中編
あれから11年が経ち、ジュリはもう中学2年生になった。成長にするにつれて、美少女に成長し、愛情を注いだおかげなのか、親思いで友達思いの優しい子に育った。
ジュリには一度だけ、「父親がほしいか?それとも自分の本当の父親に会いたいか?」って話した事はあったけど、
ジュ「(えぇ~?ほしい時はあったけど、今は今のままが良いし。それに、自分たちを捨てた実父なんて会いたくもないし・・・。)」
と言っていた。ジュリは優しい子だけど、思春期だから、俺たちを捨てたのがわかったのか、実父スンリには会いたくないと断言した。
一方俺は、日本でもモデルと女優の仕事は続けており、日本語も上達し、言われてることも分かってきた。数年前に始めた自身のワインブランドが大ヒットし、実業家として忙しい日々を送ってる。
俺に告白する男性が山ほどいるけど、15年前に別れたスンリのことがまだ、忘れられなかった。
ある日、仕事がいつもより早く終わり、家に帰る途中で俺の腕が誰かに掴まれた。
?「ヌナ・・・!!」
懐かしい声がし、振り返ると前に会った頃よりさらに大人っぽくなったスンリだった。
「スンリ・・・。」
ス「やっぱり、ヌナだ・・・。間違いない・・・!」
「・・・。」
ス「今度は間違いなくヌナです・・・。白状して下さい・・・!」
「・・・そうだ、久しぶりだな。スンリ・・・。」
ス「お久しぶりです・・・。11年ぶりですね・・・。前に会った時は知らんふりしてましたし・・・。それに、ヌナに小さなそっくりな女の子も一緒にいましたよね・・・?」
「ここじゃ、怪しまれる、俺の家で話そう・・・。」
俺はスンリに自分の家に案内し、スンリを家に上がった。
ス「ヌナ、今こんな良い所に住んでるんですか・・・?」
「あぁ、ワインのブランドが成功したのを機に引っ越したんだ。」
ス「・・・そうなんですか。」
俺はコーヒーを入れ、スンリに渡した。
ス「ありがとうございます・・・。ヌナ、元気そうで何よりですね・・・。」
「あぁ、お前も元気そうだな・・・。ジヨンたちは元気にしてるか?」
ス「あ、はい。ジヨンヒョン達も相変わらず元気にしています・・・。けど、今はBIGBANGは解散して、ソロとしても忙しいです・・・。ちなみに俺は、芸能界やりながら、事業家をやってます・・・。」
「そうなんだ・・・。アイツらにはずっと、会ってねぇし。連絡もとってなかったから・・・。元気そうでよかった・・・。お前もな・・・。」
ス「ヌナが脱退、芸能界引退してから俺たち、結構大変でした・・・。「BIGBANGのヴィジュアル担当がいなくなった。」
「メンバーの誰かがT.O.Pの脱退を追い込んだんじゃないか。」「もう美しい女神が見れない!」との声があって、批判が多かったんです・・・。そのせいでジヨンヒョンも結構、苦労したんです・・・。」
「えっ・・・?」
俺が脱退した後、そんな大変なことが起きてたんだ・・・。ジュリのことで頭がいっぱいだったから知らなかった・・・。
ス「そういえば、ヌナ・・・。ずっと、気になってたんですけど、11年前にヌナと一緒にいた女の子いましたよね?あの子は?」
「・・・あぁ、俺の娘なんだ。」
ス「えっ!?ヌナ、結婚してたんですか・・・!?」
「いや、結婚はしてない。俺1人で産んだんだ。日本で。」
ス「ッ!?もしかして、ヌナの脱退と芸能界引退は、あの子を産むためだったのですか・・・!?」
「・・・。(コクリ)」
俺はスンリが言ったことを正直に頷いた。
ス「あの子、今は何才なんですか?」
「・・・中学2年で14才になった。」
ス「ん?ちょっと待って下さい・・・!15年前に俺たちが別れたから・・・。ッ!!じゃあ、あの子は、俺の子なんですか・・・!?」
「違う・・・!!娘は、俺1人で産んだんだ・・・。お前の子じゃない・・・!!俺だけの子なんだ・・・!!もう、用がないなら、
今すぐ帰れ・・・、ッ・・・!?」
俺はスンリの腕を掴み、追い返そうと居間と廊下の境のドアを開けた時に、ジュリが学校から帰ってきた。
「(ジュ、ジュリ・・・?)」
ジュ「(た、ただいま・・・。ていうか、このおじさん誰・・・?お母さんの知り合い?)」
「(いや、違っ・・・!!)」
ス「(あぁ、娘さんですか?初めまして、僕はスンリです。君のお母さんの後輩だった人です。)」
ジュ「(・・・あ、お母さんの後輩さん!?お母さんと親しかったの?)」
ス「(はい。君のお母さんにはお世話になってたよ。本当に君、お母さんにそっくりだね!)」
ジュ「(よく言われるんだ。お母さんに似てるって。私、娘のジュリです!)」
ス「(ジュリちゃんか、良い名前だね。よろしくね。)」
スンリは自ら父親と名乗らず、俺の後輩だとジュリに紹介し、ジュリも怪しげもなく、普通に接していて、俺はこの光景に唖然とした。
もしかしたら、スンリ、気をつかってる・・・?俺とジュリに対して・・・。
ス「すみません、ヌナ・・・。今日は帰りますね。コーヒー、ごちそうさまでした。」
「えっ?あ、あぁ・・・。」
ジュ「(え?もう、行っちゃうの?)」
ス「(はい。この後、仕事があって、行かなきゃならなくて、ごめんね・・・。)」
ジュ「(そっか・・・、じゃあ、日本にいる間、私のお父さんに、家族になってよ!)」
ス「(えっ・・・?)」
ジュリの思わぬ発言に俺とスンリは呆気を取られた。
