とある科学の読心能力
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あれから待つこと十数分、ようやく一方通行の頼んだ肉料理がきたのであきら達はやっと食事をし始めた。
打ち止めは食器の使い方を知らないのかご飯の上にフォークを突き刺しており見かねたあきらはご飯を持ち上げるようにすると食べやすいよ、と伝えると打ち止めはなるほど~!と理解したようだ。
一方、一方通行は何と左手で高温のはずの鉄板を固定していた。
肉が固いやらとかで切り分けらずあえなくそうしたみたいだが、一方通行の能力を知っている名前は特に何も思わなかったが当然店の店員は驚いた顔をしていた。
というあきらも夏場所なのに長袖と以下にも暑苦しい格好をしているだが、本人はもう慣れっこなので淡々と食事をすすめた。
打ち止めは温められただけの冷凍食品であろう物に美味しい、美味しいとあまりにも連呼するので一方通行はただの冷凍食品に美味しいも何もあるか、と言うと打ち止めは誰かと食べるから美味しいと述べた。
そんな打ち止めに一方通行は実験の加害者である自分に何故怯えもしないかと聞いた。
あれだけ悲惨な実験を経といて何故自分に好意的な態度を示すのか一方通行には理解できなかった。
それに対し打ち止めはうーん、と自分達の脳の構造を説明する。
打ち止めと妹達はミサカネットワークという巨大な脳に操られていると打ち止めは解釈する。
ミサカ……つまり妹達は単なる単細胞にすぎず、一人が居なくなったくらいでミサカネットワークが生滅するものではない、と。
だから、実験による損失も自分達には意味のないことと言っているように聞こえて、話を傍観していたあきらはあまりに倫理を超えた話に食事の手が止まってしまった。
「ってミサカはミサカは考えていたんだけど、気が変わったみたい」
「?」
打ち止めは語った。
上条による活躍で、ミサカ全体ではなく、ミサカ一人一人にも価値があることを教えて貰ったと。
ミサカが死ぬことで他の誰かが涙を流す事を知ってしまったから。
打ち止めは真っ直ぐに一方通行の目を見て、宣言する。
「だからミサカは死なない、これ以上は一人だって死んでやる事は出来ないってミサカはミサカは考えてる」
あなたのやってきた事は一辺とも忘れてないし、消して許すことはない。
そういう宣言だった。
「はっ…………」
席に沈みこんだ一方通行にあきらはどう言葉をかけたらいいのか分からず目をそらした。
ここで彼を慰めるのは間違っている。
一方通行がやってはいけないことをやったのは事実で、それを擁護するわけにはいかない。
黙り込んだ一方通行に打ち止めは続ける。
あなたの事は許さない、でも同時に感謝していると。
実験に協力していなかったら、そもそも妹達は生まれていなかったのだから。
それを話す打ち止めの声が温かったからか一方通行は無性にイライラして、つい反論する。
命を産んでも結果的に死なせるのなら何にもならない。
それにしたって一方通行が大量に妹達を殺害した事実は変わらない、それも一方通行が望んだ事だと。
けれど打ち止めはほんとはあなたは実験なんてしたくなかった、と推察した。
したくなかった?一方通行はがりがりと頭をかく、心が荒立って仕方ない。
なんでそういう風に解釈しているのか。
自分は絶対的な悪だ、そんなお人好しの人間なんかじゃねぇ、と歯ぎしりする。
打ち止めは続ける。
かつて一方通行は実験の前必ず妹達に言葉をかけてから実験を行った。
そのかけた言葉は消して優しいものではなく、むしろ真反対の残虐な言葉ばかりかけていた。
その理由は、そうすることで妹達が戦うのを嫌、だと思わせたかったから、と打ち止めは言う。
「もし、ミサカが戦いたくないって言ったら?ってミサカはミサカは終わった選択肢について語ってみる」
さっきまで反論していた一方通行の様子が変わる。
あきらはきっとそれは間違っていない、と感じた。
もし、彼自身が言うとおりの人物なら、きっと私はここにはいない。
そう考えているとふいに隣からごとんと重い音が聞こえた。
「打ち止め……?」
机に突っ伏した打ち止めを一方通行も気にしている。
打ち止めは苦笑いしながら、答えた。
自分の検体番号は20001であり、本来なら培養器の中からでてはいけない、未完成の体なのだと。
こうなる前に研究者さんとコンタクトとりたかったなぁ、とこぼす。
一方通行が打ち止めに声をかけると、打ち止めは苦しいはずの体で笑いかけた。
何を思ったのか、一方通行は無言で席を立ち上がる。
「あれ、どっか行っちゃうの、ってミサカはミサカは尋ねてみる。まだご飯余ってるのに」
