モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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馬「はぁっ………はぁっ………はぁ……危なかった。」
馬は乱れてしまった自身の髪の毛をサッと撫で付けた。
馬「ど、どうしよう……」
馬は今しがた起こった惨劇を前にし、どう後始末を付けようかと途方に暮れていた。
馬『ソウシさんのドレス、汚しちゃった……』
馬のドレスは破れ等の破損は無かったが、地面に接触してしまったせいで土まみれになっている。
幸い、雨上がりの泥の地面では無かったので、この土汚れは手で払えばなんとかなるかもしれない……
だが、 ドレスよりも面倒な事が1つだけ。
馬『リチャードさん、このままで大丈夫かな……』
馬の足下に転がり、失神しているリチャードの対処に困っていた。
遡る事、数週間前……
イディ島を出港してすぐに、ソウシが嬉々として馬の元にやって来た。
ソウシ「馬ちゃん、例の指輪を貸して欲しい!さらに強化したいんだ!!」
指輪の改造を提案するソウシは、イタズラをしたくてたまらない子どものような表情をしていた。
馬「既にナギさんには大不評でしたよ?」
ナギの反応を伝えながらも馬はソウシに指輪を託す。
ソウシ「大丈夫!もっと実用的な機能を取り入れたらきっとナギも気に入ると思うよ。」
指輪を受け取ったソウシは、慣れた手つきで指輪の細工針を引っ張り出してから、持参した薬瓶の蓋を開けた。
薬瓶の中には透明の薬液が入っており、その中に細い筆を入れて液体を浸し始めた。
馬「おぉ、マッドサイエンティストみたいですね! その液体は何ですか?」
ソウシ「フフ、強力な麻酔薬だよ♪」
ソウシはニコニコとしながら指輪の針に麻酔薬を塗りたくっている。
馬「え!?」
人のブライダルリングになんてものを仕込むんだ!?そう思う馬だが、彼女の疑問は当然だ。
ソウシ「イディ島には他の島には売ってない、象も眠らせちゃうような強力な麻酔薬が売ってるから良いよね♪」
馬「は、はぁ…」
良いよね、と同意を求められても馬にはイマイチ有り難みが伝わってこない。
イディ島は象の観光産業で有名なこともあり、巨大な象をそこかしこで観ることが出来る。
ところが、普段は大人しいイディ島の象達でも、ごく稀に暴走する事件が発生するという。
暴走した象を小さな人間達で抑えることは不可能なので、その時は麻酔針が装着された吹き矢を使って眠らせるのだ。
馬「でもこんな物騒な針を使う機会なんてありますかね?」
ソウシ「んー?ナギは熊とも対峙していたし、いつかは象とかライオンとかと戦いそうじゃない?」
朗らかに微笑みながら語るソウシは麻酔薬の揮発防止の細工を施している。
馬『それはあり得るかも……だってナギさんは屈強な猟師だしなぁ。』
※彼は料理人です。
そんな事をぼんやりと考えながらソウシの作業を眺めていた思い出が馬の脳裏に過ぎる。
馬『あの時はナギさんが使うこと前提で話してたけど、 まさか私が使うことになるなんて…あぁ、どうしよう。』
馬の眼前には、自身を襲おうとしたリチャードが象をも瞬時に眠らせてしまう麻酔針に刺されて昏睡している光景が広がっていた。
一応加減して針を刺したとはいえ、本当に彼の身体に害は無いのだろうか?
意識なく倒れているリチャードを前にして、馬は困ったように溜め息を吐いた。