廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~(その3)
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市場を散策する直前に、馬がメンバー達に重要事項を通達する。
馬「良いですか、絶対に飲食はやめてくださいね。
この島の食べ物を体に入れちゃったら、お祓いとかしても意味が無いくらい侵食されちゃいますからね!」
リュウガ「……だ、そうだ。
野郎どもー、気を付けろよー。」
リュウガはとても軽く注意喚起した。
対するメンバーも、
トワ「はーい♪」
ハヤテ「うーっす。」
ソウシ「了解♪」
シン「フン、端からこんな孤島にオレの口に合う食べ物なんて無いけどな。」
と、かなり真剣さに欠ける返事をするのだった。
馬「本当に大丈夫かな…」
ナギ「……………」
馬「ナギさんだけは私がすっごく心配してるってわかってくれますよね?」
ナギ「……あぁ。」
馬「ヒューーッ//// さっすがマイ大将!!
皆が下手こいて呪われちゃっても、ナギさんだけは呪われないように私が全身全霊を掛けてお守りしますからね♪」
ナギ「………なぁ。」
馬「はい?」
ナギ「新しい食材があったら食っても良いか?
別に呪われても構わねぇから。」
馬「ちょっっ!?アホですか、マイ大将っっっ!!
そんなのダメに決まってるでしょう!!」
メンバーの中で、まさかのナギが1番の要注意人物だと発覚した。
……………………………
「お、珍しいねー!旅行客かい?」
馬とナギは果物らしき物を売る露店商人に声を掛けられた。
ナギ「……店主、それは何だ?」
初めて見る食材に、やはり料理人の血が騒ぐナギはつい尋ねてしまう。
これは馬の恐れていた事態である。
馬『あぁぁ…ダメって言ったのに…なんとしてでも阻止しないと。』
ナギに島の物を食べさせないよう、馬は緊急警戒態勢に入る。
「ん、どれだい?」
ナギ「右の赤い…」
「あぁ、これはリンドラだ。
この島でしか採れないらしいからな、お客さんは初めて見るだろう?」
ナギ「……あぁ。上手いのか?」
「おう、甘酸っぱくて美味いよ!
そのまま食べても良し、焼いて食べても良し。
ルーの食卓で1番出されてる果物だ!
試しに食べて見るかい?」
ナギ「……あ」
馬「店員さん、美味しそうだから1つ買います!!
はい、お代っっ!!」
ナギが答えるよりも早く、馬が2人の間に割り込み、絶対に食べさせまいと急ぎ自身の財布から硬貨を取り出した。
ところが、商人はその硬貨を受け取ろうとはしなかった。
「あー、お客さんは旅行客だもんな、悪いがその金じゃあ売れないな。」
馬「そっか、お金が違いますもんね。
すみません、お金を換金してから買いに来ます。」
「あぁ、そうしてくれ。
西の通りに換金所があるからそこで交換出来るんじゃないかな。」
馬「はい、ありがとうございます。
行きましょう、ナギさん。」
ナギ「…………わかった。」
2人が去ろうとしたところを慌てて商人が呼び止める。
「お客さん!これ持ってきな!!」
商人はそう言うと、ナギにリンドラを1つ投げて渡してきた。
ナギ「……………」
馬「わぁ!ありがとうございます♪」
口下手なナギの代わりに馬が礼を述べる。
「リンドラが美味かったら、換金してからたくさん買いに来てくれよ!」
馬「はーい♪」
最初にリュウガが声を掛けた人物といい、この商人といい、ルーの街には気の良い住人が多いようだ。