別世界転生 ~転生したら、並行世界だった件~


僕の従兄と言った男の子はどう見てもユノヒョンに似ていた。
切れ長のアーモンドアイと黒曜石のような瞳に厚い下唇が。

すると従兄が僕に向かうように走り出すとこのまま、僕に飛び込んできた。

母「「ギャーー・・・!!」」
父「ハイド、綾世・・・!!」
伯母「ちょっと、虎雅・・・!?」

僕とオンマの悲鳴が屋敷内に響き渡った。

虎「ごめん・・・。チャンミナ・・・。まさか、お前と再会できるなんて思わず、つい・・・。」
「いいんですよ・・・。頭大丈夫ですか?たんこぶ。」
虎「あぁ・・・。」

ユノヒョンはあの後、伯母にこってり怒られ、頭を下げながら、僕とオンマに謝っていた。

「ていうか、ユノヒョンも転生してたんですね・・・。」
虎「あぁ。俺とお前と同じ、赤ちゃんの時から記憶があって、
妹の志乃も前世の記憶あるんだ。」
「え!?」

志乃というのはユノヒョンの現世の妹で僕の半年上のいとこでもある。

虎「アイツ、俺と同じく前世は男で韓国人だった。」
「そ、そうなんですか!?」
虎「俺も最初、聞いた時はビックリした。けど、俺とチャンミナが兄弟じゃないけど、親戚なのは嬉しい!だって、また会えたから!」
「僕も嬉しいです・・・!!ユノヒョンが僕より先に亡くなった時はショックでしたが、こうしてまた会えて嬉しいです!」

また、ユノヒョンと一緒っていうのが憂鬱だけど、また一緒の所で会えるのはすごく嬉しい!

伯父「なんとか仲良くなれてよかった・・・。本当にごめんね・・・。ガクト・・・。」
父「いや、大丈夫。ちょっとビックリしただけ・・・。」








タプside

俺とジヨンが再会したのは、今年の1月の正月だった。それはハラボジとハルモニの家に集まった時に伯父夫婦といとこたちが来ていて、伯母が抱いている赤ん坊を見て、ビビッときた。

その従姉妹はジヨンに似ていた。色素が薄い瞳とパッチリとした目、薄い唇の所とかジヨンに似ていた。その赤ん坊も俺を見て、目を見開き、俺は思わず、赤ん坊に飛びかかってしまった。

志・伯母「「ギャーーー!!」」
母「あ、美月!!」
父「え?え?え?」
伯父「マリア、志乃・・・!!」

赤ん坊と伯母の悲鳴が屋敷内に響き渡った。

「すまない。ジヨンア・・・。」
志「いいよ・・・。ビックリしただけだから・・・。まさか、タッピョンだったなんて・・・。」
「おぅ。本当に久しぶりだな・・・。ずっと会ってなかったから。」
志「そうだね。脱退してから会ってないもんね。」
「あの時はごめんな・・・。俺のせいで・・・。ファンを裏切り、お前達を裏切ってしまって・・・。」
志「いいよ。あの時は兵役中で不安だったのは仕方ないよ。それにそこまで気にしてないし、俺はタッピョンとまた会えて嬉しいよ。

今世はまた、仲良くしようよ!ずっと、タッピョンと仲直りしたかったし。」
「ジヨンア・・・。うん!また友達としてやり直そう!」

俺はジヨンアの言葉が嬉しくて、涙を堪えながら、笑顔で言った。

母「ごめんなさい・・・。マリアさん・・・。」
伯母「大丈夫よ。それより、2人が仲良くなってよかっただけで十分だし。」

後から聞いた話だと、もう1人の従兄の虎雅が俺と同じ転生者、それだけじゃなく、赤ちゃんの時から記憶があり、男性で韓国人、しかも喋れる。

この1ヶ月後には弟の綾世が生まれ、綾世が7ヶ月の時にまさか、いとこである虎雅が俺と同じようなことをするとは思わなかった。
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