モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その7)
こちらで夢小説の名前設定!
本棚全体の夢小説設定このブックはドリーム機能を使用しています。 名前を入れると、登場人物に自動変換します。
名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
梅が言葉を繋げるよりも早く、馬は泣き出してしまった。
馬「グスッ……う、梅さん……ウゥッ…」
急に涙を流し始めた彼女を見て、
梅「馬?」
タケル「お、おい馬…」
親族コンビもただ事ではないと察した。
共にヤマトで暮らしていた頃の馬はふざけた感じで泣く事はあっても、このように深刻な様相で泣いたりはしていなかった。
馬「な、ナギさん………死んじゃって…………わ、わたし…結婚するの……うぅっ……よ、よく……ヒッ…わかんな……」
馬は泣きながらも、ここ数日悩み続けている内容を打ち明けた。
ルイーズ以上に信頼している2人に、答えを導いてもらえずともただ聞いて欲しかったのだ。
梅「…………」
タケル「…………」
取り乱している馬をどうしてやるべきか、2人は互いに顔を見合わせた。
しかし、その前に確認しておかなければならない事があった。
梅「なぁ、タケル。」
タケル「あ?」
馬「うっ……ヒッ………エグッ……」
梅「元婿殿って死んだのか?」
タケル「いや……まんまと逃げられたよ。」
馬「…グスッ!?」
梅「だよなー?俺もそう聞いてんだが。」
馬「え………?え………?えぇ…!?」
馬からすればまさに青天の霹靂だった。
馬「……………」
梅とタケルが帰ってからというもの、馬はずっと塞ぎ込んでいた。
2人には明日の式は中止する事なく覚悟を決めて花嫁になると伝えている。
ゲオルグの妻になる事はもう馬の中で覆しようのない決定事項として受け入れているのだが……
今はそっとしておいて欲しい、そんな気分だった。
ルイーズ「馬様、優れない顔をなさってますが、ご家族の皆様と何かあったのですか?」
ルイーズが馬を心配して尋ねてきた。
少しでも馬に元気を取り戻してもらおうとルイーズはあえて退席して家族水入らずの場を作ったのだが、それが裏目に出てしまったのかと心配している。
馬「いえいえ、養父と弟と話せて良かったです…」
馬は寂しそうに笑いながら答えた。
ルイーズ「明日の式に関する事でお悩みですか?
もしも本番で段取りを忘れてしまっても、ゲオルグ様ならちゃんとフォローしてくださいますよ。」
馬「…………」
そのゲオルグに不信感を抱いているのだ。
式に関する段取りや台詞等は馬もしっかりと暗記している。
それよりも、ゲオルグはどうして『ナギが死んだ』なんて酷い嘘を吐いたのか?
その事ばかりが彼女の頭の中を過っていた。
馬『ゲオルグさんはどうしてナギさんが死んだなんて言ったんだろう?
結婚予定の旦那様に嘘を吐かれるのって凄く嫌だな…』
かつて馬の義理の父親が母親にたくさんの嘘を吐いており…金銭トラブル、女性問題、仕事関連…それらの嘘が全て露呈し、毎日のように喧嘩をしていた光景を思い出した。
その時の経験から、もし自分が結婚するならば嘘のない夫婦になりたいと理想を抱いていたのだ。
馬『ゲオルグさんに聞いてみるしかないか…』
気休めかもしれないが、少しでも不安を解消するためにゲオルグが仕事から帰ってきたら直接聞いてみる事にした。