シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その6)
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……………………………
ナギ「……トワ、いるんだろ。」
アッパレ広場への道中、トワに尾行されていると気が付いていたナギが声をかける。
トワ「やっぱり気付かれてましたか。」
……………………………
広場でナギはベンチに座り、2人を並べて事情聴取を始めた。
ナギ「………で、何してたんだ。」
トワ『……ナギさんかなり怒ってる』
馬「………」
馬は怒っているナギに怯むことなく、それどころか彼の顔を覗き込んで呟いた。
馬「…まだいます。警戒態勢を続けないと!」
ナギ「………何が。」
馬「蝶?…でも形がちょっと微妙で…赤いのはそうなんだけど……」
ナギ「……またそれか。」
トワ「あの、馬さんは危険を予想する事が出来るらしくって、目を見たらわかるみたいです。」
訝しがるナギに対してトワがすかさずフォローに入った。
ナギ「…………」
トワ「僕にはダンゴムシが見えるって馬さんから教えてもらってて…本当にダンゴムシのせいで危険な事が起きたら、僕もナギさんの護衛をするって約束をしてたんです。」
ナギ「……それでさっきのフナムシか。」
トワ「はい。確かにフナムシってダンゴムシみたいですよね。
アレのせいで死にそうな思いをしました…」
ひらひらひら… ひらひらひら… ひらひらひら…
真面目な会話をするナギとトワを尻目に、白いチョウが馬の周囲で羽ばたきだした。
今回は3匹もいる。
馬「あの、ナギさん、」
ナギ「…あぁ。」
ナギは顎で花畑の方を差し、馬に行くように促した。
トワ「?」
馬「ヘイッ、こっちこっち〜。」
昨日のように花畑まで誘導しに行く馬。 本日も花と蝶と馬の組み合わせがとてもよく調和している。
トワ「何ですかあれ…」
事情を知らないトワが驚いた顔でナギに尋ねる。
ナギ「虫に好かれやすいらしい。」
トワ「え…好かれるとかあるんですね。」
漠然とした説明に納得し、馬の様子を見つめるトワ。
その顔は興味津々と言ったところである。
トワ「馬さんって、こうして見ると幻想的ですよね。」
ナギ「…………」
青空の中、蝶とともに花畑を歩く馬は確かに人外の存在に見える、穢れを知らない純真無垢な存在に。
トワ「そう言えばこの前見た馬さんの裸も綺麗だったな…」
ナギ「あ?」
呆けながら思わず漏らしたトワの言葉があまりにもあけすけで、ナギは瞬時に反応してしまう。
トワ「えっっ、いや…その……」
シリウス号のシャワールームで馬がハヤテとブッキングした時にトワもその場にいたのだ。
その時に見た光景をふと思い出した事をトワはナギに説明した。
ナギ「…………」
トワの反応には少々引っ掛かるものを感じたが、今の非現実な馬の姿を前にすると彼女の印象が美化されてもおかしくない、ナギはそう思うことにした。
馬「皆元気でねー。」
馬は地面に覗きこんで何やら呟いている。
おそらく、自分が放した元青虫達に別れを告げているのだろう。
暫く間を置いてから…
馬「ナギさん!!トワくん!!」
血相を変えた馬が慌てて戻ってきた。
トワ「もう良いんですか?」
馬「蜂、蜂!猛毒バチがいた!! 狙われたら死ぬ!!!」
彼女のすぐ近くを毒性のある蜂が横切ったという。
馬が虫に好かれやすい特性は蝶だけでは無く、蜂にも漏れ無く有効らしい。
そんなのに集られたらたまったもんじゃない、と蜂に怯える馬の安全に考慮して、一同は花畑を後にした。
帰り際に、
カズト「あ!馬ねーちゃん!!魔王!!トワにーちゃんもいる。」
公園に来たばかりのカズトと再会した。
トワ「やぁ。」
馬「カズト君!」
ナギ「……」
カズト「ねーちゃん達もうすぐ行くんだろ?」
馬「そうだよー。また皆によろしく言っといてね。」
カズト「うん…馬ねーちゃん、約束は?」
馬「覚えてるよ。ヤマトで会おう!それでドッジ手裏剣は負けないからね(笑)」
カズト「うん!絶対行くから!!ドッジ手裏剣は馬ねーちゃんだけ練習しておいてよ(笑)」
馬は最後にカズトと握手を交わしてから笑顔で別れた。
今度こそ用を済ませた3人はアッパレ広場から立ち去る。
馬『アッパレ広場では色々あったなぁ…』
と、感慨深くなった馬が広場限定の思い出を振り返ろうとした時、 何故かバナナの皮を憎しみ込めて地面に埋めた記憶が一番に出てきてしまった。
馬『くっそー、バナナのやつめ…』
最後まであのバナナの皮には嫌な思いをさせられる。