短編
CMside
僕達は今仕事のため日本にいる。マネージャーから明日から2日間オフを貰った。僕はそれを聞いて、明日は久しぶりに竜也に会おうと決めた。
僕達は5ヶ月前に元サヤになり、ヒョン達にそのことを報告すると笑顔で「おめでとう」と祝ってくれた。その後、また遠距離恋愛にはなったけど、たまに電話とL〇NEでやりとりはしているし、
僕が日本に来た時には、たまに体を重ねることも少なくない。
だから、あれから3ヶ月も会っていなかったし、丁度この機会だから、僕は竜也に電話した。
上『もしもし、チャンミン。どうしたんだ?急に電話なんて。』
あぁ・・・、久しぶりの竜也の声・・・。
「あぁ、実は今仕事で日本にいまして、明日、マネージャーが2日間オフをもらいまして、久しぶりに竜也に会いたいですが、いいですか?」
上『そうなんだ。いいけど、2日間っていつなんだ?』
「〇日から△日までです。」
上『〇日は明日までオフで。△日は夕方から仕事だから。〇日で大丈夫か?』
「はい。いいですよ。」
明日までオフ・・・。なんていいタイミングですか・・・。
上『ありがとう・・・。実は・・・、言いたいことがあるんだ・・・。言わなきゃいけないこと・・・。』
「はい?なんですか?」
言わなきゃいけないこと・・・?なんですか・・・?ッ!?まさか、別れ話ですか・・・!?よりを戻ってまだ5ヶ月ですのに・・・!!
上『・・・昨日俺、病院に行ってて、最近体調が悪いから・・・。』
「えっ!?病院・・・!?竜也が・・・!?どっか悪いですか・・・!?」
上『ううん、検査の結果は病気とか悪いとかじゃなく・・・、信じられないかもしれねぇけど・・・。』
「信じられないこと・・・?」
どういうことですか・・・?
上『うん・・・。実は俺、妊娠してるんだ・・・。』
「・・・。」
妊娠・・・?ニンシン・・・。誰が・・・?竜也が・・・?
僕は竜也の発言に頭の中が真っ白になった。
上『・・・それで、父親は、お前だよ。チャンミン・・・。』
『・・・えっ?嘘ですよね・・・?」
上『嘘じゃねぇよ・・・。俺が嘘つけねぇの知ってるだろ・・・?とにかく明日、俺の家に来て話し合うぞ・・・。じゃあな・・・。』
と言うと竜也は電話をプツリと切られた。
妊娠・・・?竜也が・・・?父親は・・・、僕・・・?僕・・・!!??
僕は止まっていた思考能力が動き、竜也の状況をやっと理解した。
YN「(チャンミ~ナ!竜也と電話してたんだろ?明日会うんだろ?・・・どうした?)」
「(・・・ヒョン。)」
YN「(ん?どうした・・・?)」
「(竜也が・・・。)」
YN「(竜也がどうかしたのか?)」
「(竜也が・・・、妊娠したみたいです・・・。僕の子供を・・・。)」
YN「(・・・えっ?嘘だよな・・・?)」
「(いえ、竜也は嘘つかない人ですし・・・、さっきの口調だと・・・、嘘ではないです・・・。)」
YN「(まじか・・・。あっ!それって、ジェジュアの時と、同じみたいな・・・?)」
「(・・・はい。)」
それに・・・、明日話し合うって言ってたけど・・・。
僕はそう思い、身支度をした。
YN「(チャンミナ、どこ行くんだ・・・?)」
「(竜也の所に、行くんです・・・。)」
YN「(えっ!?明日行くんじゃなかったのか・・・!?)」
「(明日じゃ遅いです・・・!!今からでも会いたいんです・・・!!ユノヒョン、前に竜也の自宅に行きましたよね?場所分かりますか?)」
YN「(場所なら、前に竜也の従妹が竜也の自宅の住所が書いてある紙を渡されたのなら・・・。)」
「(それ下さい!!早く!!)」
ユノヒョンは黙って、紙を僕に渡し、僕はそれを受け取ると貴重品とか入ってあるカバンを持ち、マンションに出た。
僕はマンションに出た後、タクシーを拾い、運転手さんに紙を見せ、「この書いてある住所までお願いします。」というと出してくれた。
竜也は・・・、昨日から今日まで、きっと泣いて過ごしたに違いない・・・。そう思ってると、いてもたってもいられない・・・!!
