ハヤテの特訓
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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トワ「ハヤテさん!まずはこれから行きましょう!!馬さんお願いします。」
攻撃コーチのトワが助手の馬に指示を出す。
馬「はいコーチ!」
いつの間にか馬はメガネみつあみ運動着姿になっており、本人曰く、理想の女子マネージャーの姿を再現しているつもりらしい。
馬「ハヤテ君、次の大会は頑張ってね! 私を世界に連れてって☆」
馬はわざと声高に話しながらトワに指示された物をハヤテに装着していく。
ハヤテ「お、おう…」
ガシャッガシャンッ!
馬のコスプレ演技に引いていたハヤテだったが、それよりもただならぬ金属音が自分の身体から聞こえてきた事に驚いた。
トワ「大丈夫ですよ、僕が作ったドッジボール養成ギプスです。 バネの力で筋力と瞬発力をUPする事が出来るハズです!」
トワは握り拳を作りながら熱く語る。
その様子からしてこのオリジナル筋トレギプスの成功を確信しているのだろう。
ハヤテ「へぇ、こんなの作れるなんて凄いじゃねぇか!ちょっと投げてみるわ。」
馬「こちらをどうぞ!」
助手の馬がボール代わりに渡したのはやや大きいサイズのレンガだった。
遠投可能なボールだと船を飛び越え海に落ちてしまう…それを危惧した上での配慮だ。
なお、甲板の床が壊れるという可能性については配慮されていない。
ハヤテ「これは…いきなりハードルが高くないか?」
馬「ハヤテ君、世界は待ってなんかくれないよ?」
ハヤテ「それもそうだな。」
ハヤテは乗せられやすいため、馬のわけのわからない説得でも十分にやる気を出してくれる。
ハヤテはレンガを片手で持ち、
ギシ…
ハヤテ「おりゃっっ」
と、気合を入れて投げた!
その直後、
ハヤテ「!!!ってぇ!!!」
ハヤテは床にもんどり打ち、さらに悲鳴を上げた。
投げたレンガはどうなったかと言うと、ベキッ!という鈍い音を立てて甲板の床を直撃し、レンガは砕けて床板に穴まで開けてしまった。
トワ・馬「あ…」
トワと馬は床板の穴は見なかったことにして、悶えているハヤテの元に駆け寄った。
トワ「ハヤテさん…負荷が強すぎましたかね?」
ハヤテ「トワ、お前がこれ付けて投げてみろ。」
トワ「へ?」
ガシャンッ、ガシャン…
馬「トワ君、頑張って♪」
トワ「あ、はい。」
トワも若干馬の演技に引いている。
ハヤテ「ん、これ。」
トワはハヤテから渡されたバケツを手にする。
流石にレンガだとマズいとわかったので、重量をさらに小さくしたバケツを投げる事にした。
トワ「いきますよ…」
ギシ…
トワ「それっっ!!!」
トワがバケツを投げたその瞬間、
トワ「いったぁぁぁぁ!!!」
彼もまたその場にうずくまってしまった。
投げられたバケツは、ガンッゴロゴロゴロ……と、派手な音を立てながら転がっていき、途中で取っ手が取れてしまった。
さらに遠目で見ても金属製のバケツが凹んでしまっているのがわかる。
馬・ハヤテ「あ…」
バケツの末路も見なかったことにして、トワの元に行く馬とハヤテ。
トワ「痛いー…」
ハヤテ「だろ?バネの隙間に皮膚が挟まってクソがつくほど痛いだろ?」
馬「んまぁ、ハヤテさん!クソだなんてお下品な!おう◯ことおっしゃって!!」
養成ギプスの痛みを味わっていない馬だけが他人事のように御婦人口調で話していた。
……………………………
パタタタ……
さっきから馬が走り回っている音が聞こえる。
普段の馬は自ら進んで夕飯の手伝いをしに来る時間なのに、全く姿を見せないのでナギは不思議に思っていた。
ナギは『さっきからアイツは何をやってんだ… 』
馬に呆れつつも、食材が足りなくなったので倉庫まで取りに行く事にした。
倉庫にて、
馬「あ、ナギコーチ!」
ナギ「………」
みつあみメガネ姿の馬がじゃがいも袋をガサガサとあさっていた。
思わずその容姿を見つめていると、
馬「コーチ、全国の次は世界ですね。シリウスの名前を轟かせてやりましょう!」
グッ、 と握り拳を作って頷く馬を見ると何も言い返せなかった。
馬「ちび芋、お借りしますね。」
馬は真剣な顔をしながら小さな芋を片手に、倉庫から去っていった。
ナギ「………」
メガネの馬もちょっと良いなと思ってしまうナギだった。