「あァ、食欲なくなっちまったわ」
「そっか……ごちそうさまっていうのも言ってみたかった、ってミサカはミサカはため息をついてみる」
「そォかよ、そりゃ残念だったな」
「ちょ、一方通行!」
あきらの制止も聞かず、一方通行はファミレスを出ていってしまった。
どうするか……と思ったあきらだったがふと、一方通行が座っていた席が目についた。
するり、と手袋を外し席に触れる。
「……はぁ……全く」
外した手袋を付け、元の席に座ると打ち止めが不思議そうにこちらを見た。
「……あれ?お姉さんは……着いていかないの……??」
「いかないよ、ほっとくわけにもいかないし……」
出来ることはないかもしれないが、居ないよりはましだろう。
元より知り合いの研究者もいない自分には。
ぐったりとした様子の打ち止めにあきらはとりあえずおしぼりを額にのせた。
現状これくらいしかやれることはない。
今彼女の体がどう異変が起きているなどあきらには分かるよしもない。
一応能力を行使して彼女の脳を見る事は可能だがミサカネットワークに接続して大量の情報を受け取ってしまった場合あきら側にダメージがいってしまう可能性がある以上やらない方がいいだろう。
さっきまで普通に喋っていたのに打ち止めは既に意識がなくなっていた。
呼吸はしているののの油断がならない状況だ。
それに先ほど店員に救急車を呼ばれてしまったのもどうにかしないといけない。
「もうすぐ救急車着くから安心して」
「え、いや、その……」
どう説明しようかと悩んだあきらに後ろから声がかかった。
「その必要はない
その子の病状は定期的に訪れるもので命に別状あるものではない……そう言わなかったかな?」
成人男性らしき声と同時にコツンとあきらの背中に何か固い物が押し付けられるのを感じた。
「このまま心臓に穴が空きたくなければ素直に協力しろ」
小声で囁かれそれが拳銃である事を理解したあきらはごくんと唾を飲み込み頷いた。
店員が慌てる様子がないところを見ると何か長い袖にでも隠しているらしい。
「……はい、すみません、おじさん」
そのままあきらはその男に促されるまま打ち止めを車に運び座席に座らせるのと同時にバチンと背中に強い痛みが走った。
スタンガンを打たれたと気づくが遅い、ぐらりと力が抜けた体を男が掴みそこでようやく顔が見えた。
「お返しだ、小娘」
打ち止めは食器の使い方を知らないのかご飯の上にフォークを突き刺しており見かねたあきらはご飯を持ち上げるようにすると食べやすいよ、と伝えると打ち止めはなるほど~!と理解したようだ。
一方、一方通行は何と左手で高温のはずの鉄板を固定していた。
肉が固いやらとかで切り分けらずあえなくそうしたみたいだが、一方通行の能力を知っている名前は特に何も思わなかったが当然店の店員は驚いた顔をしていた。
というあきらも夏場所なのに長袖と以下にも暑苦しい格好をしているだが、本人はもう慣れっこなので淡々と食事をすすめた。
打ち止めは温められただけの冷凍食品であろう物に美味しい、美味しいとあまりにも連呼するので一方通行はただの冷凍食品に美味しいも何もあるか、と言うと打ち止めは誰かと食べるから美味しいと述べた。
そんな打ち止めに一方通行は実験の加害者である自分に何故怯えもしないかと聞いた。
あれだけ悲惨な実験を経といて何故自分に好意的な態度を示すのか一方通行には理解できなかった。
それに対し打ち止めはうーん、と自分達の脳の構造を説明する。
打ち止めと妹達はミサカネットワークという巨大な脳に操られていると打ち止めは解釈する。
ミサカ……つまり妹達は単なる単細胞にすぎず、一人が居なくなったくらいでミサカネットワークが生滅するものではない、と。
だから、実験による損失も自分達には意味のないことと言っているように聞こえて、話を傍観していたあきらはあまりに倫理を超えた話に食事の手が止まってしまった。
「ってミサカはミサカは考えていたんだけど、気が変わったみたい」
「?」
打ち止めは語った。
上条による活躍で、ミサカ全体ではなく、ミサカ一人一人にも価値があることを教えて貰ったと。
ミサカが死ぬことで他の誰かが涙を流す事を知ってしまったから。
打ち止めは真っ直ぐに一方通行の目を見て、宣言する。
「だからミサカは死なない、これ以上は一人だって死んでやる事は出来ないってミサカはミサカは考えてる」
あなたのやってきた事は一辺とも忘れてないし、消して許すことはない。
そういう宣言だった。
「はっ…………」
席に沈みこんだ一方通行にあきらはどう言葉をかけたらいいのか分からず目をそらした。
