偽装結婚 ~愛を信じない同士の偽りという契約~


竜姫 side

?「ん?たっちゃん?」
「ん?あぁ、メグミさん!」

私が買い物している時に父方の叔母であるメグミさんとバッタリ会った。

メ「偶然やね!ここで会うの!」
「うん!すごく久しぶり!あの、ミクは元気にしてる?」
メ「うん。相変わらず元気すぎるよぉ・・・。」

ミクというのはメグミさんの娘で、私の年の離れた従姉妹でもある。メグミさんはうちの父と異母兄妹で一回り以上離れていて、そのため、私より一回り以上上だった。

メ「たっちゃんも相変わらず元気そうでよかったわ。KAT-TUNの活動も頑張っている?」
「まぁ、そこそこは・・・。」

私は久しぶりの叔母に会えて、他愛もない会話もした。

ガクトside

?「おぉ、ガクや~ん。」
「え?って、姉さんか・・・。」
?「ちょっと、久しぶりに会って、素っ気ない態度ないや~ん。」

僕に話しかけてきたのは、僕より7才上の姉のヤヨイ。

「まさか、バッタリ会うなんて思わへんかったから・・・。」
ヤ「あたしもだよ。」
「ところでなっちゃんは元気?」
ヤ「元気にしとるよ。」

なっちゃんは姉さんの娘で僕の姪っ子。

ヤ「あんた、たまには親戚に顔を出した方がええで~。」
「しかたないやん。僕は仕事で忙しいから、行く気力がないだけ。」
ヤ「そう言って、「結婚」かどうかがうるさくて行きたくないだけやろ?」
「あ-、まぁ、そういうこともあるけど・・・。」

姉さんに「結婚した」と言おうか悩んでた時に、

?「あれ?やいちゃん!?」
ヤ「え!?メグミちゃ~ん!」

聞き覚えのある声の方に向くと、僕と姉さんの母方の従姉のメグミがいた。隣には何故か、たっちゃんがいた。

竜「あれ?ヤヨイさん!?」
ヤ「え?たっちゃんやん!久しぶり~!」
竜「お久しぶりです!それに、がっちゃん・・・?」
メ「え?ガクト・・・?めっちゃ久しぶりやん。」
「奇遇だね・・・。メグミ。まぁ、ここじゃなんだから、どこか話できる所に行こう・・・。」

僕たちは近くのカフェに入った。





竜姫side

「メグミさん、ヤヨイさん、がっちゃんのこと、知ってるんですか?」
ヤ「知ってるも何も、コイツ、あたしの弟なんや。」
メ「あたしの従兄弟でもあるから。」
「え?え?え!?」

2人のまさかの親戚と姉弟発言に私は開いた口が塞がらなかった。

ガ「ちょっと待って、僕とたっちゃんって、親戚だったの!?」
ヤ「そうなんや。あんたは親戚の集まりには参加しなかっただけやから、知らなくて当然!」
メ「たっちゃんは、あたしの兄の娘で姪っ子なんや。」
ガ「メグミの、兄・・・。もしかして、僕がたっちゃんの家に挨拶しに行ったお父さんって・・・。」
メ「うん。あんたの従兄弟でもあるんや。まぁ、年も離れてたから、知らへんのは当然ってことや。」

私の父と、がっちゃんが、いとこ同士だったなんて・・・。

ヤ「ちょっと待って、あんた、たっちゃんの家に挨拶しに言ったって言うてたけど・・・。まさか・・・!?」
ガ「そう・・・。僕たち、結婚したんだ・・・。」
「はい・・・。///」
メ・ヤ「「え、えええぇぇーーー!!??」」

結婚宣言で2人の叫びがカフェ内に響いた。







帰宅後

「まさか、私とがっちゃんが親戚だったなんて・・・。」
ガ「僕もビックリしたよ・・・。まさか、たっちゃんがいとこの娘だなんて・・・。」
「私もビックリしました・・・じゃあ、なっちゃんのことも?」
ガ「知ってる。僕の姪っ子だから。たっちゃんにとってはとこに当たるし。」
「私にも従姉妹がいるんですけど・・・。ミクって子でメグミさんの娘さんなんです。」
ガ「ミク・・・。あぁ、みぃちゃんか。知ってる。本当にメグミに似てた。やっぱり、母娘だなって・・・。」
「なっちゃんもヤヨイさんに似てますよね?」

あ、でも、がっちゃんと私、親戚同士だから・・・、結婚って大丈夫・・・?

ガ「どうしたの?」
「いや、私とがっちゃんが親戚同士だから、この結婚は大丈夫かなって・・・。」
ガ「そういえば、前にみぃちゃんが・・・。」

回想

ミ「ガクちゃん。いとこ同士結婚できるのは知ってる?」
ガ「うん。知ってるけど。」
ミ「じゃあ、オラの母ちゃんの方の従姉と母ちゃんの従弟、オラにとっていとこの叔父さんとの結婚はできる?できない?」
ガ「(つまり、みぃちゃんの母方の従姉とメグミの従弟と結婚できるかって話か・・・。)クイズ形式か・・・。う~ん。でき・・・、ると思う。」
ミ「・・・正解!結婚はできる。つまり、ガクちゃんはいとこの娘と結婚できるかもしれない。」
ガ「な、なるほど・・・。けど、僕にはそういう結婚の予定がないから・・・。できるかどうかはわからへんよ・・・。」
ミ「ムゥ・・・。」

回想終了

ガ「それで今、思い出した。」
「そんな話を・・・。ていうか、みぃちゃん、まだ小6ですよね?そんな難しいこと、よく知ってるね・・・。」
ガ「ほんとに・・・。誰に似たのか・・・。」

まさか、がっちゃんが私のいとこの叔父さんだったなんて・・・。
けど、がっちゃんと結婚できると知って、安心した・・・。みぃちゃんには感謝だな・・・。

終わり
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