モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その4)
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名前を入れないと『馬』になるので、あなたの脳内で馬が大暴れするでしょう…お気をつけください。
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……………………………
馬が城の奥地へと適当に進んで行った結果、中庭へと続く廊下に到着してしまった。
馬『あちゃ〜、お菓子が置いてあるどころか、屋外に出ちゃいそう……』
馬が自身の方向感覚に愕然としていると、突然背後から声を掛けられた。
「ん?君は……ダンスを懸命に踊る漆黒のレディじゃないか。」
「あ、本当だ!
いやー、2曲目のダンスも凄かったな、見ていて鳥肌が立ってしまったよ。」
馬「……ありがとうございます。」
馬に声を掛けてきたのは2人組の若い男性達だった。
1人は金髪の短髪で、もう1人は赤毛の髪色をした長髪の髪型をしている。
両者とも仮面を付けているので、彼らの特徴を挙げるとしたら髪型くらいしかないのだが、その素顔を隠す仮面のおかげで舞踏会の参加者だということは馬でもすぐに理解出来た。
「あれ?次は『ウィンナワルツ』だったはずだけど踊らないのかい?」
馬「最初からずっと躍り詰めていましたから、今は少し休憩しております。」
『今こそ貴族会話実践編だ!』と密かに意気込んでいる馬は、ボロが出ないように慎重に言葉選びをしている。
「確かに、あんなにキレッキレのダンスを続けて踊ると疲れもするだろうな。」
馬『おやおやおや、意外とくだけた口調ではありませんか…』
自分よりも格上の殿方に見染められたいがために、常に上品な会話を心掛けている貴族の若い女性とは異なり、男性の方は庶民と似たような言葉遣いをするのか、と馬は意外に思った。
「でもどうして休憩室じゃなくてここにいるんだ?
ここは城主の親族か、懇意にしている人間くらいしか来たりしない場所なんだけど?」
馬「そうなのですか?実は……」
馬は自分が迷子になっていることを余すところなく打ち明けた。
「あぁ、迷子の子猫ちゃんというわけか。
分かった、僕が案内しよう!」
金髪の男性が紳士的な微笑みを浮かべながら申し出てくれた。
馬は『迷子の子猫ちゃん』というキザなワードに吹き出しそうになりながらも辛うじて堪え、
馬「ありがとうございます。」
と、品良く礼を述べた。
しかし、金髪男性が馬の道案内を駆って出たのに対し、赤毛の男性が異議を申し立てる。
「ここは俺にエスコートさせろよ。」
金髪男性もすぐに反論する。
「いやいや、君は次のフリーダンスでタチアナ嬢と約束してただろう?
もうすぐ始まるんじゃないか?」
「あ!!」
金髪男性に指摘され、すっかり忘れていた約束を思い出した赤毛の男性は、急いでホールに向かって走っていった。
馬『行っちゃった……あのドタバタッぷりはハヤテさんに似てる気がするな。』
………………………
ハヤテ「ぶぇっっくしょ!!」
トワ「ハヤテさん、風邪ですか?」
ハヤテ「いや…誰かが俺の勇姿を語ってるのかもしれねぇな!」
ハヤテはハハハと笑いながら船の補修作業を進めていく。
………………………
「ねぇ、君の名前は?」
休憩室まで案内してくれるはずの金髪男性は、何故か中庭を案内し始めていた。
馬「(早くお菓子の部屋に案内しとくれ!!)ハナコ…と申します。」
馬は心の中でシャウトしている不満は決して漏らさずに、ニッコリと微笑みながら返答した。
「へぇ…僕はリチャードって言うんだ。」
馬「素敵なお名前ですわ。」
これまたシンから事前に教わっていた社交辞令を述べた。
リチャード「いや…君の方が素敵だよ。
名前も、声も、その愛らしい顔も。」
リチャードは足を止め、馬の顔を熱のある瞳で見下ろした。
馬『うぉっっ!凄いクサい台詞……クサ過ぎてハヤテさんの部屋の干し肉臭さが吹き飛ぶレベルだわ!!』
……………………
ハヤテ「っくしょんっ!!」
トワ「やっぱり風邪じゃないですか?」
ハヤテ「えー、違うだろ……だって俺って滅多に風邪引かねーし。」
トワ「アハハ、バカは何とかって言いますよね。」
ハヤテ「あ?」
トワ「ハヤテさん、ここに釘お願いします。」
ハヤテ「おう!」
トントントントン……
2人は今も補修作業に勤しんでいる。