逃走中~迫り来る彦星の魔の手~
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬がラムネ笛を満喫してから数分ほど経った頃。
……おかしい…… 身体が…………熱い。
馬「……熱?頭が………苦しい……」
馬は今までに味わったことのない奇妙な感覚に襲われていた。
何か酷い病気に掛かったのでは無いか、若しくは自分の頭がおかしくなったのでは無いか。
馬がこのように混乱する程、今の身体は異常に熱く、とにかくジッとしていられなかった。
馬「ナギさん……」
何故か医師のソウシに診てもらう事よりも、ナギの元に行かなければならないという衝動に駆られる。
馬「…はぁ…………………はぁ」
いよいよ立っていられなくなり、一刻を有する事態に陥った。
床を這いずってやっと移動している馬の手に何かが当たった。
馬「……ナギ…太郎……」
毎度おなじみの気味の悪い郷土土産のお面だった。
今の自分はきっと酷い顔をしているだろうと考え、馬は仮面を被ってから部屋を出た。
……………………………
トワ『今日聞いた馬さんの話は怖かったなぁ。確か、包丁を持った彦星様が暗闇から現れるんだったかな。』
ズリ……………
トワ「ん?」
トワは何かを引き摺るような物音が聞こえたので廊下を確認する。
ひたすら続く暗闇の中から、
…… ズリ……………ズリ……ズッ……
トワ「…!!!!」
聞き間違いではない。
何かがこちらに向かって来ている。
ズリ………ズリ……
トワ『まさか、彦…星…』
現れたのは暗闇の中に浮かぶ仮面だった。
トワ「うわーーーー!!!」
ズリ………ズリ……… …………く……ん……
トワ「…えっ」
ト………く…ん………
トワ「その声は馬さんっっ!?」
トワは急いで仮面の元に行く。
そこにいたのは確かに仮面を被って床に蹲る馬だった。
トワ「どうしたんですか、馬さん!」
トワは馬を抱き起こし、仮面を外そうとした。
ところが、
馬「ストップ!!外さないでっっ!!」
馬は声を荒げて拒絶する。
トワ「で、でも」
馬「……はぁ……はぁ……ナギさ…ん……呼……んで…」
トワ「ナギさんですね、すぐに呼んで来ます!!」
ただならぬ彼女の様子を察したトワは走ってナギを探しに行った。
この時間なら厨房で仕込みをしているはずだ。
……………………………
身体が………熱い……… 誰かに触れてもらいたい…
馬『私の身体は一体どうしてしまったんだ…織姫(魔性の女)になっちゃったのか…… 熱い………… ナギさん…………もう、誰でもいいから、』
シン「おい、どうした?」
タイミングが良いのか悪いのか、航海室から出てきたシンが馬の異変に気付き声を掛けてきた。
馬「………はぁ、…………ハッ…………」
シン「馬?」
馬「…はぁ…ハァ………シンさ…ん…」
馬はもう堪えきれそうになかった。
……………………………
厨房から包丁の音が聞こえる。
トワ『良かった、ナギさんいるみたいだ! 早くしないと馬さんが彦星に………!』
先程の馬の様子はどう見てもおかしかった。
馬が言っていた魔性の女、織姫とやらに乗り移られてしまったのではないか。
そしてこの後は彦星という鬼がやって来て…
トワ「ナギさん!来てください、馬さんの様子がおかしいんです!」
ナギ「…はぁ?」
トワは怪訝な顔をするナギを無理矢理連れ出した。
ナギ「ちょっ…包丁…」
トワ「早く!!」
馬「シン……さん…ハァ…」
シン「まだその仮面持ってたのか。それより具合が悪そうだが…」
シンが馬の仮面を外そうと、抱き起こすために手を伸ばした。
馬の腕に触れた瞬間、
馬「…んっっ!」
彼女の身体はビクッと跳ねた。
馬『何これ? ナギさんとホテルで触りあった感覚と同じ……私は織姫(魔性の女)になってしまったのか…………この後は……包丁を持った彦星が来てしまう……でも…もう我慢出来ない…シンさん…』
馬の脳内ではパニックになってしまっている。
シン「大丈夫なのか…?」
馬「シンさん、」
ナギ「馬!!」
馬がシンに身を委ねようとした時、包丁を持った彦星が現れた。