鬼の嫁入り
一刻も早くこの家から出たかった・・・!俺と姉さんを比べられる人生なんてもう嫌だ・・・!
俺はスンヒ。両親がいない隙に俺は家出をした。
俺は昔から美人で社交的な姉と比べられた。姉との関係は良好だが、両親との関係は最悪だった。
両親も親戚も学校の奴らも姉と比べられてたが、さっき言ってた姉と母方の祖父母だけは俺自身を見てくれた。
それ以外は大嫌いだった。そのせいで、俺は彼氏とか恋人とかできたことがない。
だから、俺自身を愛して欲しいというのが俺の恋愛の条件だった。
服とか必需品が入ってるキャリーケースと財布や携帯、出番が多い奴だけが入ってるリュックを持って、携帯は姉と祖父母以外の着信は拒否した。
お金はバイトして、祖父母からもらったお小遣い、お年玉で十分、貯まってたから。
後は昔、覚えてないけど、お兄ちゃんから貰った赤い石のお守りを首からさげて、服の中にしまった。
学校も行きたくない・・・!!家も帰りたくない・・・!!
どこか、遠い所を行こう・・・!!
俺は電車に乗り、知らない場所に着き、当てもなく歩き続け、水も一口も飲まなかったから、俺はとうとう倒れた。
次に目が覚めると知らない天井が目の前にあり、バッと起き上がると豪華なベッドと豪華な部屋だった。そして、俺が着ていたのは、出て行った時の服じゃなく、寝間着だった。お守りも首にさげたままだった。
よかった・・・。盗られてなくて・・・。しかし、すごい所だな・・・。こんなのドラマでしか見たことない・・・!ていうか、ここ、どこ・・・?道端で倒れてたのは覚えてるけど・・・。
?「ッ!!若!若!!花嫁様がお目覚めになりました!!」
ここの人なのか、俺を見て、誰かを呼んだ。
若・・・?花嫁様・・・?え・・・?
俺が頭を混乱していると、
?「やっと、目が覚めましたか・・・。僕の、花嫁・・・。」
入ってきたのは、茶髪に大きくてクリクリとした赤い瞳を持った美青年だった。
この瞳の色・・・、もしかして、鬼・・・!?
鬼の一族とは、古くから住んでいて、美しい容姿はもちろん、その中でも特徴はなんと言ってもその赤い瞳は鬼の一族の証し。子孫繁栄のために人間を誘拐紛いなことをし、子供を生み、子供を生ませるという習慣がある。
もしかして、俺を誘拐して、子供を生ませるって訳・・・!?
「お前は誰だ・・・・!?ここはどこなんだ・・・!?」
?「あぁ、ごめんなさい。僕はチャンミン。ここは鬼の里。ここに住んでる人達は全員、鬼なんです。僕はここの里の長の息子。若頭なんです。」
「お前が・・・、若頭・・・?」
どう見ても、俺と同じぐらいだし・・・。ここが、あの鬼の里・・・。
「ていうか、花嫁ってなんだよ・・・!?」
チャ「そのままの意味ですよ。だって、あなたは僕の花嫁ですから。」
「・・・え?」
突然の言葉で俺は頭が真っ白になった。
チャ「小さい頃からの約束が、やっと果たせますから・・・。」
「約束・・・?俺はお前と初対面だぞ?」
チャ「・・・これを見たら、思い出しますか?」
「?」
チャンミンという鬼はズボンのポケットの中から出したのは、俺と同じ色の石だった。
「お、お前がなんで、それを・・・!?ていうか、俺の荷物とかは・・・!?」
チャ「安心して下さい。荷物ならあります。誰も盗ってませんし。」
「それならよかった・・・。じゃなくて、なんでお前がその石を持ってんだ・・・!?」
チャ「だって、これ、僕があなたに渡した物ですから・・・。」
「え・・・?」
俺はチャンミンの顔を見て、ふと何かが映し出された。
?『これ、僕からのお守り。大きくなったら、君を、お嫁さんとして迎えに行くから。泣かないで。』
小さい頃のスンヒ『グスッ。うん・・・。』
俺にお守りとして渡してくれた優しいお兄ちゃん・・・。目がクリクリの、そうだった・・・!お兄ちゃんの目、赤色してた・・・。
それじゃあ・・・!!
「もしかして、あの時の、お兄ちゃん・・・?」
チャ「そうですよ。思い出しましたか?」
「お兄ちゃん、鬼だったのか・・・?」
チャ「はい。あの時はこの目の色、鬼だからと原因でいじめられましたけど、あなたは僕の目を見て、綺麗だと言ってくれました。」
「そ、そうだったんだ・・・。」
チャ「あなたは、僕が里に帰った後、あの家のことは・・・?」
「ッ・・・!!」
そうだった・・・。俺はお兄ちゃん、チャンミンに家のことを話していた・・・。だけど・・・。
「俺は、俺はあの家には帰りたくない・・・!!戻らない・・・!!」
チャ「ッ!・・・そうですか、結局、ダメでしたか・・・。それなら、好都合です!」
「え?」
チャ「あなたは今日から、僕の花嫁です。約束したでしょ?あなたを花嫁として迎えに行くって。」
「そう、だけど・・・。何とも思わねぇのか?俺が家出したことを。」
チャ「思いません。あなた、帰りたくない、戻りたくないということは居場所がないってことですよね?だから、僕にとって好都合だって言ったんです。」
そりゃ、あそこは居場所がなかったけど・・・。ここじゃ、人間の俺が花嫁として受け入れてくれるのか・・・?
チャ「それは大丈夫です。里の皆が「花嫁を見つけた」と言ったら、ドンチャン騒ぎでした。」
「へ?」
チャ「口に出てましたよ。それより、あなた、あの時は聞けなかったですけど、名前は?」
「ス、スンヒ・・・。」
チャ「スンヒですか・・・。じゃあ、スンヒ・・・。今夜は僕とスンヒの初夜ですので・・・。覚悟してください・・・。」
俺はチャンミンは舌なめずりしてる姿にドキッとし、流されるがままに、チャンミンに抱かれた。
だけど、3日間、休むことなく、抱かれ続け、さすがの俺も「やりすぎだ!」とキレた。
続く
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