?この人達のこと?」
勝「もちろんだよ!Spread Beaverの皆さんがここの卒業生だってことは学園内で有名です!!」
笑「アテナのOBだってことも、皆、知ってますよ。」
「そ、そうなんだ・・・。」
すると姫宮さんが急に笑い出した。
希「プッ!アッハハハ・・・!!いやぁ~、あんた面白いね~!
気に入ったわ!虎雅。あんた、良い奴見つかったね~!」
と姫宮さんは笑いすぎて涙を流し、自分の指ですくいながら、
虎雅さんの背中をバンバンと叩いた。
虎「痛たた・・・、気に入ってもらえてよかったです・・・。
それより、今日は何の用ですか?」
秀「あぁ~、そうだった~。忘れてた!実はな、
お前達、アテナに依頼があって・・・。」
「「「おぉ~!!」」」
すると「依頼」の言葉で皆の目が輝きだした。
純「やった~!依頼だ~!」
有「ここの所、退屈で仕方なかったよ。」
博「そんなに来なかったんや・・・。」
音「今回の依頼は、希美ちゃんの友人を助けてほしいの。」
獅「希美先輩の?」
希「うん。実は・・・。」
話によると、姫宮先輩の友人の名前は
父親が元ギタリスト、母親が元ピアニストという音楽一家。
何故、小学3年までなのかというと心音さんは小学2年の時に両親が離婚し、心音さんはお母さんの所に引き取られた。小学3年の時にお母さんが再婚し、転校して以来、音沙汰はなしだったと言っていた。
ところが去年の春に仕事の都合で再会して、元気そうにやっていたけど、今年の3月に今までのことを話した。
その再婚相手は夏咲財閥の会長で、再婚後は家庭教師や使用人による厳しいマナーや、言葉使い、勉強とか強制にさせられ、パーティーにも強制参加。大好きだった音楽も取り上げられた。
一般家庭育ちだった心音さんにとって、辛いもの、生き地獄だった
らしい。学校も再婚相手の連れ子の妹さんとは同い年で、
いつも比較され、レッテルも貼られ、家も学校も居場所もなかった。
再婚相手と母親に自分の将来に話した所、反対されて、
再婚相手は「後で謝りなさい」と訳の分からない事を言われ、
中学卒業後に家を出て、中学在学中に通っていた大手芸能事務所の音楽スクールの寮に入り、そこでお世話になり、社長の援助で通いたかった高校にも通わせてもらい、その後、歌手だけじゃなく、作曲家として人気者になったが、
中学卒業後以来、音沙汰もなかった家から連れ戻され、
再婚相手から勝手に婚約者を決められ、婚約パーティーも開かれることに。心音さんの意志を無視するように。
心「もう、あんな所には戻りたくない・・・!!音楽のない人生なんてやだ・・・!!私はまだ、音楽をやりたい・・・!!」
と泣きながら、言っていた。それを聞いた姫宮さんは、
希「・・・話はわかった。任せて、私が何とかしてみせる!!
11年間、助けられなかった分、私が助けてあげる!!」
と言い、他のSpread Beaverのメンバーに言うと協力してもらい、
そして、現在に至る。
志「それはひどい話ですね・・・。」
虎「夏咲財閥・・・、あぁ、あの財閥か・・・。」
綾「虎雅、知ってるんですか?」
虎「あぁ、父が何度も接待で会っているから知ってるけど・・・。
ただ、あの財閥はどうも好きになれない・・・。というか、嫌いだ。」
瑠奈「どういうことですか?虎雅先輩。」
虎「夏咲財閥主催のパーティーに参加すると会長の聞きたくもない息子の自慢話、子供の事を将来の道具として見ていない所、あの男選んだ希美先輩の友達の母親、センスないな。」
と怒りながら愚痴を言う虎雅先輩。
有「会長が珍しく愚痴を言うなんて・・・。」
太「それほど毛嫌いしているんですね・・・。」
庚「そういうことなんだ・・・。だから、お前達にお願いする。
なるべく、こっちも協力するから。」
韓原さんがそう言うと、美月さんが、
美「・・・俺、良い作戦思いつきました。」
「「「「えぇ・・・!?」」」」」
美月さんが言うには、婚約パーティーで夏咲家の悪事だけじゃなく、婚約者、そして、心音さんの母親の悪事を会場の参加者に暴露する作戦。
希「いいじゃねぇか!面白そう!!」
秀「これで夏咲財閥の地位が堕ちる・・・!!」
美「後、これもなんだけど・・・。」
その間に心音さんが幼い頃に別れた父親を探し、見つけたら話し合いをし、心音さんを助けるという。
希「そうか!本当の父親を会わせるってことか!?
そういえば、心音、母親が再婚してからも未だに別れた父親のことを思ってるって言ってた。」
綾「美月にしては良い作戦ですね。」
美「おい、お前、それどういう意味だよ!?」
虎「コホン!そうと決まれば、早速行動を開始だ!!」
「「「おぉ-!!」」」
こうして、アテナに入って初めての依頼が幕を開けた。
続く