モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その5)
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……………………………
医師2「馬さんは凄く明るいですし、周りの空気を的確に読んでその場を和ませようとする。
それは、根底の性格が努力家だからでしょうね。」
ゲオルグ「…………」
ゲオルグは、そうだろうな、と心の中で呟いていた。
タケルから彼女の幼少期の話を軽く聞いているのだが、かなり波乱万丈な人生を送っていたようだ。
そんな彼女が今まで卑屈にならずにあんなに明るい女性に成長出来たのは、周りの環境だけではない、本人も相当な努力をしてきたからだろう。
医師2「今のところ身体的に不調も出ていないですし、本人もこれといった悩みも無いみたいなので、特に心配する事は無いと思いますが?」
ゲオルグ「しかし、閨では非常に怯えた様子を見せるのだが……」
ゲオルグは昨夜の出来事を掻い摘まんで医師に説明した。
医師2「性的な問題は本人が向き合わない限り難しいです。
現に、馬さんは先程の問診で一切その話題を出していません。
きっと言いたくないのか、隠しておきたい何かがあるのでしょう。」
ゲオルグ「…………」
医師2「そこを無理に聞いてしまうのは良くない。
嫌な事を思い出したせいで自我が抱懐してしまう人もいるくらいです。
馬さんみたいなタイプは……そうですね、頑張って明るく振る舞っていたのに、ある日、触れてはいけない部分に触れられていきなり再起不能になる……そんな事になってしまうかもしれません。」
ゲオルグ「再起不能?」
医師2「鬱状態になったり、酷い時には自害してしまったり、です。
あんなに明るかった人がどうして……の典型ですね。
だから彼女のトラウマには触れないで、そっとしておく事をお勧めします。」
ゲオルグ「……………」
心療内科の医師の話をまとめると、
今の馬の様子なら問題無く結婚生活を送れる事。
性的な問題は慎重に、かつ、無理強いをしない事。
無理してトラウマを克服するよりも時間薬に頼る事、といった内容だった。
……………………………
病院の診察が全て済んだ後、ゲオルグ達は街中まで出て馬の日用品を購入したり、婚礼衣装のための採寸をした。
婚礼衣装は最低でも2種類は着て欲しいとゲオルグは馬に頼んだ。
1つは、代々ランバート家に伝わるロイヤルブルー色のカラードレスと、もう1つは純白のウェディングドレス。
最低でもこの2種類は着て欲しいとの事だった。
ゲオルグ「王太子妃は7回衣装替えをしていたが、馬嬢もしたければそれくらいすれば良い。」
馬「最低限の2回でお願いします!!」
馬の強い要望で衣装チェンジの回数は2回に決まった。
ランバート家のドレスは馬の身長に合わせて裾直しをするだけで良いらしく、すぐに採寸作業は終わった。
一方、純白のウェディングドレスの方は夫婦2人で決める事になったのだが、ここで少しばかり揉めてしまう。
今から特注で作らせるというゲオルグに対し、
馬「いえいえ、ここに置いてある既製品の1番お安いのでいきましょう!!」
貧乏性の馬が待ったを掛けたのだ。
式の日まで僅か1週間、そんな短時間で特注のウェディングドレスを作らせるとなったら莫大な人件費と手間賃が掛かってしまう。
既製ドレスよりも2桁、下手すると3桁も値段が違って来ると言われると馬は気が引けてしまって仕方がない。
しかし、
ゲオルグ「貴女の人生で1度きりの花嫁姿だ、金銭面の事は気にせずに特別なドレスを着てほしい。」
ゲオルグの矜持に関わる事でもあるので、彼も譲ろうとはしなかった。
馬「既製品でも私からすれば特別なドレスになりますって。
ほら、このセール中のドレスにしましょう!
これなら私の小遣いでも、」
馬はチラッと値札を見た。
馬「か、買える…かな?」
実際のところ、既製品かつ、型落ちの割安ドレスですら馬には到底買えなさそうな値段が付けられていた。
ゲオルグ「……貴女が買ってどうする。」
呆れたゲオルグは溜め息を吐いた。
絶対に自分の意見を曲げようとしない2人のために、最終的に店員が助け船を出した。
「あのー、差し出がましいようですが、ランバート様、あちらの展示品のドレスはいかがでしょうか?
あちらは既製品の部類になりますが、我が店の看板ドレスとして特別に仕立てた1点もののドレスでございます。
少々、ベールとスカート部分に物足りなさを感じるかもしれませんが、今からその部分だけを特別に手直し致します。
そのようにすればお2人のご要望に沿ったドレスとなりませんか?」
馬「…………」
ゲオルグ「…………」
と、いうわけで馬は店員オススメのドレスを試着する事になった。