モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その6)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬「あ、これ!」
ナギ「さっきのデカい葉っぱといい、そんな石拾ってどうすんだ。」
あ、これは本当に最近の、ナギさんと逃げてる時かな…?
馬「ほら、この石、何だか顔に見えませんか?」
ナギ「……はぁ?」
馬「ここが目と口で……まぁ、とにかく私の隠し弾にしちゃいます、よいしょ。」
そうそう、この時に石郎くんをポケットに入れたんだった。
ナギ「……好きにしろ。」
馬「おぉ、ナギさんが優しくなった!」
ナギ「……?」
馬「だってナギ芋の時はすぐに鍋に投入されちゃいましたもん。
覚えてます?最初の頃の。」
ナギ「……………あー、あったな…」
馬「あれ、意外と傷付いてたんですよ!
仕返しにナギさんのバンダナ達を少し湿らしてやりましたけどね、アッハッハ。」
そういや、あの時のナギさん、朝から生乾きのバンダナを着けてすっごいイライラしてたなぁ……
ナギ「……あん時、他のバンダナもなかなか乾かねーなって思ってたが、あれはお前の仕業だったのか。」
馬「フフン♪」
ナギ「……帰ったら覚えとけよ?」
ニヤリと笑うナギさん。
大丈夫、今のナギさんは怒ってない。
馬「はい♪」
ナギ「……こっからは先は真剣に逃げるからな、ほら。」
ナギさんが手を差し出してくれた。
馬「はい!」
私はその手を取ろうとしたけど……
馬「あ……あれ?」
ナギ「……どうした?」
馬「おかしいです、手が……手が動かない…」
「見付けたぞ!『シリウスのナギ』!!」
馬「!?」
気が付けば私達の周りはたくさんの兵士に囲まれていた。
「即刻射殺せよ!!」
そんな恐ろしい指示を出したのは……
馬「ゲオルグさん…?」
ゲオルグ「構えっっっ!!」
ゲオルグさんの指示に合わせて兵士達が一斉に銃を構える。
彼らの標準は……
馬「ナギさんっっ!?」
ゲオルグ「撃てっっっっ!!」
馬「んん゙んん゙んーーーーー!!」
暴れ過ぎたせいで疲れて眠っていた馬が再び目を覚ましたようだ。
しかしそれは絶叫を伴う起床となり、拘束されて手足を動かせない分、身体をくねらせて激しく悶えている。
ルイーズ「馬様っ!!
馬様っっ、落ち着いて!!
私です、ルイーズです!!」
馬「……っ!」
ルイーズの声を認識した馬はビクッと身体を震わせてから、ようやく動きを止めた。
やがて、暴れる事の無くなった馬から聞こえてきたのは、
馬「……ふっ………グスッ…」
小さく鼻を啜る音だった。
現実の世界に戻ってきた馬はナギの死を思い出し、静かに泣いているのだった。
ルイーズ「馬様、お顔の布をお取りしますね…」
手と足、さらには口の自由まで奪われている馬があまりにも不憫過ぎる。
ルイーズ『馬様は起きたんだし、もうアイマスクなんて要らないはず。』
と、ルイーズの独断で、せめて視覚だけでも自由にしてやろうと目隠しを外す事にした。
パラッ…
目隠しの布がベッドの上に落とされた。
ルイーズ「馬様、すぐに冷やしたタオルをお持ちしますわ。」
馬の瞳は一晩中泣いていたせいで真っ赤に充血し、目蓋もパンパンに腫れていた。
馬「うぅ………グスッ…………ヒッ………」
いくら泣いても死んでしまったナギは戻って来ないとわかってはいるが、それでも馬は泣き続けた。
開かない窓の外では灰色の雲が空一面を覆い、冷たい雨がしとしとと降り始めていた。