君の残り香【RKRN】夢小説
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俺は勘右衛門達より一足先に学園に帰ってきたようで、ろ組の忍たま長屋には本を読む雷蔵のみが居た。私服から学園の忍び装束に着替え生物委員会の飼育小屋に向かう。
すると三年の孫兵がすでに毒蛇のジュンコと戯れていた。
「あ、竹谷先輩。どうなさったんですか?」
俺が二、三度声をかけるとようやく現実に戻ってきたようだった。まるで初めて声をかけられたかのように、申し訳ないそぶりのかけらも見せずに返事をする。
「まったく。自分の世界に浸りすぎだぞ、孫兵。生き物達は皆元気にしているよな?」
今日の飼育当番である孫兵に生き物達の様子を尋ねた。
「自分の世界ではありません、私とジュンコの世界です」
この返答に俺は苦笑いを浮かべる以外なかった。ただ、俺もあまり人のことは言えないようなことを多々しでかしているのでそれ以上は追求せずに飼育当番は代わってやった。
一通りの世話、すなわち餌やり、飼育小屋の手入れと毒草園の手入れを終えると、もう日は暮れかけていた。再び忍たま長屋の自室に戻る。
すでに三郎も勘右衛門も戻ってきていた。丁度よく勘右衛門がろ組の忍たま長屋に押し掛けてきていたから尋ねる。
「おほーお前ら、戻ってたのか。あの後どうだったんだ?」
すると悪戯な笑みを浮かべて聞きたいか?などとじらしてきた。お前も聞かせたいんじゃないのか、と心の中でつっこんでおく。
「聞かせろよ」
「しょうがねえな、そんなに言うなら話してやっても良いぜ」
聞くところによると、あの後勘右衛門は団子屋を襲いに来た山賊達をばったばったと薙ぎ倒し、それに見とれたあの恵と言う娘は勘右衛門に首っ丈に。めでたく二人は、結ばれて・・・・・・。
「・・・・・・そんな嘘、一年は組でもだまされねえよ」
「だろうな」
あんな真っ昼間の人里に山賊や盗賊のたぐいがやってくるわけもないし、襲うとしたらもっと金品のありそうな店を狙うはずだ。
仮にいたとしてもそんな派手な戦闘をたかが山賊相手に忍者の卵である勘右衛門がするはずもない。
「言えよ、恥ずかしがってないで」
俺がそう催促すると、この間ずっとこみ上げる笑いを堪えていたと思われる三郎が遂に堪えきれなくなって吹き出した。
「いやいや勘右衛門、お前そんなに勿体ぶるようなことは何もしていないだろ」
「あ、おい!そりゃあねえだろ。初な俺がせっかく勇気を出してあの娘と知り合いになろうと努力したのに」
俺も三郎も、そして行きがかり上本を読みながらも俺たちの会話を聞いていた雷蔵も、三人そろって鼻で笑ってやった。
「何言ってんだ、この好色漢が」
「まあ話は最後まで聞け。あの後俺と三郎は団子屋の娘、恵ちゃんと仲良くなろうと色々話しかけたんだ」
それでと先を促すと、さも当然であるかのような表情をしてこれだけだ、と言う。
「ほら見ろ、やっぱ大した事してねえじゃねえか」
三郎は野次った。
「だから何だ、俺にとっちゃ一大事だったんだよ。八左ヱ門、もちろんお前もまた行くだろ?」
「あ?あぁ、別に良いけど・・・・・・」
あそこの団子屋うどんはうまいし、娘もそこそこの美人ではあったからもう一度行くこと自体は嫌ではなかった。
ところが。どうしてそのすぐ翌日に行くことになるのか、俺にはいまいちよく分からない。
すると三年の孫兵がすでに毒蛇のジュンコと戯れていた。
「あ、竹谷先輩。どうなさったんですか?」
俺が二、三度声をかけるとようやく現実に戻ってきたようだった。まるで初めて声をかけられたかのように、申し訳ないそぶりのかけらも見せずに返事をする。
「まったく。自分の世界に浸りすぎだぞ、孫兵。生き物達は皆元気にしているよな?」
今日の飼育当番である孫兵に生き物達の様子を尋ねた。
「自分の世界ではありません、私とジュンコの世界です」
この返答に俺は苦笑いを浮かべる以外なかった。ただ、俺もあまり人のことは言えないようなことを多々しでかしているのでそれ以上は追求せずに飼育当番は代わってやった。
一通りの世話、すなわち餌やり、飼育小屋の手入れと毒草園の手入れを終えると、もう日は暮れかけていた。再び忍たま長屋の自室に戻る。
すでに三郎も勘右衛門も戻ってきていた。丁度よく勘右衛門がろ組の忍たま長屋に押し掛けてきていたから尋ねる。
「おほーお前ら、戻ってたのか。あの後どうだったんだ?」
すると悪戯な笑みを浮かべて聞きたいか?などとじらしてきた。お前も聞かせたいんじゃないのか、と心の中でつっこんでおく。
「聞かせろよ」
「しょうがねえな、そんなに言うなら話してやっても良いぜ」
聞くところによると、あの後勘右衛門は団子屋を襲いに来た山賊達をばったばったと薙ぎ倒し、それに見とれたあの恵と言う娘は勘右衛門に首っ丈に。めでたく二人は、結ばれて・・・・・・。
「・・・・・・そんな嘘、一年は組でもだまされねえよ」
「だろうな」
あんな真っ昼間の人里に山賊や盗賊のたぐいがやってくるわけもないし、襲うとしたらもっと金品のありそうな店を狙うはずだ。
仮にいたとしてもそんな派手な戦闘をたかが山賊相手に忍者の卵である勘右衛門がするはずもない。
「言えよ、恥ずかしがってないで」
俺がそう催促すると、この間ずっとこみ上げる笑いを堪えていたと思われる三郎が遂に堪えきれなくなって吹き出した。
「いやいや勘右衛門、お前そんなに勿体ぶるようなことは何もしていないだろ」
「あ、おい!そりゃあねえだろ。初な俺がせっかく勇気を出してあの娘と知り合いになろうと努力したのに」
俺も三郎も、そして行きがかり上本を読みながらも俺たちの会話を聞いていた雷蔵も、三人そろって鼻で笑ってやった。
「何言ってんだ、この好色漢が」
「まあ話は最後まで聞け。あの後俺と三郎は団子屋の娘、恵ちゃんと仲良くなろうと色々話しかけたんだ」
それでと先を促すと、さも当然であるかのような表情をしてこれだけだ、と言う。
「ほら見ろ、やっぱ大した事してねえじゃねえか」
三郎は野次った。
「だから何だ、俺にとっちゃ一大事だったんだよ。八左ヱ門、もちろんお前もまた行くだろ?」
「あ?あぁ、別に良いけど・・・・・・」
あそこの団子屋うどんはうまいし、娘もそこそこの美人ではあったからもう一度行くこと自体は嫌ではなかった。
ところが。どうしてそのすぐ翌日に行くことになるのか、俺にはいまいちよく分からない。