シャハイ島~蝶とファラオの花畑~(その4)
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……………………………
ハヤテ「くそっっ、結局勝てなかった!」
馬「あぁぁ゙、悔しいぃぃっっ」
トワ「いや、ハヤテさんも馬さんも凄かったですよ!」
話は遡るが、パスカットを見せると宣言した馬はあらゆるプライドを棄て、ボールへと飛び込んでいった。
それは獲物に襲い掛かる獅子のような獰猛な動きだった…(と、後に本人が語っている。)
ほとんどスライディングに近いその動きは、反動を考えると後々不利な状況になってしまうのだが、そんなことを言ってる場合ではない!
今はとにかくボールを確保しなければ話にならない!!
ズザァァァッ!
馬「よしっっっ!!!」
ハヤテ「よくやった、馬!!」
奇跡的に取れた!!!
今まで取れなかった子ども達のボールが馬によってついにカットされたのだ。
しかし、喜ぶのも束の間、ここからが本当の試練だった。
馬「ハヤテさーん、行きますよー。 そーいっっ!!」
馬によってゆるゆるのボールが飛ばされる。
ハヤテ「えっ!!!」
ボールの飛距離の無さにハヤテは戸惑いの声を上げた。
勿論、ハヤテのいる外野までまともに届くはずも無く、
「シャハイファイトーーッ!!」
「ファイッオーーー!!」
またもや子ども達のボールとなってしまった。
結局、
ハヤテ・トワ→ボールを投げる事が出来るが取れない
馬→ボールを取れるが投げる事が出来ない
↑
お互いの弱点が足を引っ張りあって、ファイターズには一度も勝てなかった。
時刻は既に夕刻、子ども達は帰宅時間となり、ハヤテもナギと船番を交代する時間が迫っていたので3人で『アッパレ広場』を後にする事にした。
ハヤテ「馬、トワ! 明日もアイツらは遊びに来るらしいからリベンジするぞ!」
馬「そうですね!!ハヤテさん頑張りましょう!」
トワ「あの…二人には悪いんですけど、明日は当番なので行けません…」
とても残念そうにトワは告げた。
ハヤテ「まじかぁ…ナギ兄も、ソウシさんも、シンもドッジボールってたまじゃねぇしなぁ。」
馬「船長連れて行きましょうか?」
ハヤテ「それは逆に俺が嫌だわ。 ドッジボールする船長に仕えてる俺達って何か嫌じゃね?」
馬「まぁ、シリウス海賊団じゃなくて、ドッジボール海賊団になりますね。」
トワ「そうなったらもう船じゃなくて陸地でドッジボールするべきですよね!」
ハヤテ「陸地上がっちまったら海賊団も取らないとな。」
馬「シリウスファイターズ…ですかね?」
トワ「『シ』始まりでシャハイファイターズと似た響きになるのでオススメできないです。」
ハヤテ「ならシリウスも取っちまえ!」
馬「海賊団もシリウスも無くなったら原型がゼロになりますって(笑)」
若手メンバーの3人なので、ドッジボールだけでこんなにも会話が弾むのだった。
……………………………
ドッジボールに全力を注いだ馬·ハヤテ·トワは土にまみれ、泥だらけになっていた。
トワはシリウス号には寄らずにすぐに自身のホテルに戻るらしい。
凄く疲れたから早くシャワーを浴びたい、と去り際に呟いていた。
ハヤテ「お前も自分のホテルでシャワー浴びるだろ?」
馬「んー、ここ(シリウス号)で一緒に浴びていきましょうか?
私、たわしを使ってゴリゴリとハヤテさんの背中を擦り上げますよ♪」
ハヤテ「やめろやめろ!お前と関わると絶対俺が不幸な目に遭うのはわかってるからな。」
馬「人を貧乏神みたいに言うなんて酷いや…お望み通り呪ってやります!!」
ハヤテ「だからやめろって(笑)」
ハヤテと馬は気の合う友人といった関係である。
船の入り口にて馴れ合う二人の前に、ナギが鍵を持ってやってきた。
ナギ「…おいハヤテ、引き継ぎ。」
ハヤテ「…オッケー、確かに鍵は受け取った。
じゃぁまた明日な、馬!ナギ兄も!」
ハヤテ一人が船に入り、すぐに施錠する音がした。
きっとこの後は誰にも邪魔される事無く存分にシャワーを浴びるのだろう。
ナギ「……行くぞ。」
馬「はい、ナギさん!!荷物を置かせてもらった後、すぐにシャワーを借りても良いですか?」
一目で泥だらけとわかる彼女の姿を見たナギはかなり驚かされた。
もしや暴漢にでも襲われたのでは…と心配したが、ハヤテも泥だらけだったので二人で良からぬことをしたのかと、また違った心配もさせられた。
しかし、よくよく話を聞いたところ、近所の子ども達と遊んでいただけらしい。
馬らしいと言えばそれで終わってしまう話のだが、いちいち大袈裟な結末になって戻って来るので毎度ナギは心配と呆れが尽きなかった。
ナギ「……あぁ、好きなだけ使え。」
馬「うっひょーい、好きなだけ飲むぞーー!」
ナギ「そういう使い方はやめろ。」
馬の冗談をいつも通りに軽く流しつつ、二人はホテルへと戻っていった。