モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~(その2)
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少し進んだ先に、他の部屋とは異なる、小さな錠前が付けられただけの部屋があった。
馬「この鍵ならいけそうです♪」
馬はおもむろに改造結婚指輪を取り出した。
ナギ「……お前、まさか、」
馬「えーっとですね、便利屋のバイト時代に、鍵を無くしたプロの女王様に依頼をされて、下僕さんの錠を外した事がございまして、」
馬は話しながら指輪の針部分をクリクリと繰り出している。
そして、指輪から出された針を迷うことなく鍵穴に挿入した。
馬「なので、こうして……ちょちょ……っと、…うん、やっぱり簡易鍵ですね!」
カチャッ…
扉の鍵が解錠された音が小さく聞こえた。
馬「今は非常事態だからやりましたが、普段は絶対しませんからね!」
馬はナギに自分が犯罪行為の常習犯ではないことをアピールした。
ナギもそうであるように、馬も彼にだけは幻滅されたくないのだ。
ナギ「……わかってる。」
ナギは軽く笑って馬の頭を撫でた。
実は彼にも出来る芸当なのだが、生憎、細長い針が手持ちに無く、最初から諦めていた手段だったのだ。
ナギ『……まさかこんな所であの指輪が活躍するなんてな。』
そして、まさか馬に解錠の特技があるとは……2つの意味で意外に感じる出来事だった。
馬「お邪魔しま〜す……」
解錠された部屋はどうやら備品置き場のようで、小綺麗なシングルベッドの上に未使用のシーツやタオル類が綺麗に畳んで積み上げられていた。
他にも、掃除道具類が複数の家具と共に綺麗に整頓された状態で置かれていた。
ナギ「……裏門の周りに2ヶ所、低めの柵があった。
出るとしたらそこからだな。」
そう説明しながら、ナギは家具の引き出しを手当たり次第に開けている。
何か欲しい物があるようで、引き出しを漁っては目当ての物が無いと軽く舌打ちをしている。
馬「おぉ、流石プロのスナイパー!
既に脱出経路を把握済みですか?」
ナギの横で控えている馬の瞳はキラキラと輝いており、彼と共同して行う脱出劇をとても楽しんでいるようにも見える。
ナギ『………やっぱり馬といると楽だな。』
パートナーとしての相性の良さを再認識し、ナギも無人島の時のように少しだけ楽しんでいた。
馬と2人でモルドー帝国を散策するという約束は果たせなかったが、今の状況がその埋め合わせのようにも思えた。
……まぁ、かなり深刻な事態である事には変わりないが。
馬「さっきから何を探してるんです?」
ずっとナギの行動を見ていた馬が質問をした。
ナギ「………ネジ抜きを探してる。」
馬「ネジ抜き、ですか?」
ナギ「………出来れば『-(マイナス)』の。」
馬「あぁ、お探しの物はこれですかな?」
馬は自身のスカートのポケットをガサゴソと探り始めると、すぐに、
馬「あった。」
と、小さく呟いてから、組立式のネジ抜きを取り出した。
ナギ「……………」
馬「……?」
当たり前のようにネジ抜きを差し出す馬を、ナギは凝視している。
馬「何か付いてますか?」
ナギ「………いや、スゲーなと思って。」
物持ちの良すぎる馬に、ナギは感心している。