モルディ市国~貴族と軍人と海賊~(その2)
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トワ「そちらの準備は終わりましたか?」
シリウス号の海賊旗を小脇に抱えたトワが声を掛けてきた。
留守番予定の彼とハヤテの2人は、現在、シリウス号の外観を貴族の所有船に見えるように細工を施している最中だ。
馬「トワ君、お仕事お疲れ様!
うん、出来た出来た!」
馬はトワにドレス姿を披露するためにその場でクルンと一回転して見せた。
スカートがフワリと翻る様が実に優雅である。
トワ『わゎ!馬さん…綺麗で可愛いくて眩しい……』
トワはドレスアップした馬の姿に見惚れてしまう。
しかし、
ナギ「…………」
トワ『あ、ナギさん……』
泥酔事件以降、トワは馬に対して何かと遠慮するようになっていた。
今回も傍らにいるナギの存在を認識し、彼の視線を気にしたせいで素直な感想は言えずにいた。
馬「ん?どうしたの固まって……」
トワ「い、いや、何でもないです!
馬さんは舞踏会は初めてですよね?
頑張ってくださいね!」
トワは、決して馬を意識しているという素振りは見せずに、努めて明るく反応した。
馬「うん♪美味しいものをたくさん食べて…じゃなかった、貴族の殿方からたくさん情報をもらってくるね!!」
トワ「馬さんなら出来ますよ!」
馬「ありがとう!!」
馬はトワに向かって勢いよく敬礼した。
続けてトワも軽く敬礼をし返してからその場を離れていった。
ナギ「…………」
ナギはそんな2人のやり取りをいつもの無表情で眺めていた。
一方、
馬『トワ君なんか空元気というか気を遣ってくれてるというか……あぁ、そうだった!
私のオカメメイクにビックリしたのかな。
結局ソウシさんの手前、自分の顔を見に行けなかったけど、トワ君に気を遣わせる程の顔って一体どうなってるんだろう(笑)』
こちらは勘違いをしたまま、徒に面白くなっていた。
もどかしいことに、この馬の勘違いは舞踏会終了まで続くのだった。
……………………………
モルディ市国着港まであと僅か、島の桟橋がすぐ近くまで迫って来ていた。
馬『えーっと、着船したらまずは船長が色々と手続きをするんだよね。
それで、下船許可が下りたら港で待機中の馬車に乗って…』
馬が脳内で打ち合わせした内容を反芻していると、視界の隅に見慣れない色の布地が過った。
馬「ん?」
布地の方を見やると……シリウス号のマストに、見たことのない紋章が入った船旗が掲げられていた。
これは馬達舞踏会参加組が着替えている間に、ハヤテとトワが手際よく取り替えていた仮初めの旗である。
馬「へぇー、いつもの海賊旗じゃ無いんですね。」
馬は隣にいるシンに話し掛けた。
シン「あぁ、船長が懇意にしている家のものだ。
さっき聞いただろ。」
馬「あー、例の熱狂的なファンの!」
シン「家紋を他人に貸すなんてよっぽど信頼していないと出来ない事だからな。
それだけ船長の人望は厚いって事だ。」
馬「船長も凄いけど、シンさんも貴族なだけあってその道の情報に詳しいですね。」
シン「何を言っている?オレは貴族の出ではないぞ。」
シンは訝しむようにして馬を見た。
馬「えぇ!?シンさんは貴族じゃないんですか!?」
馬に本日1番の衝撃が走った。
シンが貴族ではないのなら、普段から着用している胸元のヒラヒラや厳かなコートは何なのだ!?
彼は航海士でもあり、縄師であり、コスプレイヤーでもあったのか?
そうだとしたら多才過ぎるだろう……と、馬の脳裏に様々な憶測が渦巻いた。