シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その6)
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馬「ヘイッ、トワ君!今日はナギさんの護衛でついて行くからよろしくね。」
トワ「え、ナギさんが、じゃなくて、ナギさんのですか?」
馬「そうだよ。今日は武器まで持って来たからね、ガッツリ護衛するつもり!」
トワ「武器まで…」
当初からナギと一緒に買い出しに行く予定だったトワに、特選武器トングも含めた護衛の説明をする。
一方で、
ナギ「…………ほら、2人とも行くぞ。」
昨日のハヤテと馬の外食時のように、面倒な買い出しにならなければ良いが…と、ナギは違う懸念を抱いていた。
……………………………
ナギ「人参は8ケースくれ、」
馬「…………」
ナギが買い物をしている間、ずっと周囲の様子を窺いながら彼の傍を離れない馬。
しっかり護衛をしている。
トワ「馬さん、番犬って感じですね。」
異なる店舗の買い出しを終えたトワが話しかけてきた。
彼は両腕で沢山の食材が入った紙箱を抱えている。
馬「多分、今日はナギさんの厄日っぽいから、私がちゃんと見張らないとね!」
トワ「なんでそんな事わかるんです?」
馬「うーん、信じられないかもだけど、目を見たらわかっちゃうんだ。」
馬は人差し指を振りながら意味ありげに話す。
トワ「そんなのでわかるなんて凄いですね!!僕のも見れちゃいますか?」
馬「うん、見れるよ。」
トワ「お願いします!」
馬「トワ君はね…あ、何かいる…
うーん……ダンゴムシ?かなぁ?」
ザッと見ただけでは正体が掴めなかったので、荷物を地面に置いてもらい、がっちりとトワの顔を挟み込んで馬はじっくりと瞳を眺める。
トワ『わゎゎ、顔が近い!』
馬「ダンゴムシにしては尖ってるんだよなぁ…」
トワの瞳から見える物が凄く気になってしまった馬はかなり長い時間、間近で彼を見続けていた。
そうしている間に、
ナギ「……おい、何してんだ。」
トワ「あ、ナギさん!」
買い物を終えたナギが来たので馬はトワを解放した。
馬「まぁ、ダンゴムシみたいなものに気を付けてね。」
そんな事を言われてもトワは困惑するだけだろう。
トワ「ダンゴムシに僕は命を狙われるんですか?うーん、どう対応したら良いんだろう…」
案の定困惑している。
ナギ「これで買い出しは終わりだ。トワ、馬、戻るぞ。」
トワ「あ、はい!!」
馬「はーい!」
ナギを先頭に、トワと護衛の馬がその後ろを付いていく。
本日の馬は護衛とは言えども購入した果物の袋を抱えて、一応は荷物持ちもこなしている。
しかし、いつもより口数少なくちゃんと周囲を警戒したままでいる。
トワ「馬さんの杞憂に終わると良いですね。」
厄日と予言されているナギに気を使っているからなのか、トワは声を潜めながら話してきた。
馬「うん、そうだね。でも心配だからずっとナギさんに付いとくよ。」
トワ「馬さん優しい!」
馬「トワ君にもうっすらとダンゴムシがいるから気を付けてね。」
トワ「ダンゴムシ…」
ナギ「…お前ら、さっきから何コソコソしてんだ。」
トワ「うゎっ!」
馬「ひゃいっ!」
まるで引率教師さながらのナギに密談を咎められ、2人は身を竦めた。
……………………………
買った食材を倉庫まで置きに行く。
来たるシャハイ島出港に備え、倉庫には数多くの食材が入った箱が積み上げられていた。
馬「レモンはここで良いっすかー、良いっすねー、置きましたー。」
馬は勝手にレモンを置いた後、ある物に目が行った。
食材が多くある中、一つだけ新品のマットレスと思しき物が置かれていたのだ。
馬「おー!新しいマットだ!これどうしたの?相撲の鉄砲稽古とかぶつかり稽古に使うの?」
トワ「スモウはよくわかんないですが、それはナギさんのですよ。」
馬「え!!」
馬はすぐさまナギの元へと行く。
その後をトワも一緒について行った。
馬「ナギさん相撲の練習するんですか?やはりマワシマニアだったんですね!!」
食材を整理しているナギの背中を馬はツーっと指でなぞった。
そして、そのやり取りを見ていたトワは静かに驚愕する。
トワ『うゎー、馬さん、ナギさんにあんな事してかなり怒られるんじゃぁ…』
ナギ「……スモウは知らん。あれは部屋に置くやつだ。」
ナギは至って普通に作業を続けたまま答えている。
トワ『えぇぇっっ!ナギさん全く怒ってない!!』
トワが次々と驚愕しているなんて気が付いていない2人は会話を続ける。
馬「つまり、あれは私のマットなんですね!」
ナギ「…違ぇよ、お前はベッドだ。」
馬「いいえ、私が床であのマットを使って、得意な三点倒立を昼夜問わずやりますので。」
ナギ「……やめろ。夜中にそんな事やられてたら気持ち悪ぃ。」
トワ『あのナギさんが怒らずに、馬さんのツッコミに徹している…』
ますますトワには信じられない光景だった。
ナギ「トワ、棚の上の玉ねぎを5個出してくれ。」
突如命令が下ったので、トワは急ぎ反応する。
トワ「あ、はい!!」
頭上の棚を開けると、トワの頭に何か降ってきた。
ポトッ…
小さな虫がトワの身体中、しかも服の中を素早く駆け巡る。
そいつの正体は…
(※虫注意)
フナムシだった。
トワ「!!!!!!!」
馬「トワ君!!!!」
馬も彼の惨劇を目の当たりにした。
そして、倉庫にこだまするトワの悲鳴……