モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その5)
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……………………………
ゲオルグ邸に帰宅してすぐに、
ジェイガン「ゲオルグ様、軍部の方から緊急の呼び出しが掛かっております。」
と、ジェイガンから伝えられた。
ゲオルグ「休暇中だが?」
ジェイガン「はい、それでも至急顔を出すようにと。」
ゲオルグ「わかった、馬嬢。」
馬「へい!!……じゃなくて、イエス、サー!!」
馬はあえて軍人調の返事をし、ゲオルグに向かって敬礼した。
ゲオルグ「…………」
ゲオルグにはその仕草ですら可愛らしく見えてしまう。
彼は馬の頭に優しく手を置いてから話した。
ゲオルグ「急な仕事が入ってしまった。
自分が帰るまで待っていてくれないか?」
馬「イエス、サー!!」
馬は再びビシッと敬礼した。
それから、
馬「あのー、出来ればナギさんの様子も見てきてくださると…」
と、ジェイガンには聞こえないように小声で頼んだ。
しかし、
ゲオルグ「……………」
それはゲオルグの機嫌を損ねるには十分なお願いだった。
馬がナギを好きなままだという事を承知の上で求婚しているのだが、やはり、彼女の口から自分以外の男の名前が出るなんて不愉快極まりない。
ゲオルグの心には確かな嫉妬心が芽生えていた。
ゲオルグ「……………」
ゲオルグの優しい雰囲気が一転し、一気に厳格な彼に戻ってしまう。
馬「ゲオルグさん……?」
男心に関して鈍すぎる馬は、急に変わってしまったゲオルグの表情を不思議に思っていた。
ゲオルグ「……あぁ。」
ゲオルグは低い声で返事をしてからすぐに部屋から出ていってしまった。
馬『ゲオルグさん……急な腹痛なのかな。』
彼女はやはり鈍かった。
……………………………
部屋にいても特に何もする事のない馬は、迷子になりながらも厨房へと向かっていた。
馬「ジェフさん、たのもーーー!!」
バンッッッ!!!
ジェフ「………………」
ジェフは馬の顔をジロリと睨み付けるだけだった。
「馬様、何かご用ですか?」
他の料理人達が、『また来た!』と、思いながら対応する。
馬「ゲオルグさんが体調不良っぽいので、私の手料理で労りたいです!」
「えぇっ!?」
急なお願いとは言え、ゲオルグのためと言われてしまうと誰も馬を追い出せなくなる。
料理人達は渋々馬を厨房の奥へと案内するのだった。
馬「ふぉぉぉぉぉー!!」
馬は小さく奇声を上げながら凄い勢いで人参の皮剥きをこなしていた。
「とてもお上手ですね、馬様。」
馬の手際の良さに、見守り役の料理人は感心していた。
馬「まだまだ剥きますから、その横の人参もください!!」
「あの、くれぐれも指を切らないでくださいね。」
料理人は恐る恐る馬に人参を渡した。
馬「ありがとうございます!!
ところで、あなたのお名前は?」
「え、ダニエルです…」
ダニエルは専属料理人の中で1番下っ端の料理人(※皿洗いとカット担当)である。
だから馬のお守りを先輩達から押し付けられたのだが、
馬「ダニエルさん、私は怪我をする事は滅多にありません。
だからあなたも仕事に集中してください!
2人で一気に野菜の大群を切り刻めば、夕飯の夜明けは近いぜよ、です!!」
ダニエル「は、はぁ…」
完全に彼女の勢いに呑まれてしまっていた。
馬「玉ねぎも全て完了です!」
ダニエル「いつもよりとても早く終わりました……馬様、ありがとうございます。」
ダニエルは馬に感謝の言葉を告げた。
お世辞を抜きにして、彼女のおかげで今日の下準備は随分と捗ったのだ。
馬「いえいえ、あ、この調理器具達を洗っても良いですかな?」
ダニエル「いえっ、それは絶対にダメです!
馬様の手が荒れてしまいますからやめてください!!」
ダニエルは慌てて止める。
「馬様! !
こちらでジェフ料理長の調理過程を見学なさいませんか?」
水仕事まで進んでやろうとする馬の相手は、ダニエル1人では手に余ると判断した先輩料理人が助け舟を出した。
馬「押守!勉強させていただきます!!」
馬は持参していたメモ用紙とペンを手に持ち、ジェフの元まで行く。
ダニエル『馬様はただの人形みたいなお嬢様じゃないんだな。
切り口もこんなに正確であの速さか…俺も見習わないと。』
こうしてまた馬の支持者が増えていくのだった。