ボルナル短編集
七代目火影ことうずまきナルトは十六歳になろうとする自身の息子のボルトを引き連れて鉄の国に来ていた。
業務報告で来たのだが、何も火影でなくても出来そうなものであった。
木ノ葉への帰り道、ボルトは道中ずっと疑問に思っていた事をナルトへ問いただした。
「父ちゃん、なんでわざわざ火影が鉄の国まで任務に来るんだ?別に火影でなくても出来る任務だったってばさ!しかも俺まで連れてきて…!」
先に走っているナルトはボルトに振り向き、ニィっと笑った。
「たまには俺だって気分転換だってばよ!それにボルトは鉄の国に来たこと無かったろ?豪雪地域の雪景色を見せたかったんだってばよ!」
確かに木ノ葉で降り積もる雪景色とはまた違った景観であった。
「確かにスゲェ絶景だけどよ、何もここまで寒い時期に来なくても良かったんじゃね?」
鉄の国から出始めた時は雪がちらほら降り始めていたが、今ではかなり前が見辛くなってきてはいた。
「確かにな。こんなに酷くなってくるとは思ってもなかったってばよ!」
これ以上は先に進むと危ないと思ったナルトは一先ず寒さを凌げる場所を探した。
暫く歩いていくと、小さな山小屋が見えてきた。
「あそこに入るってばよ!」
二人は山小屋に身を寄せて、漸く頭や肩に降り積もった雪を払いのける事が出来た。
「良かったってばよ!あのまま歩いていたら結構危なかったぜ!」
「小さい山小屋だから雪が降った時の一時避難みたいな所だってばさ。」
山小屋は四畳半ぐらいで小さな台所と布団が一組置いてあるぐらいだった。
ボルトが窓の外を覗くと猛吹雪になっていて、一寸先も見えない状態にまでなっていた。
「うわっ!すげぇな!どっちにしろ今日はここにいるしかないな。」
山小屋には幸い電気と水は通っているようだから、一晩ぐらいならガタイの良い男二人でも過ごせそうだ。
ボルトが窓辺からナルトの後ろ姿を見ていると、自分の背が高くなったせいか、ナルトの背中が小さく寒そうにやや小刻みに震えていた。
「父ちゃん、少し寒いだろ少し温まろってばさ。」
ボルトは布団が畳まれて置いている中から毛布を引っ張りだし、ナルトに羽織らせた。
「ボルト…わりぃな。」
少し間をとって座ったボルトに再度ナルトは話かけた。
「お前も寒いだろ、一緒に使うか。」
そう言うと、ナルトは毛布を羽織ながらボルトに摺り寄り、肩を並べて一緒に毛布に包まった。
「ほら、こうすりゃ二人とも暖まるってばよ。」
毛布の中で直接ナルトの体温も感じるほどボルトと密着していた。
ボルトは自分の鼓動が早まるのを自覚していた。
ナルトは温かさに仄かに頬が赤らんできていて、それを真横で見ていたボルトはそれ以上に高揚させていた。
「父ちゃん……!」
毛布に包まりながら、ボルトは思わずナルトに抱きついた。
「ぼ、ボルトっ…!何を…!?」
「父ちゃんがこんな近くにくっついてくるから悪いんだってばさ…!」
勢い余って、ボルトがナルトを押し倒した形になった。
「父ちゃんだって、俺だけを連れて来たって事はこうなる事も予想出来たよな?」
「…どういう、ことだ…!?」
ボルトはそのままナルトの唇を奪いとった。
優しく互いの唇に触れて、
「俺は…父ちゃんを父ちゃんだって思ってねぇってばさ…!」
「…ボルト……。」
ボルトが再度ナルトの唇に食らいつくと何度も何度も唇の角度を変えて重なりあった。
徐々に外の吹雪の白さにも負けないくらいに山小屋の中からの蒸気で内側からも白くなっていたのであった。
業務報告で来たのだが、何も火影でなくても出来そうなものであった。
木ノ葉への帰り道、ボルトは道中ずっと疑問に思っていた事をナルトへ問いただした。
「父ちゃん、なんでわざわざ火影が鉄の国まで任務に来るんだ?別に火影でなくても出来る任務だったってばさ!しかも俺まで連れてきて…!」
先に走っているナルトはボルトに振り向き、ニィっと笑った。
「たまには俺だって気分転換だってばよ!それにボルトは鉄の国に来たこと無かったろ?豪雪地域の雪景色を見せたかったんだってばよ!」
確かに木ノ葉で降り積もる雪景色とはまた違った景観であった。
「確かにスゲェ絶景だけどよ、何もここまで寒い時期に来なくても良かったんじゃね?」
鉄の国から出始めた時は雪がちらほら降り始めていたが、今ではかなり前が見辛くなってきてはいた。
「確かにな。こんなに酷くなってくるとは思ってもなかったってばよ!」
これ以上は先に進むと危ないと思ったナルトは一先ず寒さを凌げる場所を探した。
暫く歩いていくと、小さな山小屋が見えてきた。
「あそこに入るってばよ!」
二人は山小屋に身を寄せて、漸く頭や肩に降り積もった雪を払いのける事が出来た。
「良かったってばよ!あのまま歩いていたら結構危なかったぜ!」
「小さい山小屋だから雪が降った時の一時避難みたいな所だってばさ。」
山小屋は四畳半ぐらいで小さな台所と布団が一組置いてあるぐらいだった。
ボルトが窓の外を覗くと猛吹雪になっていて、一寸先も見えない状態にまでなっていた。
「うわっ!すげぇな!どっちにしろ今日はここにいるしかないな。」
山小屋には幸い電気と水は通っているようだから、一晩ぐらいならガタイの良い男二人でも過ごせそうだ。
ボルトが窓辺からナルトの後ろ姿を見ていると、自分の背が高くなったせいか、ナルトの背中が小さく寒そうにやや小刻みに震えていた。
「父ちゃん、少し寒いだろ少し温まろってばさ。」
ボルトは布団が畳まれて置いている中から毛布を引っ張りだし、ナルトに羽織らせた。
「ボルト…わりぃな。」
少し間をとって座ったボルトに再度ナルトは話かけた。
「お前も寒いだろ、一緒に使うか。」
そう言うと、ナルトは毛布を羽織ながらボルトに摺り寄り、肩を並べて一緒に毛布に包まった。
「ほら、こうすりゃ二人とも暖まるってばよ。」
毛布の中で直接ナルトの体温も感じるほどボルトと密着していた。
ボルトは自分の鼓動が早まるのを自覚していた。
ナルトは温かさに仄かに頬が赤らんできていて、それを真横で見ていたボルトはそれ以上に高揚させていた。
「父ちゃん……!」
毛布に包まりながら、ボルトは思わずナルトに抱きついた。
「ぼ、ボルトっ…!何を…!?」
「父ちゃんがこんな近くにくっついてくるから悪いんだってばさ…!」
勢い余って、ボルトがナルトを押し倒した形になった。
「父ちゃんだって、俺だけを連れて来たって事はこうなる事も予想出来たよな?」
「…どういう、ことだ…!?」
ボルトはそのままナルトの唇を奪いとった。
優しく互いの唇に触れて、
「俺は…父ちゃんを父ちゃんだって思ってねぇってばさ…!」
「…ボルト……。」
ボルトが再度ナルトの唇に食らいつくと何度も何度も唇の角度を変えて重なりあった。
徐々に外の吹雪の白さにも負けないくらいに山小屋の中からの蒸気で内側からも白くなっていたのであった。