NO side
竜也は明日会うはずだったチャンミンに抱きしめられたまま、どう言っていいのかわからない状態だった。
中「えっ・・・?何、どういう状況・・・?」
亀「えっ・・・?」
チャンミンが来て数分後にきたメンバーも竜也たちの状況に理解できなかった。
YN「(ちょっと、チャンミナ・・・!!)」
メンバーが来てすぐにチャンミンを追いかけてきたユノも来た。
亀「あっ!ユンホさん。」
中「あっ。お久しぶりです。」
YN「久しぶり・・・。ていうか、この状況何・・・?」
亀「あぁ・・・、それは・・・。」
CM「竜也、会いたかったです・・・。」
上「・・・俺も。」
2人は他のメンバーにも目もくれず、ラブラブな状態だった。
中「お~い、ラブラブしてる所申し訳ないんだが・・・。」
中丸の声に2人はハッと現実に戻り、竜也はチャンミンたちを上がらせた。
上田side
メンバーとチャンミン、ユノたちを上がらせた後、俺は包み隠さず妊娠していると告白した。メンバーは最初は半信半疑だったけど、俺はエコー写真と母子手帳を見せたら、俺と母子手帳を交互しながら見ていた。
ユノは最初は驚いてたけど、一瞬で冷静になった。
ユノはメンバーに「俺の時と一緒なんだ。」と言い、元メンのジェジュンとの間に娘がいると告白した。ユノは自分のスマホを出し、写真を見せるとメンバーは目を見開き、さっきと同じく交互に見た。
「・・・悪い、チャンミンと2人で話したいから。席外してくれないか?」
亀「えっ?うん、わかった・・・。」
ユノ達は席を外してくれ、別の部屋にいった。
「・・・俺な、最初妊娠してるって聞いた時は嬉しかった。チャンミンの子供が。」
CM「はい・・・。」
「でも、同時になんてタイミング悪いんだっていう苛つきもあった。せっかくお互いにグループ活動再開したのに・・・。」
CM「・・・。」
「せっかくより戻ったのに、チャンミンに言ったら・・・、また離ればなれになると思って、どうしたらいいのか分からなくて、一晩中泣いてた・・・。」
俺は涙が出そうなのを必死で堪えながらチャンミンに言った。
「でも、チビがそんな落ち込んでる俺を見て、優しく寄り添ってくれて・・・、俺が妊娠していることを、受け入れてくれた・・・。だから、チャンミンとちゃんと話し合おうって決めたんだ・・・。
チビのおかげで・・・。」
CMside
僕は竜也の告白を聞いて、昨日はどう過ごしていたのかは予想通りだったけど、今日までに過ごしていたことは予想外だった。
チビとは竜也が飼ってるポメラニアンでヒョンが竜也の家のことを話していたから知っていた。
上「俺、産みたいんだ・・・。子育てが大変なのは分かってる・・・。でも、お前が堕ろせって言われても、俺は堕ろすつもりなんて一切ない・・・。俺1人で育てるから・・・。」
竜也は自分のお腹をさすった。
竜也をまた悲しませてしまったのも僕のせいだし・・・。こんなに思い詰めてしまったから・・・。でも、僕の子供を妊娠してるって聞いた時は、すごく嬉しかった・・・。僕と竜也の血を分けた子供が・・・。
「竜也、ごめんなさい・・・。また、あなたを悲しませてしまって・・・。」
上「・・・。」
「竜也・・・、産んで下さい・・・。僕の子供を、産んで下さい・・・。」
上「えっ・・・!?」
「もちろん、嫌々ではないです。僕は嬉しいに決まってます。僕と竜也の血を分けた子供が・・・。」
僕は自分の手を竜也の手に優しく置き、ぎゅっと握った。
「最初はビックリしましたが、本当に嬉しく思っています・・・。
けど、竜也をこんなに思い詰めてしまった僕の責任もあります・・・。だから、堕ろすなんて勝手なことしないで下さい・・・!」
上「ッ・・・!!」
「僕も一緒に、この子を育てます・・・!だから、僕と家族になって下さい・・・!お腹の子と一緒に・・・。」
上「ッ・・・!!ほんとに、いいのか・・・?産んで・・・。」
「当たり前じゃないですか。産んで欲しいですよ・・・。言っときますけど、子供がデキたから結婚してほしいじゃなくて、竜也を愛してるから結婚してほしいです。」
上「気持ちは嬉しいけど、男同士の結婚はできないし、法律で禁止されてるし・・・。」
「はぁ・・・、あなたはそこまで無知とは知りませんでした・・・。」
上「はぁ!?どういう意味だよ・・・!?」
「日本と韓国の婚姻、同性婚が合法になったんですよ。だから、問題ないです。」
上「えぇ・・・!?」
そこまで知らなかったなんて・・・、どんだけ無知なんですか・・・。あなたは・・・。
「だから、どうしますか?あなたは。」
上「・・・俺、チャンミンと家族になりたい。もう離ればなれになるのはやだ・・・!」
「僕もですよ・・・。愛してます。竜也・・・。」
上「俺も、愛してる・・・。」
僕は涙を流してる竜也を優しく抱きしめた。
雪「ぱぱ~!」蒼「ぱぱ!」
CM「ユキ~!ソラ~!会いたかったよ~!また大きくなりましたね〜!竜也、ただいま。(チュ)」
「フフッ、おかえり。」
