モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その8)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬とゲオルグは結婚前夜にも関わらず気まずい関係になってしまった。
特に馬の方が重症で、彼女の中でゲオルグは怖い人物と認識してしまい、寝室を共にする事を拒否した程だ。
こんな状態で行う婚礼式や初夜は大丈夫なのかと密かにルイーズは心配していた。
……………………………
ルイーズ「会場に着いたら……っせい!!
私が渾身の力……っで、着付けさせていただきますから……っしょ!!」
馬「はい、お願いしますね(今日もスタイリッシュな着付けだわ……惚れ惚れしちゃう)。」
ウェディングドレスは会場の花嫁控え室で着替えることになっている。
現在、馬は寝間着から普段着用ドレスの着替えをルイーズに手伝ってもらっている最中だ。
ルイーズ「ふぅー、馬様、式が終わったら増量化計画をしましょうね。
日常のドレスが日に日にブカブカになってきてますから。」
馬「あはは…」
ルイーズからの提案を、馬は乾いた笑いで受け流した。
今の馬には困難そうな課題だったからだ。
ナギと離れて暮らし始めてからは食欲が沸かない。
さらに彼の死を聞いてからは、身体が食べ物を受け付けずに嘔吐ばかりしていた。
ここ最近は厨房チームのジェフ達に心配を掛けないためにもお粥やスープを流し込むようにはなったが、それでも痩せていく一方だった。
ルイーズ「馬様、ご自身の荷物は何を持って行かれますか?」
馬「面倒だからその鞄ごと持っていきましょうかね。」
ルイーズ「ふふっ、かしこまりました。」
ルイーズは鞄の中身を確認もしないで適当に答える馬の様子に微笑んだ。
他の令嬢ならば替えのドレスや靴や化粧品や鞄や……とクローゼット1つ分くらいの大荷物を使用人達に持たせるのが通常だが、そういった傲慢さを感じさせない馬の心意気が好ましく思える。
ルイーズ「ゲオルグ様は既に出発なさったようですので、私達も行きましょうか。」
馬「押守!!」
馬は気合いを入れた。
もうここまで来たらなるようになれ、そういった心境だった。
……………………………
式場に到着した馬は、着付けとヘアメイクを複数の臨時侍女達によって同時に施されていた。
いつもならばルイーズ1人に手伝ってもらうだけで事足りるのだが、今日は馬の一生に一度の婚礼式……馬本人ではなくルイーズたっての希望で補助係の数を増やしてドレスアップに臨んでいる。
「まぁ…まるで妖精のように愛らしいですわ…」
馬「あ、あはは… (幼生か…昔も言われた気がするな……虫みたいって事だよね、確かに私は虫けらですとも!)」
「本当に、お人形さんのように人間離れした美しさですわ。」
馬「えへへ… (人外って事かぁ…これもなかなかの酷評っぷり、逆に興奮しちゃいそう、ハァハァ。)」
「まぁ…ヤマトの女性なのに雪のように白い肌…」
馬「うふふ…(働き者のヤマト人らしからぬ引きこもりの脆弱野郎って事かな……確かにずっと部屋から出なかったからさぞかし顔色も悪かろう…)」
馬は侍女達の言葉を全て悪い方向に受け止めていた。
自分に自信が無い故に、とことんネガティブな意味で捉えてしまうのだ。
ルイーズ「ほら、皆、口よりも手を動かして。
式が始まってしまうわ!」
そんな馬の気持ちを知ってか知らずか、着付け隊・隊長のルイーズが侍女達を急き立てた。
「はーい。」
ルイーズ「ヴェールはしっかりと固定しましょう。
風で飛ばされないように…」
馬『ガチガチに固定されてたらヘッドバンギングをしても取れないのかな?
後でちょっと試してみよう…』
ルイーズの言葉を聞きながら、馬は密かな好奇心を抱いてしまった。
しかし、どこの世界にそんなハードな動きをする花嫁がいるというのだろうか。
ルイーズ「よし……完璧ですわ!」
馬がアホな事を考えている間にウェディングドレスの着付けが終わったようだ。