廃墟島~滅びの女王と二刀流の剣士~
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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……………………………
過保護溺愛夫に心配されている妻の方はと言うと……
馬「へぇ〜、『ついたちがん』ってのが手軽で良さそうですね。」
馬はシンに渡された本を読みながら小さく呟いた。
シン「古代ヤマトの薬だったか?」
シンも馬の方に視線を移し、話題に食い付いた。
馬「そうです、月始めにこれを飲んでおけば必ず月の物が来る!…って書かれてるやつです。
月1回、薬を飲むだけなら楽チンだと思いますが。」
シン「他にも『げっすいはやながし』ってのも無かったか?」
馬「あ、ありますね…はやながしの方が高価なお薬みたいですね。」
シン「あぁ、薬の中身は水銀だったらしいから高くなるみたいだな。」
馬「えっ、水銀は体に超悪いっすね…」
シン「『ついたちがん』の中身も何かの毒草だったって聞いたぞ。
女の体を壊してしまえば妊娠とか言ってられなくなるからな。」
馬「ひ、ひぇぇ…」
シン「だから安易に薬なんかに頼ろうとはせずにキチンとナギに避妊してもらえ。
海賊船に乗ってて妊娠なんかしたら目も当てられないぞ?」
馬『確かに…』
大嵐の時の船の揺れっぷりと、敵襲時の混乱っぷりを考えれば繊細な妊婦の身体が無事で済みそうにはないな、と、馬はシンの言い分に納得した。
馬「押守!勉強になります、セックスティーチャー・シンさん!!」
シン「わけわからん名称を付けるな!」
馬「えぇ!? …ならセックスマシン・シンさんはどうですか?
あ!同じ音で思い切ってくっ付けて、セックス魔シンさんの方が響きが良いですかね?」
シン「アホ!」
馬「なら、ゴールドフィンガー・シンさん?」
シン「……………」
と、こんな感じで馬は真面目に性教育を受けていた。
……………………………
リュウガ「ざっと見たところ、生きてる人間は居ねぇだろうな。」
トワ「そうですね、これなら全員で来ても大丈夫そうです。
あっ、でも馬さんが嫌がるかな?」
ナギ「……その時は俺も船に残る。」
ハヤテ「えー、1番の前衛隊のナギ兄が来ねえなんてありえないって。」
ソウシ「そうだよ、いざとなったら私が残るから!」
ソウシは親指をグッと立てながら満面の笑みでナギに告げた。
ナギ「いや、ドクターこそいざという時に居なきゃダメだろ…」
ハヤテ「無理矢理にでも馬も連れて来るしかねぇな。
アイツ、運が良いから何かお宝とか掘り当てるかもしれねーし。」
トワ『ハヤテさんの中で馬さんは犬と同等の位置なのか…』
打って変わって、
リュウガ「あの城は真っ昼間に全員で行った方が良さそうだな。」
真面目な顔をしたリュウガが遠方を見つめながら呟いた。
彼が真剣な表情をするなんて事は珍しく、そういう時は何かしら事件が起こる前触れでもある。
「……………」
指摘され、全員がリュウガの視線の先を確認すると、
トワ「ホントだ、夜に行きたくないです。」
ハヤテ「暗過ぎて宝物庫を見逃すかもなー。」
ソウシ「フフ、ハヤテは肝が座ってるなぁ。」
ナギ「……………」
長年手入れがなされていないであろう城壁と、いかにもな雰囲気を醸し出す暗黒の城が断崖上に厳めしくそびえ立っていた。