あの日から5年が経ち、それからの俺たちはメンバーとユノに「大変だと思うけど・・・、チャンミンと一緒にお互い頑張ろうって思った・・・。だから・・・、産むことを決意した・・・。
後、籍も入れる・・・。つまり、俺、チャンミンと結婚する・・・!!」というと「おめでとう!」や「よかったな!」とか「俺たちも協力するから!!」と言ってくれ、祝福された。
未来も俺の妊娠と結婚報告をし、驚いてはいたが、疑わず、嬉しそうに「おめでとう!!」と祝福してくれた。
入籍までの道のりは、まぁ・・・、大変だった・・・。
俺もチャンミンも自分の国で仕事があるから、どっちに住むのか決められなかった。色々と調べたら「在留資格」「配偶者ビザ」「日本人の配偶者等」っていうのがあった。
それがやってみたら、意外と大変で取得、申請まで色々と手続きとか必要な証明書も必要だった。でも、チャンミンは俺と我が子のためにどんな大変な手続きでも頑張っていた。
結果は仕事の都合で俺が日本にいて、チャンミンは韓国にいるという別居婚になったが、無事、3つの取得を取ることができた。
あの後、ユチョンとジュンスと再会ができ、頭を下げられ、俺に謝った。
YC「本当にごめん・・・!!俺たちの身勝手な行動のせいで・・・!!」
JS「2人を傷つけてしまって、本当にごめん・・・。」
「いや、いいんだ。怒ってねぇから・・・。謝らないでくれ・・・。」
2人は俺の妊娠と結婚に祝福してくれた。メディアでも同性婚と男性の妊娠が取り上げていて、男性の妊娠が発覚したのを機に同性婚が合法化されたと言っていた。
俺たちの結婚報告をすると批判の声もあったけど、祝福の声が大きかった。俺たちのファンと東方神起のファンも俺たちを祝福してくれた。
安定期に入るとお腹も大きくなり、チャンミンは大きくなった俺の腹を愛おしそうに撫で、いつも語りかけていた。
そして、あの日から7ヶ月が経ち、クリスマスイブの日に無事、元気な女の子を出産した。
出産の痛みって、こんなに激痛だったなんて知らなかった・・・。
だから、母さんは俺たちに会いたくて、この痛さを耐えたんだ・・・。
名前は「
ユキが産まれた日に外はしんしんと雪が降っていたことと、俺たちにまた希望を与えてくれたから。と名前を付けたと言っていた。
ユキが生まれてから子育ては大変だったけど、でも、誰よりも可愛くて大切な愛娘。チャンミンはユキが生まれてから溺愛してて、日本に来るときは手伝ってくれるし、ユキのこと遊んでくれる。メンバーとユノ、ジェジュンたちも遊びにきて、もちろん、2人の娘もたまに来てくれる。もちろん、ユキのこと遊んでくれるから、辛くはなかった。
ユキが生まれて11ヶ月が経ち、俺はまた妊娠が発覚した。
最後に会ったのは3ヶ月前で・・・、ユキを預けて、久しぶりに2人きりのデートで・・・、ッ~~~・・・!!!///
まぁ、それは置いといて・・・!///←
チャンミンに報告したらすごく喜んでくれた。だけど、俺が妊娠してから4ヶ月後にコロナが始まり、入国が禁止された。前みたいに会うこともできないのが寂しかった時期があった。
コロナが広まってから5ヶ月後、俺はこの感染が多い中、無事に女の子を出産した。
幸いにも母子ともにコロナに感染していなかったため、本当によかった・・・。
名前は「
ソラが産まれた日は、晴天の青空だったため、いつかはまた、この青空のように自由な日々が戻ってきますようにと願いを込めて付けた名前。
チャンミンと会う時はもちろん、リモートで通話をしながら他愛のない会話をしている。
もちろん、娘たちにもちゃんと顔を出している。
俺は娘たちにチャンミンの顔を覚えておくように、ライブのDVDやチャンミンが出ている番組とかドラマを観させている。
その効果があったのか、コロナが落ち着き、空港が再開し、入国ができ、久しぶりに会ったチャンミンを見て、娘たちは泣かずに笑顔で「パパ!」と言い、思いっきり抱きしめた。
それを見て聞いたチャンミンは、空港だって言うのに、めちゃくちゃ号泣していた。
初めての4人との生活が実現できて、俺もチャンミンも嬉しく思ってる。
2年間離れ離れになった分、埋め尽くすように体を重ねた。
ずっとやってなかったから、年のせいなのか、チャンミンの体力の差にはさすがに勝てない・・・。
あの時、俺の腹の中に身籠もっていたユキは今年のクリスマスイブで5才になる、コロナ禍で無事、生まれてきてくれたソラは今年で3才になった。
ユキは顔は俺に似て、俺とは対照的で人見知りはせず、愛嬌があって優しい性格。俺がコロナでチャンミンと会えないと落ち込んでた時に、小さな手で俺の頭を撫で、笑顔で慰めてくれた。
ソラは顔はチャンミンに似て、ユキとは対照的で人見知りで泣き虫な性格。初対面の人だと泣いてしまい、俺がソラから離れるとソラがグズリだし、泣いてしまい、泣き止むのに10分もかかったことがあった。
でも、同じ姉妹だけどそれぞれの個性があって、俺にとって2人は大事な我が子でもあるから。
出会って16年、別れて7年、遠回りになってしまったけど・・・、今はこうして俺たちはまた結ばれて・・・、幸せな未来を歩んでいるから・・・。
終わり
