モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その3)
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必死に訴える馬に対して、ゲオルグは静かに告げた。
ゲオルグ「スタンレー侯爵か、あの男は別件で罪に問われる予定だ。
それよりも馬嬢。」
馬「は、はい。」
ゲオルグ「貴女は相当その男に入れあげているようだが、このままだとそいつはすぐに死ぬことになるぞ?」
馬「そ、それだけはやめてください!」
さらにゲオルグは続ける。
ゲオルグ「今、大人しく捕まれば無暗やたらと拷問しない事も約束しよう。」
馬「……ご、拷問?」
ゲオルグ「勿論貴女にではない、『シリウスのナギ』に対して行う拷問の事だ。
賊の1人を捕らえたら、他の仲間の情報を吐かせるために行うのが我が国の常だ。」
馬「拷問って、どんな事をするんです…?」
馬は恐る恐る尋ねた。
ゲオルグ「貴婦人の貴女に聞かせて良いものか…」
タケル「そいつクラスになると鞭打ちとかは生温い方だな。
皮を少しばかり剥いだ後に熱杭で、」
馬「た、た、た、タケルくん、やめて!!」
グロテスクな表現が苦手な馬からすれば、タケルの発言は非常に過激だった。
しかし、軍に捕縛されたナギは本来はこれくらいの責め苦を味合わされるという。
馬『そんな拷問なんて絶対にさせるわけにはいかない…』
ナギの今後の運命を考えると、馬は居ても立ってもいられなかった。
ゲオルグ「馬嬢、今すぐそいつが殺されるのと、少しでも尊厳を以て生き長らえさせるのと、どちらが良い?
貴女に選んで貰おう。」
ゲオルグはナギの行く末の決定権を馬に委ねた。
ナギ「……馬、俺は覚悟は出来てる。」
すぐにでも殺してくれと言わんばかりのナギを見て、
馬「な、ナギさん…」
馬は無理矢理答えを選ぶしかなかった。
……………………………
ガタゴトガタゴト……と、軍用馬車が駐屯地を目指して公道を走っている。
馬「…………」
馬はその馬車の中でひっそりと佇んでいた。
タケルとゲオルグ相手に、自分もナギと同じ護送馬車に乗りたいと懇願し続けたのだが、断固たる拒否をされ、仕方なく軍用馬車に乗るはめになった。
単独で護送場車に乗せられているナギの事を考えると馬は気落ちせざるを得ない。
馬「タケルくん、ナギさんはすぐには処刑されないんだよね?」
タケル「………あぁ。」
馬「私がタケルくんの所に行けば拷問は絶対にしないんだよね?」
不安のあまり、何度もタケルに確認してしまう。
ゲオルグ「馬嬢、約束は守るから安心しろ。」
馬「はい…」
タケル「なぁ、馬、アイツの事は忘れた方が良い。
好きになるには相手が悪すぎる。」
馬「……………」
馬は答えずに、ぼんやりと馬車の窓から景色を眺めていた。
馬『私の力でナギさんを逃がす方法を考えないと…』
悲し気な表情で黙り込む馬だったが、その裏では眈々とナギの奪還方法について思案を巡らせていた。
馬「…………」
タケル「…………」
馬車の中は静まりかえっていた。
ゲオルグ「…………」
ただ、ゲオルグだけは食い入るように馬の横顔を見つめていたのだが、馬もタケルもその事に気付く事は無かった。