モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その3)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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……………………………
ナギ『……チッ、痛ぇな。』
拘束されたナギは悪態をつきながら床にペッと血を吐き出した。
ここの牢に入れられる際、彼は一暴れし、2、3人ほど兵士を気絶に追いやった。
しかし、やはり数には敵わず、柱に拘束された状態で収容されてしまった。
その時に逆らった報復として、表には見えない部分を手酷く痛め付けられたのだ。
ナギは、山賊時代の時から集団でのリンチはする側でもされる側でも慣れていた。
そのため、今回も上手な受け身の取り方をしていたのだが、
ナギ『……肋骨、ヒビ入ってそうだな。』
それなりの被害が出てしまったようだ。
しかし、
ナギ『馬は……どうなった?』
今はズキズキと痛む身体よりも、離れ離れとなってしまった馬の事が気掛かりだった。
あの軍人の弟と共にいれば今後の生活の心配はせずに済むだろうが、 飯はちゃんと食べられるのか?
夜に泣き出したらどう対処するのか?
腹出して寝て風邪引かないか?……と、次から次へと心配事が浮かんでくる。
そこで1つ気が付いた。
ナギ『……アイツの親になった気分だ。』
恋人ではなく、まるで子どもの心配をしているような自分が可笑しく思えた。
暫くして……
身体の自由を奪われ、考える事しかすることのないナギは、今までの馬との出来事を思い返していた。
ナギ「……………」
初対面では絶対に関わりたくない変人という印象しか無かった事。
それなのにどんどん彼女の魅力に惹き寄せられていった事。
シャハイ島や無人島では彼女に助けられた事。
彼女から沢山プロポーズの言葉を聞かされて嬉しかった事。
舞踏会で鮮やかに舞う彼女の姿に息を呑んだ事。
とにかく全ての出来事を走馬灯の如く思い出していた。
ナギ『……そういえば、』
ナギはまた1つ思い出した。
貴族邸にて、折角自分の気持ちを伝えたのに、馬からの返事を聞いていなかったという事を。
ソリアと再会してからは馬の気持ちが自分から離れていったと感じた。
ナギはそんな彼女に腹を立て、最終的に強姦紛いの事をしてしまったのだ。
よくよく考えてみると、貴族の屋敷で自分の想いを告げた後、2人きりになって口付けをしたら、彼女は嫌がる素振りを見せていた。
もしかしたら……
ナギ『実は嫌われてるんじゃねぇか?』
ナギの中で焦りが生じた。
ナギの自問自答は続く。
いや、自分が捕縛された時は馬が身代わりに処刑されると申し出てくれた。
ということは、まだ自分を好きでいてくれてるのだろう。
しかし、それはトワの時と同じように、反射的に庇ってくれただけなのでは?
ナギ「……………」
どうにもマイナスの方向の考えになってしまう。
ナギ『……本人に直接聞くしかねぇのに、グズグズ悩むなんてらしくねぇ。』
たくさん思考を巡らせ過ぎた結果、ナギは考える事を止めてしまった。
そして、
ナギ『……どうせ2度と会えねぇしな。』
マイナス思考は次第に『諦め』の感情へと変わって行った。
その時、
馬「ナギさんっっっ!!」
ナギ「……!?」
諦めの心境から一転、予想以上に早く馬の声を聞く事が出来た。
馬「タケル君、鍵開けて、早く!!」
馬が牢の入り口で弟を急かしている。
タケルは牢の見張りの兵士に会釈をしてから、
タケル「わかった、わかった。
けど、俺も中に入るからな。」
と、忠告した。
いくら身内とはいえ、犯罪者の脱走を幇助されたら困るという理由で、タケルも一緒に付き添うつもりでいるのだ。
ギィ……
牢が解錠された。
馬「ナギさんっ、ナギさんっっ、ナギさーーーん!!」
馬は凄い勢いでナギの元へと駆け寄った。
タケル「……………」
そんな馬の様子を見て、タケルは複雑そうな表情を浮かべながら牢の中へと入るのだった。
(その4に続く、あとがきへ)
【あとがき】
実際に『恩赦』が発動する条件は、我々の世界だともっと厳しいみたいです。
モルドー帝国はすぐに処刑しちゃうけども、祝い事があると、これまたすぐに無礼講にしちゃう国として考えてみました。
昔の軍事国家のイメージですね。
さてさて次回ですが、ナギさんを何としてでも助けたい主人公と、主人公を是が非でも嫁にしたいゲオルグさんとのやり取りをメインにする予定です。
明日には新章を上げますので少々お待ちくださいませm(_ _)m
馬ときどき魔王 管理人より(※と、当時の管理人が申しておりました!)。