モルドー帝国・後編~死刑囚と純白の花嫁~
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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ソリアから子どもを託されたソウシは、子どもの瞼を開いたり、腹部の触診をしたりして怪我の状態を確認している。
ソウシ「どこが1番痛い?」
ヨシュア「手……」
ソウシ「掌や指かな?それとも腕かな?」
ソウシが診察しているすぐ横で、ナギはソリアから話を聞いていた。
ナギ「馬を拐った馬車はどっちに向かった?」
ソリア「あっちの方に…」
顔色の悪いソリアは震える指で馬車が走り去った方向を指し示した。
ナギ「馬車の特徴は?貴族の名前はわかるか?」
ソリア「悪趣味で派手な馬車だったわ、ビックリする程金ぴかなの。
名前は確か……スタンレー侯爵って言ってたはず。」
ナギ「………わかった。」
欲しかった情報を手に入れたナギは難しい顔をしながら、馬車が去ったという公道を垣間見る。
ソウシ「ナギ、この子脱臼してるみたいだから手伝って!」
ナギ「……ソリア、悪ぃが任せるぞ。」
ソウシ・ソリア「えっ、」
ナギ「ドクター、俺は馬を拐った馬車を追い掛けます。」
そう告げるや否や、ナギは脇目も振らずに走り出してしまった。
山育ちのナギの脚力は大したもので、風を切って公道を走る彼の姿はすぐに見えなくなった。
ソリア「ちょっとナギ!!」
ソウシ「ナギッ!!
もう勝手だなー……とにかく先に治療しないと!
ソリアさん、この子が暴れないようにここをしっかりと押さえててくれない?」
ソリア「は、はい!!」
ヨシュア「アァァァァァァーー」
まだ幼児と言える年齢のヨシュアは恐怖と痛みを感じて激しく泣き出してしまった。
ソリア「ヨシュアちゃん、少しだけ我慢してね。」
ソウシ「よし、いくよ…」
……………………………
ガタゴトガタゴトガタゴト…
馬「うひゃー…」
スタンレー侯爵の馬車に乗せられた馬は車内の造りを見て、とにかく驚いていた。
馬「うわー、新しいご主人様の馬車は中身も凄いんですねー。」
車内の中心には、金箔が貼り付けられているであろう黄金色のミニテーブルが置かれていた。
そして、そのテーブルを囲うようにして何やら高級嗜好の漂うモダンアート的な物も数点配置されていた。
馬「この座布団もふわっふわですね。」
馬が現在座っているのはソファ用クッションの上なのだが、このクッションの中身も貴重な鳥の羽毛で出来ているのではなかろうか。
とにかく、庶民感覚の馬からすれば馬車の内部も高価な物で溢れていた。
スタンレー「ふふん、ご主人様…か。」
馬にそう呼ばれ、スタンレーは満更でも無さそうに自慢のアゴ髭を撫で付けている。
スタンレー『やはりヤマト系の女は素直で良いな。
もう1人の方もかなりの上玉だったが、こっちの方がワシに相応しい専属メイドになりそうだ!』
スタンレーはジロジロと馬を見ては、上記のような邪な事を考え、小さくほくそ笑んでいた。
しかし、
馬「わ!滅茶苦茶イヤらしい顔をしてますね、ご主人様!
よ!憎いね、この女好き!!」
良くも悪くも馬は素直だった。
抱いた感想を包み隠さずそのままスタンレーに向けて口走っている。
スタンレー「お、女好きぃ…!?
ぐぬぬ、ハッキリと言うヤツだ!」
馬は今まで彼が雇ってきたメイドにはいないタイプの人間だったので、スタンレーは未だ扱いに戸惑っていた。