ハヤテの特訓
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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バンッ!!
馬が厨房の扉を勢いよく開けて飛び込んできた。
馬「ナギさんっっ!!!」
ナギ「……あ?」
調理の手を止め、騒々しい彼女の方をチラリと見ると…そこには頭の高い位置で一つに結んだ髪型をしてとても短いスカート(※チアガール衣装)を着用した馬が立っていた。
馬「丸太無いですか?」
馬は可愛らしい見た目に反して、非常にいかつい物を要求してきた。
ナギ「はぁ?んなもんここにあるわけねぇだろ。」
厨房に丸太なんてあったら邪魔にしかならないし、そもそも馬が丸太を必要とする理由が全くわからない。
それにそのけしからん格好をして彼女は何をしようとしているのか…と、ナギの中でたくさんの疑問が浮かび上がっているのだが、悲しいかな、口数の少ない性格が災いして、それらを聞き出す糸口が見付からない。
仕方がないので特に気になる疑問だけを尋ねる事にした。
ナギ「…………」
ナギは馬の膝辺りを凝視する。
馬「な、何ですか?」
ナギ「……それ。」
馬「スカート?」
ナギ「……短ぇ」
とりあえずナギは思ったままの感想を伝えた。
馬「あぁ、スカート丈ですか?ほらほら、 ナギさんにサービスしときまっせー。オホホ。」
ご乱心の馬は自らの手でスカートの裾をぺローンと捲った。
色気皆無のスカート捲りはまさしくペローンという擬態語がピッタリだった。
ナギ「………!」
ナギの目に水玉模様の何かが映り込んだせいで、動きが止まってしまった。
馬はそんな彼のすぐ傍まで行き、耳元で、
馬「ナギさんのス・キ・モ・ノ☆」
と、マニアックな言葉を囁いた。
ナギ「…!おま、」
馬「さらばっっ!!」
怒りボルテージの上がったナギの説教が始まるより前に、馬は脱兎の如く厨房から逃げ出した。
……………………………
ナギ「馬!」
馬「ぎゃっっっ!!」
逃げ切る予定の馬だったが、本気で追いかけて来たナギに捕まってしまった。
馬「な、な、な、ナギさん…ゴメンナサイ、調子にノリマシタ…」
馬は彼をからかったことに対して必死に謝ろうとした。
それほどに彼は怒りの形相をしており、例えるなら夜叉の如しだった。
ナギ「………」
無言のナギは自室まで馬をズルズルと引き摺りながら連行していく。
馬「ぎゃぁぁぁ、お許しを〜〜!」
許しを請いながらも、彼女の頭の中ではこれから起こるであろう流れを予測していた。
馬『この後、部屋で正座で説教コースでは?……それだけは勘弁!』
過去に何度かその罰を受けた事があり、言い逃れの出来ない理詰めの説教と足が千切れたのかと錯覚するようなキツめの足の痺れの後遺症が待っている。
馬「ナギさんっっ、本当、ごめんなさい!!甲板で私の帰りを待っているハヤテさんとトワ君がいるんですっっ!」
母の帰りを待つ我が子がいるかのように、ナギの情に訴えかけるも、
ナギ「ハヤテとトワも関わってるのか。」
と、あまり効果はなく、むしろ馬を掴む手に力が加わり、火に油を注いだような状況になってしまった。
馬『ヤバいかも、ハヤテさんとトワ君を巻き込んじゃったかも…』
味方の情報を売ってしまった馬は罪悪感に襲われていた。
……………………………
ナギ「…これを穿いとけ!」
強制的に部屋まで連れて来られた馬は例の説教地獄を覚悟していたが、意外な事に怒られることはなかった。
その代わり、馬が脱ぎ散らかしたままにしていた先程の運動着のズボンをナギは選んで、それを穿けと言ってきたのだ。
馬「…穿けば良いんですか?」
ナギ「……あぁ。」
水玉模様の衝撃で支配されているナギの本心は、そんな風紀を乱すような格好で歩き回られたら困る、ただそれだけだった。