ここで彼を慰めるのは間違っている。
一方通行がやってはいけないことをやったのは事実で、それを擁護するわけにはいかない。
黙り込んだ一方通行に打ち止めは続ける。
あなたの事は許さない、でも同時に感謝していると。
実験に協力していなかったら、そもそも妹達は生まれていなかったのだから。
それを話す打ち止めの声が温かったからか一方通行は無性にイライラして、つい反論する。
命を産んでも結果的に死なせるのなら何にもならない。
それにしたって一方通行が大量に妹達を殺害した事実は変わらない、それも一方通行が望んだ事だと。
けれど打ち止めはほんとはあなたは実験なんてしたくなかった、と推察した。
したくなかった?一方通行はがりがりと頭をかく、心が荒立って仕方ない。
なんでそういう風に解釈しているのか。
自分は絶対的な悪だ、そんなお人好しの人間なんかじゃねぇ、と歯ぎしりする。
打ち止めは続ける。
かつて一方通行は実験の前必ず妹達に言葉をかけてから実験を行った。
そのかけた言葉は消して優しいものではなく、むしろ真反対の残虐な言葉ばかりかけていた。
その理由は、そうすることで妹達が戦うのを嫌、だと思わせたかったから、と打ち止めは言う。
「もし、ミサカが戦いたくないって言ったら?ってミサカはミサカは終わった選択肢について語ってみる」
さっきまで反論していた一方通行の様子が変わる。
あきらはきっとそれは間違っていない、と感じた。
もし、彼自身が言うとおりの人物なら、きっと私はここにはいない。
そう考えているとふいに隣からごとんと重い音が聞こえた。
「打ち止め……?」
机に突っ伏した打ち止めを一方通行も気にしている。
打ち止めは苦笑いしながら、答えた。
自分の検体番号は20001であり、本来なら培養器の中からでてはいけない、未完成の体なのだと。
こうなる前に研究者さんとコンタクトとりたかったなぁ、とこぼす。
一方通行が打ち止めに声をかけると、打ち止めは苦しいはずの体で笑いかけた。
何を思ったのか、一方通行は無言で席を立ち上がる。
「あれ、どっか行っちゃうの、ってミサカはミサカは尋ねてみる。まだご飯余ってるのに」
「あァ、食欲なくなっちまったわ」
「そっか……ごちそうさまっていうのも言ってみたかった、ってミサカはミサカはため息をついてみる」
「そォかよ、そりゃ残念だったな」
「ちょ、一方通行!」
あきらの制止も聞かず、一方通行はファミレスを出ていってしまった。
どうするか……と思ったあきらだったがふと、一方通行が座っていた席が目についた。
するり、と手袋を外し席に触れる。
「……はぁ……全く」
外した手袋を付け、元の席に座ると打ち止めが不思議そうにこちらを見た。
「……あれ?お姉さんは……着いていかないの……??」
「いかないよ、ほっとくわけにもいかないし……」
出来ることはないかもしれないが、居ないよりはましだろう。
元より知り合いの研究者もいない自分には。
ぐったりとした様子の打ち止めにあきらはとりあえずおしぼりを額にのせた。
現状これくらいしかやれることはない。
今彼女の体がどう異変が起きているなどあきらには分かるよしもない。
一応能力を行使して彼女の脳を見る事は可能だがミサカネットワークに接続して大量の情報を受け取ってしまった場合あきら側にダメージがいってしまう可能性がある以上やらない方がいいだろう。
さっきまで普通に喋っていたのに打ち止めは既に意識がなくなっていた。
呼吸はしているののの油断がならない状況だ。
それに先ほど店員に救急車を呼ばれてしまったのもどうにかしないといけない。
「もうすぐ救急車着くから安心して」
「え、いや、その……」
どう説明しようかと悩んだあきらに後ろから声がかかった。
「その必要はない
その子の病状は定期的に訪れるもので命に別状あるものではない……そう言わなかったかな?」
成人男性らしき声と同時にコツンとあきらの背中に何か固い物が押し付けられるのを感じた。
「このまま心臓に穴が空きたくなければ素直に協力しろ」
小声で囁かれそれが拳銃である事を理解したあきらはごくんと唾を飲み込み頷いた。
店員が慌てる様子がないところを見ると何か長い袖にでも隠しているらしい。
「……はい、すみません、おじさん」
そのままあきらはその男に促されるまま打ち止めを車に運び座席に座らせるのと同時にバチンと背中に強い痛みが走った。
スタンガンを打たれたと気づくが遅い、ぐらりと力が抜けた体を男が掴みそこでようやく顔が見えた。
「お返しだ、小娘」
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