私立宇東学園
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陽「えぇ!?林 優璃って、あの超有名な3年生・・・!?」
「し、知ってるんだ・・・。」
陽「知ってるも何も、お姉さんはここの学園のOB、今は有名女優の林 歌音だよ!アテナのメンバーでもあったんだよ!?」
「優璃の、お姉さんが・・・、アテナのメンバー・・・!?」
陽「そうなんだよ!お父さんは世界的有名なロックバンドXのリーダーでもあり、ドラマー、ピアニスト、実業家とマルチに活躍するヨシキさんとお母さんは超有名な少女歌劇団、元帝国歌劇団・男役トップスター、橘 マリアだよ!?知らないの!?」
「ごめん、芸能系とか疎い方だから・・・。」
陽「それなのに、葵も彩音も、私を差し置いて仲良くなるなんて・・・、ひどすぎるよ・・・!」
「そんな泣きながら責められても・・・。」
優璃のことを陽葵に話すと何故か、責められた。
?「葵いますか?」
クラスの廊下から聞き覚えのある声と女子たちからの黄色い歓声が聞こえ、見てみると綾世さんが、私のクラスにやってきた。
「綾世さん!ナイスタイミング!助かりました・・・!!」
綾「・・・?何がナイスタイミングなのかわからないですけど、それより、虎雅がアテナ集合と言ってました。」
「えぇ、どうせまたゲームの続きですよね・・・?」
綾「そんな嫌な顔されても困ります・・・。じゃなくて、今日は紹介したい人がいるって話をきたんです。」
「私たちに?」
綾「そうです。すぐに生徒会室に来て下さい。」
「わかりました。」
そう言うと陽葵はまだギャーギャー言っていたが、無視して、綾世さんに付いて、生徒会室に向かった。
「珍しいですね。綾世さんが中等部に来るなんて、いつもは勝利か笑翔、瑠奈なのに・・・。」
綾「・・・頼まれたんです。」
「誰に?」
綾「・・・瑠奈に。」
「瑠奈に?瑠奈が綾世さんを頼むって珍しいなぁ・・・。」
綾「・・・。」
すると綾世さんは立ち止まってることを気づかず、綾瀬さんの背中にぶつかった。
「痛ッ・・・!!ど、どうしたんすか!?いきなり止まって・・・!?」
綾「・・・。」
と綾世さんは私の方を向き、自分の左手を差し出し、
「?」
綾「・・・手。」
「・・・え?」
綾「手を、出して下さい・・・。」
「て、手?私のですか・・・?」
綾「他の誰がいるんですか?」
「・・・もしかして、繋いでほしいってことですか?」
綾「・・・。」
綾世さんは図星なのか、顔をプイっと向いた。向いた時に耳が何故か赤くなっていた。
「なんでですか?」
綾「いいから!黙って僕の手を繋いで下さい・・・。」
「わ、わかりました・・・。」
私は綾瀬さんに従って、手を繋ぎ、そのまま生徒会室へと行った。
兄ちゃんとパパ以外の男性の手と握るのは初めてだな・・・。
あ、そういえば・・・、夏咲 結美と松本さんの友達の会話の時に・・・、
綾「”おそらく、この外国人と結美さんの会話を日本語で訳したものだと思います。葵と勝利、英語がわかるんですよ。”」
って言ってたけど、あの時は騒動で何とも思わなかったけど・・・、今になって・・・。なんで知ってるんだろう・・・?
「綾瀬さん。」
綾「はい?」
「今更なんですけど、あの時、夏咲 結美と松本さんの友達の会話の会話を勝利と通訳した時に綾瀬さん、説明してくれたじゃないですか?勝利はともかく、なんで私が英語分かるって知ってるんですか?」
綾「ッ・・・!?」
綾瀬さんは歩くのを止めて一瞬、驚いた顔で私を見たけど、すぐに真顔になり、
綾「仲間なんですから、それぐらい調べて当然でしょ?葵もアテナのメンバーなんですから、何か役に立つ時に得意な物を調べるのが必要なんですよ。」
「あ、そうか・・・。確かに、何か役に立たないと足手まといになる、あの時は役に立ったから、元婚約者が助かったし、結婚しなくて済んだんですか・・・。」
綾「そうですね。不幸中の幸いでした。」
綾世side
あぁ・・・、ドン引かれると思って言ったけど、納得してくれて逆に助かった・・・。
今日は虎雅が紹介したい人がいると聞いて、アテナ全員を呼びに来いと言われ、呼びに行くことになったんですが、瑠奈が、
瑠「綾世先輩は、葵のことをお願いね!」
「・・・はぁ?いつもはあなたの仕事でしょ?」
瑠「そうですけど、葵は恋愛には鈍感ですから、綾世先輩、いつまでもウジウジしてないで、押して押して押したあと、引くまでが大事ですから!」
「え・・・?」
瑠「よく言うじゃないですか?押して押して押しまくるっていう猛アタックという表現が。けど、押しまくってばっかりじゃ葵が迷惑になるんです。
もし、葵が綾世先輩のことを意識し始めたら、綾世先輩が引いて、突然、来なくなったと思ったら、葵が「どうしたのかな…」と気になったり不安になったりするものです。
押してダメなら引いてみろ、恋は駆け引きが大事ですから!」
「な、なるほど・・・。や、やってみます・・・。ん?瑠奈。なんで僕が葵のことを・・・?」
瑠「え?だって、綾世先輩は気づいてないと思いますが、やたらと私に葵のことを教えてほしいって言ってくるじゃないですか?もしかしたら、綾世先輩は葵のことを好きなのではって思ってて・・・。」
「ッ・・・!!??」
ぼ、僕としたことが・・・!!無意識に葵のことが知りたくて、まだ誰にもバレてないから、頻繁に瑠奈ばっか相談してたから・・・!!
僕は自分の行動に気づかなかったことを後悔した。
瑠「安心して下さい。誰にも言ってませんし、私は反対はしていないです。葵のことを。」
「え・・・?」
瑠「綾世先輩が葵のことが本気で好きなら、私は何も言わないし、反対はしない。けど・・・。」
「けど?」
瑠「もし葵を泣かせたり、傷つけるようなことをしたら、綾世先輩の秘密をアテナの皆に言います。
たとえば、小さい頃、クリスマスの時にプレゼントを貰えなかったことで大泣きしたこと、小学2年までよくおねしょしたこと、松本さんと一緒に大人のビデオを観ていたこと、獅音先輩の料理をよくつまみ食いs・・・。」
「わ、わかりました・・・!!もちろん、しません・・・!!だから、もうやめてください!これ以上、言わないで下さい!!」
と瑠奈に弱味を握られ、こういうことになった。
彼女のクラスに行くまで、緊張していた。平常心を保ち、何とか着き、瑠奈の言葉を思い出し、勇気を出して、手を繋いでほしいと手を出し、今に至る。
彼女の手、初めて握ったけど、小さくて柔らかい・・・。
ずっと握っていたい・・・。けど、さすがの僕も身が保たないかも・・・。
葵「あの~・・・、綾世さん・・・。」
「はい?」
葵「着きましたけど、そろそろ離してもらいませんか?」
「え?あぁ、ごめんなさい・・・!!」
とパッと葵の手を離し、いつの間にか着いていた生徒会室のドアを開けると、僕たち以外のメンバーが集まっており、
そこには懐かしい人が1人いた。
続く